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憲法集会:「9条」変えるか、否か “改憲弁護士”と“護憲学生”模擬討論 /福岡
◇ムーブで「僕らの未来は赤信号?」
憲法記念日の3日、小倉北区大手町のムーブで「僕らの未来は赤信号? もしも、この国が9条を失ったら」と題した憲法集会があり、約500人が集まった。弁護士や労組などの実行委(委員長・多加喜悦男弁護士)の主催。若い人たちに憲法について考えてもらおうと実行委を地元大学生からも募った。若者に身近な問題を取り上げた朗読劇やディベートで護憲を訴えた。
ディベート「ガチンコ対決!護憲学生対改憲弁護士」は「9条を変えるべきか否か」などをテーマに、北九州市立大と九州国際大の学生3人が護憲派、弁護士2人が改憲派の役どころで討論した。
“改憲弁護士”は現憲法について「形がい化している」「自衛隊を海外派遣する以上は自衛隊の行動範囲を明確にした方がいい」などと意見を展開。“護憲学生”は「力で力に対抗すると戦争になる。9条を変えるとかえって戦争の危機が高まる」「9条は形がい化していない。政治家が勝手に解釈しているだけ」と論陣を張った。
弁論をなりわいとする弁護士が相手だけに学生たちは終始押され気味。終了後の質疑応答でも参加者が「改憲派の明快で説得力のある意見に比べ、護憲派の言葉は胸に届かなかった」と指摘。ただ、「だからこそ憲法を守らないと危ないと思った」と話していた。
本来は護憲派の“改憲弁護士”は「きれいな言葉で議論をすり替えた。敵を知る上で勉強になった」と感想を語り、観衆を沸かせた。【長谷川容子】
〔北九州版〕
◇
こどもの日に憲法の記事って、遅れてんじゃないの?
ハイ、スミマセン。
■なりすまし弁護士■
憲法記念日だから憲法を考えるなんて、年に一度敬老の日に年寄りのことを考えるようなもの。
だが子供の日は我が子の成長を祈願するという意味でちょっとはニュアンスが違うのかもしれない。
子供が皆成人してしまった我が家では孫の成長が唯一の楽しみ。
で、憲法論だが憲法記念日に決まって紙面を飾る「識者」の神学論争には興味がないので今年は憲法はスルーと決め込んでいたのだが。
活字離れで見出しを舐めるだけで済ます人にとって、
冒頭引用記事は大きな誤解を与える。
先ず小見出しの【◇ムーブで「僕らの未来は赤信号?】だけ見ると朝日放送の人気番組(沖縄では放映していない)「ムーブ! 」が憲法の公開討論番組を企画したかのような錯覚を与える。
斜め読みした改憲派の読者は次のくだりでヤッタと思うだろう。
≪「弁論をなりわいとする弁護士が相手だけに学生たちは終始押され気味。終了後の質疑応答でも参加者が「改憲派の明快で説得力のある意見に比べ、護憲派の言葉は胸に届かなかった」と指摘。≫
ここで読むのを止めたら記事の真意はつかめない。
プロの改憲派と学生の護憲派の討論では当然と思わせておいて、次の文が後に続く。
≪(参加者は)「だからこそ憲法を守らないと危ないと思った」と話していた。≫
つまり改憲弁護士はカッコつきの“改憲弁護士”であり、その実体はバリバリの護憲弁護士の「なりすまし」であった。
そして次の言葉で本音がのぞく。
≪本来は護憲派の“改憲弁護士”は「きれいな言葉で議論をすり替えた。敵を知る上で勉強になった」と感想を語り、観衆を沸かせた≫
記事の言いたいことは「改憲派の論理はきれいな言葉で議論を摩り替えたもの」ということ。
“改憲弁護士”の“論理欺瞞”の名演技に、会場は拍手喝さいという仕掛けだ。
「きれいな言葉で議論をすり替える」のは護憲側の常套手段。
名演技をした“改憲弁護士”も意外と本気で議論してしまい、改憲の方が正しいと身をもって体験した。
これが本音だったのかも知れない。
“論理欺瞞”のつもりが良く考えたら、それが正論だった。
◇
ダライ・ラマ特使と協議 中国の姿勢変わらず(5月5日 朝刊)
2008年5月5日 朝刊
【北京=新貝憲弘】中国政府代表とチベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世の特使との非公式協議が4日、中国広東省深セン市で行われた。新華社電が伝えたもので、中国政府側は「ダライ・ラマ側が言行一致して真に祖国の分裂活動や北京五輪の破壊活動を停止するよう望む」と従来通りの主張を繰り返すにとどまった。
協議は昨年7月の中断以来で、今年3月のチベット暴動後では初めて。亡命政府側が過去にも代表を務めたロディ・ギャリ特使ら2人、中国側は中国共産党統一戦線工作部の朱維群副部長ら2人が出席した。
朱副部長らはチベット暴動で取った中国政府の措置が「社会安定や国家法制、民衆の根本利益を保護するために完全に正しかった」と強調しチベット政策の正当性を主張。ギャリ特使らは「協議内容をダライ・ラマに伝える」と答え「適当な時期に再び接触する」ことで合意したという。
新華社電は「中央政府は最大限の根気と誠意で今回の協議を用意した」「朱副部長らはギャリらが提出した問題に辛抱強く答えた」とも伝え、中国政府がダライ・ラマ側に配慮したことを強くにじませた。ただ、暴動以降の「危機的状況」や平和的解決への提案など亡命政府側の主張には一切触れておらず、実際には平行線のままで終わったとみられる。
胡錦濤国家主席も、この日行った日本人記者団との会見で「中国の民族自治制度と政策は中国の実情に合ったもので、この政治制度と有効な民族政策を引き続き堅持する」と中国側の姿勢に変化がないことを強調した。
4日付の中国各紙は独立急進派組織「チベット青年会議」が亡命政府メンバーの8割を占め「ダライ・ラマ14世が暗に示す意向とつながっている」と紹介するなどダライ・ラマ側に対する批判報道が続いている。
◇
■裸の王様■
この会談ほど事前から中国側のアリバイ工作がミエミエの会談も近年珍しい。
何しろ在りもしないダライ・ラマの「暴挙」を止めろといったて、
元々やっていないことは止めようがない。
話し合いを持つだけが目的という、始めから合意点のない会談だということは世界は知っている。
知らないのは裸の王様・コキントウだけ。
それにしても、アリバイ工作会談の主催者が「中国共産党統一戦線工作部」だとは、とんだ大笑いだ。
何度話し合っても中国の言うことを一方的に拝聴するだけという点では、福田・コキントウ会談は似たようなものかかも知れない。
何しろ相手のいやがることは言いたくないお人なのだから。
参考⇒ダライ・ラマの知恵 「高度の自治」を対話に向け注文 |