“威光”借り東北で受注増 西松事件前社長初公判
3カ月前の小沢一郎氏秘書逮捕で政界を揺るがした西松建設事件。西松建設が小沢一郎民主党代表代行の資金管理団体などに、ダミー団体まで使って巨額の献金を続けたのはなぜなのか。前社長国沢幹雄被告(70)の19日の初公判での検察側冒頭陳述や建設関係者らの証言からは、公共工事の受注を談合組織が仕切っていた東北地方で西松が小沢氏の「威光」を借り、なりふり構わぬ献金で受注増を実現した構図が浮かび上がる。
冒頭陳述によると、東北地方での談合は、1970年代半ばに設立された「東北建設業協議会」で組織的に行われた。小沢氏の事務所が影響力を強め、特に岩手県の公共工事談合についての意向を「天の声」として出し始めたのは、80年代からという。
検察側はその仕組みを「受注希望のゼネコンは、小沢事務所に天の声を出してほしいと陳情、了承が得られれば、連絡を受けた仕切り役が談合をまとめた」と指摘した。元建設会社社員も「鹿島幹部が小沢事務所の意向を聞き、各社に仕事を回していた」と話す。
そこに、小沢氏側への巨額献金という「金の力」で割り込んできたのが、西松建設だった。「西松は評判悪かった。何かあれば、すぐ小沢事務所を使うから」。岩手県内の建設会社で談合担当の「業務屋」を務めた男性は、こう振り返った。
小沢事務所との関係が思わしくなかった西松建設が、入札への便宜を図ってもらおうと1000万円を超える献金を始めたのは95年。小沢氏側の要求に従って額は次第に膨らみ、ダミー団体の設立、下請け業者を巻き込んだ献金の小口化など、手法も巧妙になっていく。
ある業界関係者は「西松は小沢事務所に献金を約束し、仕切り屋に話をしてほしいと持ち掛ける。すると事務所側が『西松にやらせてくれ』と話をする」と“裏”を解説した。こうした献金の割り振りや、天の声を出す役割を2000年ごろから担ったのが、公設第1秘書の大久保隆規被告(48)だったとされる。
冒陳によると、受注情報入手などの営業努力なしに天の声に頼り受注を目指す手法。西松建設は96~03年、この天の声によってトンネル工事など4件を受注、同社分の受注総額は約59億円に上った。業務屋の経験がある建設関係者は「業界の仕組みを金で壊したのが、西松と小沢事務所ということだ」と切り捨てた。(略)
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マスコミが誘導した世論でうろたえる必要はない。
世論なんて一夜にして変わるもの。
だが、それにしても・・・。
うーん、小沢氏と西松建設は、まるで悪代官と越後屋ではないか!
これでは小沢民主党代表代行が“沈黙”で逃げ出すわけだ。
だが国民は“沈黙”では納得できない。
小沢氏と一蓮托生という鳩山民主党代表は、友愛の深さを示して、小沢氏に代わってでも一言弁明してしかるべきだろう。
「これは国策裁判だ!」とでも。
おっと「故人献金」についての説明もお忘れのないように。
民主党内部には、既に動揺が走っている模様。
事実なら進退問題も」 小沢氏側「天の声」で民主
「 西松建設の巨額献金事件をめぐる19日の前社長初公判の検察冒頭陳述で、民主党の小沢一郎代表代行の事務所が公共工事談合の「天の声」を出していたと指摘されたことを受け、民主党の一部議員からは「事実ならば、小沢氏が身を処す必要も出てくる」(中堅議員)などと、場合によっては小沢氏の進退にもかかわる判断を迫られかねないとの見方が出てきた。
2009年6月19日17時6分 朝日新聞
民主党・小沢前代表の秘書に対する捜査で批判を浴びた検察。西松建設前社長・国沢幹雄被告(70)らの19日の初公判は、批判への「反論」の場となった。東北地方の公共工事で小沢事務所が「天の声」を出して談合を仕切り、西松建設側は違法献金の見返りとして工事を受注する――。検察側は冒頭陳述で、事件の構図をこう説明した。
検察側が強調したのは、西松建設が小沢前代表側への偽装献金に連動して次々と公共工事を受注していった実態だった。さらに小沢事務所が献金の分散も指示したとしつつ、その理由を「便宜供与を、より確実に隠蔽(いんぺい)するためだ」とした。
「小沢事務所との関係が良好でなく、特に岩手県での公共工事が取れない」
献金のきっかけは、95年に国沢前社長が当時の東北支店長からこんな説明を受けたことだった。この年に約1300万円を寄付すると、翌96年には岩手県発注のトンネル工事(約25億円)の受注に成功。これを機に定期的な献金が始まった。
97年には、小沢事務所と交渉し、年間2500万円を小沢前代表側の複数の政治団体に献金することを決定。約1500万円は西松建設から、約1千万円は西松建設の下請け企業を経由させることになったが、小沢事務所は西松建設側に一括して献金の請求書を送っていたという。
小沢事務所は献金が表面化しないよう偽装工作も指示。西松建設側に「多額の献金として社会の耳目を引かないよう、献金名義もできるだけ分散してほしい」などと求めた。この要請に加え、政党以外への企業献金が全面禁止されたこともあり、同社は00年、ダミーの政治団体を利用するなどしたとされる。
大久保隆規秘書(48)=政治資金規正法違反の罪で起訴=が小沢事務所でのとりまとめ役になり、談合で「天の声」を出すようになったのもこのころだった。ダミー団体や関連会社ごとの献金の割り振り案の一覧表も大久保秘書らが作成し、西松建設側に提示してきたとされる。
見返りは、巨額の公共工事の受注だったという。検察側は、西松建設が96年~06年、小沢事務所から5件の公共工事で「天の声」を受けたと主張。岩手県と秋田県が発注したダムやトンネルなどの建設工事で、東北支店長らが東京の小沢事務所を訪問して受注を陳情した結果、「本命業者」になった西松建設の共同企業体(JV)は、談合が成立しなかった06年分を除き4件の工事(総額約122億円)を受注。西松建設だけでも約59億円になった。落札率も94.5%~99.2%と極めて高かった。
検察側は、偽装献金の動機をめぐる国沢前社長の「岩手、秋田の公共工事は小沢事務所が受注を決めていた。小沢先生の歓心を得るためだった」とする供述内容を明らかにした。続いて、「小沢事務所の意向で指名を外されたこともあった」「小沢事務所の意向には逆らえず、天の声が出たら、その本命業者に決めざるを得なかった」などとするゼネコン関係者の供述が読み上げられた。
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いや~! ダメだこりゃ。
悪代官というより、「悪の大魔王」だ!
こんな人物が代表代行をしている民主党に
政治は任せられない!
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