狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

鳥越vs大沢弁護士、小沢擁護のテレビ朝日

2010-01-19 07:15:17 | 県知事選

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検察との全面対決を宣言した小沢幹事長を続投させ、「戦ってください」と擁護した鳩山首相。

そしてそれを支持した民主党は小沢氏との一蓮托生の道を選んだ。

 

■小沢と一蓮托生のテレビ朝日

本来、マスコミの使命はときの権力者を批判すべき立場のはず。

ところがテレビ朝日はマスコミの矜持を捨てて「小沢擁護」でときの権力者と一蓮托生の道を選んだ。

テレ朝の「小沢疑惑」に対する擁護の姿勢は一貫している。

◆17日ー『サンデープロジェクト』

日曜日のテレ朝「サンデープロジェク」トは、終始検察批判・小沢擁護の特集だった。

ゲストの顔ぶれ(特に郷原元特捜検事)を見たときから嫌な予感がしたが、予想通りでほぼ全員で「検察の暴走」の大合唱。

当日のメンバーは以下の通りだが、小沢批判の良識派はたった二人で、ほかは全て検察批判派(赤字)。

しかも菅元総務大臣にはほとんど発言の機会が与えられず、宗像弁護士だけが検察批判の嵐に一人で反論していた。

田原総一郎(司会)

大谷 昭宏 (ジャーナリスト) 
須田 慎一郎(ジャーナリスト)
高野某    (インサイダー編集長)

小川 敏夫 (民主党・広報委員長)
菅  義偉  (自民党・元総務大臣)
宗像 紀夫 (元東京地検特捜部長
・弁護士)

郷原信郎  (元東京地検特捜検事・名城大学教授・弁護士)

 

◆18日ー『スーパーモーニング』

昨日18日のテレ朝「スーパーモーニング」は、番組の顔ともいえる鳥越俊太郎氏と、番組コメンテーターの大沢孝征弁護士が白熱トークバトルを演じる興味深いシーンを見せてもらった。

「小沢事件」に関するテレ朝の立場は「小沢擁護」と思われるが、鳥越氏の「小沢擁護」に加えて、検察の暴走を主張したが、これに楯突いて反論した大沢弁護士が、途中で退席させられた?

少なくとも筆者にはそのように見えた。

因みに当日の出演者は、この通り。

赤江珠緒、小木逸平、佐々木亮太、上宮菜々子 ナビゲーター:鳥越俊太郎 コメンテーター:吉永みち子、松尾貴史 大沢孝征

コメンテーターの松尾貴史が「小沢氏は検察の事情聴取に応じて説明責任を果たすべき」という主旨で、比較的まともなコメントをしたら、これに鳥越俊太郎が長々と反論した。

「検察はリークによって世論を誘導している。 証拠も無いのに事情聴取は検察の暴走だ」(要旨)といった論調で全面的に小沢氏を擁護し、検察を批判した。

これに、大沢孝征弁護士が「(小沢のような)権力者にも、検察のような怖いものがないと政治権力者は何でもできる。 事情聴取は受けるべき」(要旨)と鳥越氏に楯突いた。

コメンテーターが番組の顔のキャスターに楯突くのは珍しいこと。

司会のアナウンサーが、世論調査の「国民の90%以上が説明すべき」だとの調査結果を告げると、これにも鳥越氏はいちゃもんを付けた。

「検察のリークをそのままマスコミが報じて世論操作をしているからこうなる」と、まるで世論調査は信用できないような発言。

自民党政権時代は些細な事でも大きく取り上げ世論調査をミスリードした自分の過去の行状は忘れたかのような鳥越氏のコメントには呆れた。

この人物にはもはやジャーナリストの良心の欠片も見られない。

大沢弁護士(元検事)は新人検事の頃、「疑惑があれば時の権力者でも一般人でも公平に疑惑を正すように」と教育されたという。

これに対し、鳥越氏が声を荒立てて「その検察が間違ってばかりいるではないか」と検察批判をすると、

大沢弁護士は「間違いの有無ではなく、権力者を権力があるというだけで見流さなかったからロッキード事件などの田中角栄氏のような権力者でも逮捕できた」と反論。

鳥越氏は「ロッキード事件と今回は違う。 小沢さんのような実力者に献金不記載程度で検察が事情聴取したら政治的影響が大きすぎる」と小沢氏の事情聴取に真っ向から反論。

まるで東京地検特捜部は暴力団の集団でもあるかのような論調である。

どう考えても大沢弁護士は理路整然とし正論に聞こえ、鳥越氏は「小沢擁護のためのなりふりかまわぬ検察批判」としか受け取れなかった。

公平にみて大沢弁護士のKО勝ち。

「スーパーモーニング」の顔でもある鳥越氏に真正面から反論し論破した大沢弁護士は大丈夫かなと心配しながら、CMの間トイレに行って画面を見なおしたら・・・・。

何と画面から大沢弁護士が消えているではないか。

CM後の番組は、カメラの前を人が横切ったり、ザワザワと異常な雰囲気だったが、そのまま番組は続行された。

驚いたことに大沢弁護士の座っていた席に、テレ朝社員の三反園記者が座っており、CMの間に大沢弁護士の姿が消えていた。

番組は「政治と金」のテーマを何事も無かったかのように続いたが、松尾貴史氏のコメントがCMの前とは明らかに異なって「検察のリークをそのまま報じるマスコミ報道を鵜呑みにしてはいけない」と再度コメントし、鳥越氏の小沢擁護の論調に気圧され意見を修正したのが印象的だった。 

松尾氏は、テレ朝の意見を代表する鳥越氏に逆らったら職を失うと恐れたのだろうが、これもテレビ芸者としては仕方がないのだろう。

CMの間大沢弁護士と鳥越ナビゲーターとの間にどんなやり取りがあったのか興味のあるところである。

【追記】08:30 
先ほど「スーパーモーニング」を覗いたら大沢弁護士が出演していた。昨日は臨時出演だった模様。

◆18日ー『ビートたけしのTVタックル

18日のテレビ番組はほとんど全てが「小沢vs検察」のホットな話題なので、この手の政治問題が得意の「TVたっくる」を期待しながら久し振りに見た。

ゲストがいつものメンバーではなく、「演歌師のような」(たけし)怪しげな某獣医と、ペットに詳しい小沢チルドレンの某女性議員。

テーマが今最もホットな話題の「小沢問題」ではなく、「ペット問題」だというから驚いた。

何故このタイミングで「小沢問題」ではなく、「ペット問題」なのか。

小沢批判が噴出するのを恐れたテレビ朝日が直前に番組差し替えをした・・・といった雰囲気で番組は進行した。

さすがのたけしも「小沢と一蓮托生」のテレ朝の威光には勝てなかったのか。

小沢、鳩山はどこへ行った!と思わず叫びそうになったが、申し訳程度に小沢氏が柴犬を飼ったり、小鳥が好きだと紹介するVTRを流し、

ペットに笑みをたたえる小沢氏の「やさしそうな」表情を放映し、小沢チルドレンの某女史から「小沢さんは優しい人」といったゴマすりコメントを引き出していた。 

「小沢氏は小鳥を飼っている」とナレーションが入った瞬間、

鳩も飼っている」と、ビートたけしがつっこみを入れたのが精一杯の番組への抵抗だったのか。

話題はペット問題が延々と続くが、「ペットにチョッキを着せるべきか否か」で、ゲストの怪しげな某獣医と大バトルを演じた三宅さんも、こんなクダラン話題で議論させられるとは思わなかっただろう。

レギュラーの大竹まことは何故か無断欠席であった。

ついでに「報道ステーション」も見ようかとおもったが、晩酌の安ワインとビールが効いて寝入ってしまった。

テレ朝の小沢擁護の肩入れぶりは、むしろ「小沢vs検察」というより「テレ朝vs検察」という方が相応しいのではないか。

民主党をなりふりかまわず応援するテレ朝は、小沢氏に事情聴取の要請をした検察を完全に敵に回したような一連の番組構成だった。

■テレ朝は「椿事件」を忘れたのか

鳥越氏の度を越した小沢擁護を見て、17年前の「「椿事件」」が脳裏を過ぎった。

1993年、テレビ朝日の当時の報道局長であった椿貞良氏が『小沢一郎氏のけじめをことさらに追及する必要はない。今は自民党政権の存続を絶対に阻止して、なんでもよいから反自民の連立政権を成立させる手助けになるような報道をしようではないか』などと発言し、放送法違反が疑われ証人喚問される事態に発展した。

民主党擁護に必死の鳥越氏は昨年鳩山首相の「故人献金」が発覚した時も、「秘書の浅知恵でしょう」との見方を示し、これを大きく報じるマスコミを批判していた。

このまま鳥越氏が同じような民主党擁護の偏向発言を続けると、テレビ朝日は、第二の「椿事件」の二の舞ならぬ「鳥越事件」でも起こしかねない。

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