[反ヘイト]知事選 あふれる差別 市民調査175件超 日本人もどき 土人 玉城氏「早期条例制定へ」
知事選の期間中、そして投開票後も、SNSで沖縄や外国ルーツの人々に対する醜悪なヘイトスピーチがはびこっている。市民グループ「沖縄カウンターズ」が調査して175件を確認したが、氷山の一角。県は本年度中にヘイトスピーチ対策条例を制定する方針で、再選した玉城デニー知事は「できるだけ早期に」と意欲を示している。(編集委員・阿部岳)
沖縄カウンターズは8月25日の告示後、ツイッターに限って「沖縄」「土人」などの言葉の組み合わせで検索して調べた。その結果、変えられない属性を理由に差別を扇動するヘイトスピーチがあふれていた。
「沖縄土人に選挙権は早かったね」「沖縄人、日本から出ていけ!」「令和の琉球処分が必要だ」など、差別、排斥、制度的な暴力を扇動するものがあった。
「お前らは中国人と同じや」「沖縄の土人達(たち)は在日が沢山(たくさん)いるようです」など、外国人差別と重ね合わせた書き込みも放置されていた。米国人を父に持つ玉城知事に対して「日本人もどき」などの差別発言や、「帰化人」などのデマも飛んだ。
調査したカウンターズのメンバーは「政治家が相手でもルーツを攻撃することは許されないし、そのヘイトスピーチは言われた一人だけでなく多くの人々を傷つける。民主主義もゆがめるもので、全ての候補者が公に非難すべきだった」と指摘する。
調査してみると、ヘイトスピーチが多すぎて全体像を把握できず、ツイッター社に報告しても全く削除されないことに驚いたと話す。「一日も早く実効性のある条例が必要だ」と訴えた。
玉城知事は再選を確実にした11日、「性の多様性など個人の尊厳をどう守っていくか、それをどう条例として明確にしていくのかも大きな争点だった」と振り返った。ヘイトスピーチ対策でも実効性のある条例制定を公約に掲げており、「できるだけ早期に考え方をまとめて条例にしていく」と語った。
おことわり 差別の実態を共有してなくすため、差別表現を原文のまま掲載しています。
(写図説明)知事選に関するSNS上のヘイトスピーチを印刷すると膨大な量になった=14日
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