この度、日本がクック諸島を正式な国家として国交を結んだ。
193カ国目である。
これまで日本は、クック諸島がニュージーランドと自由連合という、
外交や防衛などの権限を他国に委ねた関係を結んでいることから、
ニュージーランドと国交を結べばとりあえず十分だと考えていた。
しかし、クック諸島が近年、独自に積極的な外交をするようになった
ことから、この度、日本も外交関係を結ぶ選択をしたようである。
されど、果たしてクック諸島は国なのか?
クック諸島には独自の憲法があり、議会があって、首相が率いる政府
がある。国家元首はイギリス国王で、これは英連邦加盟のニュージー
ランドと同じだ。そしてクック諸島の憲法には「クック諸島は自治国
(self-governing)である」と書かれていて、独立国家であることを
否定しているだ。
しかし、1973年のニュージーランドとの共同宣言では「クック諸
島は独自に諸外国と外交関係を持ち、主権国家として国際機関に加盟
する権利」を持っている。
つまり「独立国ではないが、主権国家」である、とかなり矛盾した立場
なのである。
おかしなことはもうひとつある。
クック諸島の住民は、全員がニュージーランドの国籍も持っていて、
海外へ行くときは必ずニュージーランドのパスポートを使う。
このことからも、もし、クック諸島を独立国として考えるのなら、
住民はすべて「外国人」となってしまうのである。
「それでは独立国とは言えないだろ!」と思うのだが、その点ではバチ
カン市国と同じようなものなので、まぁ、世界には様々な形の国がある
ということなのかもしれない…。
今後、クック諸島は将来的に完全にニュージーランドから独立するのか
は、微妙なところだろう。もし、完全独立したらニュージーランドから
の財政援助が減るし、何よりも島民たちがニュージーランドの国籍を失
うことで、ニュージーランドへ自由に出稼ぎに行けなくなってしまうか
らである。
結局のところ、日本が国として正式に承認したとしても、これまでと何
も変わらないような気がしている。

193カ国目である。
これまで日本は、クック諸島がニュージーランドと自由連合という、
外交や防衛などの権限を他国に委ねた関係を結んでいることから、
ニュージーランドと国交を結べばとりあえず十分だと考えていた。
しかし、クック諸島が近年、独自に積極的な外交をするようになった
ことから、この度、日本も外交関係を結ぶ選択をしたようである。
されど、果たしてクック諸島は国なのか?
クック諸島には独自の憲法があり、議会があって、首相が率いる政府
がある。国家元首はイギリス国王で、これは英連邦加盟のニュージー
ランドと同じだ。そしてクック諸島の憲法には「クック諸島は自治国
(self-governing)である」と書かれていて、独立国家であることを
否定しているだ。
しかし、1973年のニュージーランドとの共同宣言では「クック諸
島は独自に諸外国と外交関係を持ち、主権国家として国際機関に加盟
する権利」を持っている。
つまり「独立国ではないが、主権国家」である、とかなり矛盾した立場
なのである。
おかしなことはもうひとつある。
クック諸島の住民は、全員がニュージーランドの国籍も持っていて、
海外へ行くときは必ずニュージーランドのパスポートを使う。
このことからも、もし、クック諸島を独立国として考えるのなら、
住民はすべて「外国人」となってしまうのである。
「それでは独立国とは言えないだろ!」と思うのだが、その点ではバチ
カン市国と同じようなものなので、まぁ、世界には様々な形の国がある
ということなのかもしれない…。
今後、クック諸島は将来的に完全にニュージーランドから独立するのか
は、微妙なところだろう。もし、完全独立したらニュージーランドから
の財政援助が減るし、何よりも島民たちがニュージーランドの国籍を失
うことで、ニュージーランドへ自由に出稼ぎに行けなくなってしまうか
らである。
結局のところ、日本が国として正式に承認したとしても、これまでと何
も変わらないような気がしている。
