ふっ と想うこと

山・雪・風・人、徒然なるままに--

4月に観た映画

2023-04-26 10:49:58 | 映画
訳ありの老人の依頼に応じた無愛想なタクシー運転手とのパリの中のロード厶ービー。
狭いタクシーの中で段々と解き明かせれてくる老人の過去。それに引きずり込まれ、心を開いていく運転手。美しいパリの町並みが、物語を盛り上げていきます。
お洒落で、でも、最後にはホロリとさせられる素敵な映画。
黒澤明監督の名作のリメイク。
途中多くの妨害にあい、最後まで本当に理解されない原作とは異なり、最後には明るく、素晴らしく終わる本作はある意味、なにか救われる、そんな映画
今の日本が抱える地方、田舎の問題をコミュニティを護るために動く人たち。地方の寒村の話しですが、都会でも同じかと。都会では田舎のような従わないと生きていけない村八分のようなコミュニティはありません。でも、ネット等でのイジメも含めた排除の考え方は、目に見える田舎よりも陰湿で怖く感じます。
どんな人でも生きている限りはコミュニティの中でしか生きられない、そしてそのコミュニティを守ろうとするときには考えられない行動を。
映画に出てくる、忖度のできない若者の純粋な気持ちは、多分、世の中の一般的な秩序。その通りなのだが、その通り生きられない、単純な生き方、それを突きつけた昔からある現代的映画
チャン・イーモウ監督に続く中国の若手監督による映画。公開当初よりも暫くしてからSNSで拡散、中国の若者たちが多く観て大ヒットに。
しかも海外の映画祭でも高く評価。
親族から疎まれていた男性と体に障害があり、親族から厄介者扱いされている女性。結婚をしたこの二人の、大地とともに生きる農民の姿。
ただ、最後は改革開放、でも農民を単なる都市労働者にして工業化の“コマ”にしていく現代中国の悲哀を。
この映画、監督の出身の甘粛省の2011年を描いているとこのと。この2011年はまさに習近平政権誕生の年、さらにこの映画をプロデュースしているのが習近平政権に潰されたアリババ。
この映画が現在中国政権を批判しているのでは、と言われる所以。
この親族から疎まれつつ、そして金持ちからは騙されながらも、大知とともに生きていく農民夫婦。“愛”という言葉は一切なくてもこの二人の互いを思うそのせつなさを殺せないに素敵な人間的なものを感じます。淡々とした映画、でも本当に素敵な映画









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