雲間よりスケルツォ踊る猫目月(ねこめづき)
(そらみみ)
月が満ちてきた。今日は名月の一歩手前。うっすら雲にかくれた月を見ると、どうしてもミュージカル「キャッツ」の猫の目を連想してしまう。これを読まれてる方、「猫目月」を広めて、広辞苑に載せて下さい。
(そらみみ)
月が満ちてきた。今日は名月の一歩手前。うっすら雲にかくれた月を見ると、どうしてもミュージカル「キャッツ」の猫の目を連想してしまう。これを読まれてる方、「猫目月」を広めて、広辞苑に載せて下さい。
ふふふ。今日は二日酔いにならずにすむ。あまり酒に強くない体質なので、お酒が入った翌日は、たいていは二日酔い気味で
ひどくだるくなったり、脱水症状で喉を痛めて風邪をひいてしまったり、散々なことが多いのにだ。
こうやって予想外に体調が良いと、また少し信じる気になってしまう。星占いを。今日(といっても、日付が変わってしまったけど)は、我が天秤座は、グーの星占いによれば、星5つの絶好調の日だったんですね。
このところ運勢の悪い日は、だるい日が多く、たいてい昼下がりに、強烈な眠気が襲ってくる。一方、運勢の良い日は、少々の寝不足でもへっちゃらなことが多い。
やっぱり無下に星占いを否定するわけにはいかないな、と感じる今日この頃。いつか、徹底的に、星占いのカラクリを解き明かしてみたいと思う。
ひどくだるくなったり、脱水症状で喉を痛めて風邪をひいてしまったり、散々なことが多いのにだ。
こうやって予想外に体調が良いと、また少し信じる気になってしまう。星占いを。今日(といっても、日付が変わってしまったけど)は、我が天秤座は、グーの星占いによれば、星5つの絶好調の日だったんですね。
このところ運勢の悪い日は、だるい日が多く、たいてい昼下がりに、強烈な眠気が襲ってくる。一方、運勢の良い日は、少々の寝不足でもへっちゃらなことが多い。
やっぱり無下に星占いを否定するわけにはいかないな、と感じる今日この頃。いつか、徹底的に、星占いのカラクリを解き明かしてみたいと思う。
客先の支店長と飲む機会を得る。年商1兆円に迫る大手企業である。
そういう会社の幹部の膝を突き合わせて話ができるのは、なかなかに運がいい。大手企業のこのクラスになると、なんというか、不思議な魅力があるんだなぁ。経験談も、ただの自慢話ではなくて、説得力をもって響いてくる。これだけは、メモっておこう。
この支店長さんの、結婚式の祝辞は「カキクケコ」なのだそうだ。
・カ・・・「感動」(自分の場合、趣味に限れば合格点か)
・キ・・・「興味」(これも趣味については、合格点かな。仕事はまずいかも?)
・ク・・・「工夫」(興味のあることに、高めの目標を置いて、工夫して、達成するのが、感動の源だとか。スケルツォ2番が弾けるようになったら、確かに猛烈に感動すると思う。)
・ケ・・・「健康」(数年前、痛い思いをしたおかげで、今は、これは合格点か。)
・コ・・・「恋心」(これは、落第であるなぁ)
ここの皆さん、人柄が良く、業績好調。将来性もあって長くお付き合いしていきたい会社である。(密かに、株など買ってみたりする。お客さんの株を買うのは、仕事のモチベーション維持にも、なかなか良い方法だと思う)
そういう会社の幹部の膝を突き合わせて話ができるのは、なかなかに運がいい。大手企業のこのクラスになると、なんというか、不思議な魅力があるんだなぁ。経験談も、ただの自慢話ではなくて、説得力をもって響いてくる。これだけは、メモっておこう。
この支店長さんの、結婚式の祝辞は「カキクケコ」なのだそうだ。
・カ・・・「感動」(自分の場合、趣味に限れば合格点か)
・キ・・・「興味」(これも趣味については、合格点かな。仕事はまずいかも?)
・ク・・・「工夫」(興味のあることに、高めの目標を置いて、工夫して、達成するのが、感動の源だとか。スケルツォ2番が弾けるようになったら、確かに猛烈に感動すると思う。)
・ケ・・・「健康」(数年前、痛い思いをしたおかげで、今は、これは合格点か。)
・コ・・・「恋心」(これは、落第であるなぁ)
ここの皆さん、人柄が良く、業績好調。将来性もあって長くお付き合いしていきたい会社である。(密かに、株など買ってみたりする。お客さんの株を買うのは、仕事のモチベーション維持にも、なかなか良い方法だと思う)
恐らくは、この夏最後の乱れ咲き。月下美人である。
一晩だけ大輪の花が開く刹那の花。示し合わせかのように10輪ほど、一気にだ。名月を待ちきれなかったようだね。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
月下美人たまゆらの香りの満ちにけり
(深見 けん二)
「たまゆら」は、「玉響」で、ほんのしばらく、かすかなの意味だとか。
美しい言葉だ。でも実際の月下美人の、強い芳香は、けっしてたまゆらではないけど。
ずっとそばにいて、たまゆらになったのかな?
一晩だけ大輪の花が開く刹那の花。示し合わせかのように10輪ほど、一気にだ。名月を待ちきれなかったようだね。
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月下美人たまゆらの香りの満ちにけり
(深見 けん二)
「たまゆら」は、「玉響」で、ほんのしばらく、かすかなの意味だとか。
美しい言葉だ。でも実際の月下美人の、強い芳香は、けっしてたまゆらではないけど。
ずっとそばにいて、たまゆらになったのかな?
ずっと恐れていたことが現実になる。赤紙(=召集令状)である。(心情としては赤紙だけど、ちょっとオーバー?)
仕事で今のプロジェクトに携わって、そろそろ2年。それまで続いていた厳しい労働環境(終電・徹夜・休日出勤)が嘘のようになくなり、信じられないほど落ち着いた2年間だった。
超過労働が常のソフトウエア業界で、この落ち着きようは奇跡的で、まるで2年間、長い休暇をもらっていたような気もする。おかげで、ピアノも進歩して、わりと人間らしい生活を送ることができた。
でも、それも残り1ヶ月ということが、急に決まる。ついに来たか・・・。この次、どんなプロジェクトが待ち受けている?
悪夢のような半殺しとでも表現したくなるような生活に身を置いてみると、よく分かる。平和な落ち着いた状態のうちに、やりたいことをやっておくべきなのだ。仕事でも、家族のことでも、災害でも、いつどんな災難が待ち受けているかわからない。身動きできなくなる前に、やりたいことをやらないと、きっと後悔する。
乙女の恋でなくても「ゴンドラの唄」は至言だと思う。時間貧乏の戯言かもしれないけれど、思ってる以上に「明日の月日はない」んじゃないか?
いのち短かし 恋せよ乙女
紅き唇 あせぬ間に
熱き血潮の 冷えぬ間に
明日の月日は ないものを
(吉井勇)
残り時間は少ない。さぁスケルツォも先を急ぐべし。
(クオレの「ゴンドラの唄」は実に面白いですな。ここでは聴けないけど・・・)
仕事で今のプロジェクトに携わって、そろそろ2年。それまで続いていた厳しい労働環境(終電・徹夜・休日出勤)が嘘のようになくなり、信じられないほど落ち着いた2年間だった。
超過労働が常のソフトウエア業界で、この落ち着きようは奇跡的で、まるで2年間、長い休暇をもらっていたような気もする。おかげで、ピアノも進歩して、わりと人間らしい生活を送ることができた。
でも、それも残り1ヶ月ということが、急に決まる。ついに来たか・・・。この次、どんなプロジェクトが待ち受けている?
悪夢のような半殺しとでも表現したくなるような生活に身を置いてみると、よく分かる。平和な落ち着いた状態のうちに、やりたいことをやっておくべきなのだ。仕事でも、家族のことでも、災害でも、いつどんな災難が待ち受けているかわからない。身動きできなくなる前に、やりたいことをやらないと、きっと後悔する。
乙女の恋でなくても「ゴンドラの唄」は至言だと思う。時間貧乏の戯言かもしれないけれど、思ってる以上に「明日の月日はない」んじゃないか?
いのち短かし 恋せよ乙女
紅き唇 あせぬ間に
熱き血潮の 冷えぬ間に
明日の月日は ないものを
(吉井勇)
残り時間は少ない。さぁスケルツォも先を急ぐべし。
(クオレの「ゴンドラの唄」は実に面白いですな。ここでは聴けないけど・・・)
ノクターン10番の次、何をレッスンに持ってゆくか、迷っている。候補の曲は、
・ガーシュインのI Got Rhythm(羽田健太郎編)
・ノクターン8番
・スケルツォ2番
気持ちは、スケルツォ2番に傾くも、ラストのコーダの手強さが気になっていて、今日は、スケルツォ2番の譜読みを最後までやってみた。
想像以上にコーダは手強かった。まるで、よちよち歩きの赤ちゃんよろしく、ドレミファソラシドを数えながら、譜面に「全部黒」だの「全部白」だの、書き込みしつつ、やっとの思いで最後まで行き着く。
ラストのコーダの2ページは、10倍スローなテンポよりも、もっとスローと思えるぐらい。それでも、ふえ~、こうなるんだ!と。なんて格好良い曲だ!、すごすぎる!といたく感心。きわめて壮観な曲だ。
中間部の難所は、練習すれば、ある程度はいけそうという手ごたえがあるので(数ヶ月を要して、よちよち歩きから3倍スローぐらいに、弾けるようになってきてる)、このよちよち歩きコーダも、10倍スローも、5倍→2倍→1.5倍と、テンポアップできるよな。
よし、次の曲はスケルツォ2番に挑むべし。さぁ、行こう!
票知らずスケルツォ通ず夜長かな
(そらみみ)
(選挙には行きました。両親を見ていると、自分のような意識の低い有権者でも、1票の権利があることが申し訳ない感じ・・・。音楽活動に力を入れる政党が無くて、困りました(笑)
・ガーシュインのI Got Rhythm(羽田健太郎編)
・ノクターン8番
・スケルツォ2番
気持ちは、スケルツォ2番に傾くも、ラストのコーダの手強さが気になっていて、今日は、スケルツォ2番の譜読みを最後までやってみた。
想像以上にコーダは手強かった。まるで、よちよち歩きの赤ちゃんよろしく、ドレミファソラシドを数えながら、譜面に「全部黒」だの「全部白」だの、書き込みしつつ、やっとの思いで最後まで行き着く。
ラストのコーダの2ページは、10倍スローなテンポよりも、もっとスローと思えるぐらい。それでも、ふえ~、こうなるんだ!と。なんて格好良い曲だ!、すごすぎる!といたく感心。きわめて壮観な曲だ。
中間部の難所は、練習すれば、ある程度はいけそうという手ごたえがあるので(数ヶ月を要して、よちよち歩きから3倍スローぐらいに、弾けるようになってきてる)、このよちよち歩きコーダも、10倍スローも、5倍→2倍→1.5倍と、テンポアップできるよな。
よし、次の曲はスケルツォ2番に挑むべし。さぁ、行こう!
票知らずスケルツォ通ず夜長かな
(そらみみ)
(選挙には行きました。両親を見ていると、自分のような意識の低い有権者でも、1票の権利があることが申し訳ない感じ・・・。音楽活動に力を入れる政党が無くて、困りました(笑)
昨日はレッスン。
・ハノン40番 半音階
レガートのための特別練習・・・お情け合格。とにかく指使いが覚えにくく、難しい。半音階シリーズは一旦終わり。
42番のアルペジオ(減7)練習は譜読みが失敗。ハノンだからと侮っていた。全曲が繋がっていることを知らずに、最後のシで始まるアルペジオは少し違うことも気付いてない。先生に言われてその場で咄嗟に修正できるほどの技量はなく、もう1回。
・チェルニー40-21
お情け合格。とにかく速く弾くコツは、拍子感を意識することだ。22番の連打練習は、なるべく音が切れないように。レガートに。グランドピアノとデジピの連打性能の違いが分からないところが、悲しい。
・ショパン「ノクターン10番Op32-2」
先生の前でも、ようやく止まらずに弾ける。まだまだ不安も多いけれど、一旦終了。
どんな曲にも当てはまるのだろうけど、
・フレーズの末端を丁寧に弾くこと(次のフレーズの頭に気がいっていて、ついつい雑になりがち)
・スラー、音の繋がりをしっかりと。弾き込む中で、細部のスラーなどが、知らず知らずのうちに疎かに・・・。
・とにかく左手↓。伴奏部↓
今回も、ピアニストの名演を前にして、不満を感じつつも、ここまで弾けるようになったらまぁ、よしとしよう。という甘い自分との綱引き状態の中、一旦、撤退。(自由曲は先生は、はっきりした合格は出してくれない)でも、このノクターン10番はたいへん好きな曲なので、何年後のパワーアップした状態で弾くのが楽しみなのだ。
一応、卒業記念録音♪です。今回は生ピアノで、ヤマハのサウンドスケッチャーでの録音です。相変わらずの聞き苦しい点、お許しください。
・ハノン40番 半音階
レガートのための特別練習・・・お情け合格。とにかく指使いが覚えにくく、難しい。半音階シリーズは一旦終わり。
42番のアルペジオ(減7)練習は譜読みが失敗。ハノンだからと侮っていた。全曲が繋がっていることを知らずに、最後のシで始まるアルペジオは少し違うことも気付いてない。先生に言われてその場で咄嗟に修正できるほどの技量はなく、もう1回。
・チェルニー40-21
お情け合格。とにかく速く弾くコツは、拍子感を意識することだ。22番の連打練習は、なるべく音が切れないように。レガートに。グランドピアノとデジピの連打性能の違いが分からないところが、悲しい。
・ショパン「ノクターン10番Op32-2」
先生の前でも、ようやく止まらずに弾ける。まだまだ不安も多いけれど、一旦終了。
どんな曲にも当てはまるのだろうけど、
・フレーズの末端を丁寧に弾くこと(次のフレーズの頭に気がいっていて、ついつい雑になりがち)
・スラー、音の繋がりをしっかりと。弾き込む中で、細部のスラーなどが、知らず知らずのうちに疎かに・・・。
・とにかく左手↓。伴奏部↓
今回も、ピアニストの名演を前にして、不満を感じつつも、ここまで弾けるようになったらまぁ、よしとしよう。という甘い自分との綱引き状態の中、一旦、撤退。(自由曲は先生は、はっきりした合格は出してくれない)でも、このノクターン10番はたいへん好きな曲なので、何年後のパワーアップした状態で弾くのが楽しみなのだ。
一応、卒業記念録音♪です。今回は生ピアノで、ヤマハのサウンドスケッチャーでの録音です。相変わらずの聞き苦しい点、お許しください。
今日の仕事は、少し前に作ったプログラムの修正作業だった。
その直すことになったプログラムは、運の悪いことに、我ながら、なかなかうまく書けたプログラムだった。修正規模からして、ふつうなら、きれいさっぱり捨て去り、一から作り直しただろうに、うまく書けていただけあって、憐憫の情が湧く。ん~、完全に葬り去るのは忍びない。なんとか生かしてやりたい。その情けが間違いの始まりだった。
案の定、作業の状況は芳しくなかった。修正してテストするたびに新しいバグ(不具合)が出てくる。修正とテストが続く螺旋階段のような悪循環。プログラムは継ぎ接ぎ(つぎはぎ)だらけになってゆく。
これはいかん、ええい、ままよ。一から作り直すべし!と決断した時には、3時間ほど時間が過ぎていた。結局、作り直したら30分もかからずに出来てしまう。
自分の過去への愛着があだとなっての失敗だった。
自分が当事者の場合、生かすか殺すかの判断は、なかなか難しい・・・。
全然、スケールは違うのだけど、三国志の「泣いて馬稷(バショク)を斬る」の故事を思い出す。
才気にあふれ将来を嘱望された武将、馬稷。恐らくは将来の蜀の国を背負って立つであろう、諸葛亮も心血を注いで育て、後継者と目されていた馬稷である。その馬稷を、一度、軍令を破った罪でで、諸葛亮は心を鬼にして斬るのである。
この故事は、辞書では「規律を保つためには、愛する者をも止むを得ず処分する」となっているけれど、実は、もう少し、深い意味を持っていると思った。規律=「より優先度の高い大切なもの」とすると、
「大切な何かも、別のより大切なもののためには、敢えて犠牲にせねばならない」
となるだろうか。
この教訓は、壮大な三国志のドラマの世界の話しではなくて、身近なところにも、潜んでいるぞな、もし。
と書きつつ、有名な細川ガラシャ夫人の辞世の句、
「散りぬべき時知りてこそ世の中の 花も花なれ人も人なれ」
(細川ガラシャ夫人)
も「犠牲」というキーワードで「泣いて馬稷(バショク)を斬る」の故事と繋がっていることに気付く。なかなかの発見である。
ガラシャ夫人の歌の場合、犠牲の対象は、愛する誰かではなくて、自分自身なのが、更に心を打つ。改めて味わうと、本当にいい歌だ。人類の歴史は「犠牲」の変奏曲かもしれない・・・。
などと、歴史に想いを馳せるよりも、明日に迫ったピアノのレッスンの練習を優先させるべきなんだけど・・・。(相変わらず、駄目やな~、そらみみ君・・・。)
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
ビー玉の一つ一つに夏の空
(唯心)
(インターネット俳句会の2005年8月の最高得点句)
プログラムに三国志やガラシャ夫人の歴史を見た身としては、「ビー玉」を「プログラム」に読み替えたくなる。げに、俳句はミクロコスモスの芸術であるか。
五七五 ミクロコスモス 世界を巡る
(そらみみ)
その直すことになったプログラムは、運の悪いことに、我ながら、なかなかうまく書けたプログラムだった。修正規模からして、ふつうなら、きれいさっぱり捨て去り、一から作り直しただろうに、うまく書けていただけあって、憐憫の情が湧く。ん~、完全に葬り去るのは忍びない。なんとか生かしてやりたい。その情けが間違いの始まりだった。
案の定、作業の状況は芳しくなかった。修正してテストするたびに新しいバグ(不具合)が出てくる。修正とテストが続く螺旋階段のような悪循環。プログラムは継ぎ接ぎ(つぎはぎ)だらけになってゆく。
これはいかん、ええい、ままよ。一から作り直すべし!と決断した時には、3時間ほど時間が過ぎていた。結局、作り直したら30分もかからずに出来てしまう。
自分の過去への愛着があだとなっての失敗だった。
自分が当事者の場合、生かすか殺すかの判断は、なかなか難しい・・・。
全然、スケールは違うのだけど、三国志の「泣いて馬稷(バショク)を斬る」の故事を思い出す。
才気にあふれ将来を嘱望された武将、馬稷。恐らくは将来の蜀の国を背負って立つであろう、諸葛亮も心血を注いで育て、後継者と目されていた馬稷である。その馬稷を、一度、軍令を破った罪でで、諸葛亮は心を鬼にして斬るのである。
この故事は、辞書では「規律を保つためには、愛する者をも止むを得ず処分する」となっているけれど、実は、もう少し、深い意味を持っていると思った。規律=「より優先度の高い大切なもの」とすると、
「大切な何かも、別のより大切なもののためには、敢えて犠牲にせねばならない」
となるだろうか。
この教訓は、壮大な三国志のドラマの世界の話しではなくて、身近なところにも、潜んでいるぞな、もし。
と書きつつ、有名な細川ガラシャ夫人の辞世の句、
「散りぬべき時知りてこそ世の中の 花も花なれ人も人なれ」
(細川ガラシャ夫人)
も「犠牲」というキーワードで「泣いて馬稷(バショク)を斬る」の故事と繋がっていることに気付く。なかなかの発見である。
ガラシャ夫人の歌の場合、犠牲の対象は、愛する誰かではなくて、自分自身なのが、更に心を打つ。改めて味わうと、本当にいい歌だ。人類の歴史は「犠牲」の変奏曲かもしれない・・・。
などと、歴史に想いを馳せるよりも、明日に迫ったピアノのレッスンの練習を優先させるべきなんだけど・・・。(相変わらず、駄目やな~、そらみみ君・・・。)
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ビー玉の一つ一つに夏の空
(唯心)
(インターネット俳句会の2005年8月の最高得点句)
プログラムに三国志やガラシャ夫人の歴史を見た身としては、「ビー玉」を「プログラム」に読み替えたくなる。げに、俳句はミクロコスモスの芸術であるか。
五七五 ミクロコスモス 世界を巡る
(そらみみ)
切手下さい 嬬恋の霧 送るんです
(辻原 登)
蜩や 見えゐて遠き 立石寺(りっしゃくじ)
(さいたま市 小田切日出子)
蜩や 下山の道も 険しかり
(流山市 朝川由美子)
かなかなを 母と並んで 聞きしこと
(目黒区 尾立正安)
蜩の終わりのやうに鳴き出でし
(目黒区 手塚基子)
セロの音の 深まりてゆく 夜の秋
(大和郡山市 奥良彦)
霧雨に 蜩の声 濡れてゐし
(浜田市 田中静龍)
山の湖を 灯のふちどりて夜の秋
(伊藤柏翠)
団栗(どんぐり)の葎(むぐら)に落ちて くぐる音
(鈴木花蓑)(はなみの)
大いなる 春日(はるひ)の翼 垂れてあり
(鈴木花蓑)(はなみの)
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
兼題は「蜩」。いい句が多かった。ひぐらしの声、最近、聞いてないなぁ。
「切手下さい」の句、「切手下さい」の一言に降参。想像が広がる。「霧」と「切手」の組み合わせがいい。
「立石寺」の句、山登りでアルプスを縦走する時、「見えゐて遠き」は使ってみたい表現。
「下山の道」の句、この夏の自分の山旅と重なる。
「母と並んで」の句、静かさ、懐かしさ、寂しさ、温かさが、微妙に入り混じった情景がいい。
「終わりのように」の句、終わりと始めの混じり具合がいいのかな。背伸びなく自然な詠み方も好き。
「セロ」の句、もちろんピアノの音色に置き換えて、味わっていた。
「霧雨」の句、蜩の声の雰囲気が、とてもうまく表現されてる。
「山の湖」の句、ただただ見事。「灯のふちどり」とは・・・。
「団栗」の句、団栗の落ちる音、転がる音、どんな音だった?何かイイコトが詰まった音だろうな。
「春日」の句、春の朝日がうっとりと昇る様子。甘やかな春の御来光の様子がきれい。見事な比喩。本当に印象派の絵みたい。
9/7放送のNHK俳句にて
(辻原 登)
蜩や 見えゐて遠き 立石寺(りっしゃくじ)
(さいたま市 小田切日出子)
蜩や 下山の道も 険しかり
(流山市 朝川由美子)
かなかなを 母と並んで 聞きしこと
(目黒区 尾立正安)
蜩の終わりのやうに鳴き出でし
(目黒区 手塚基子)
セロの音の 深まりてゆく 夜の秋
(大和郡山市 奥良彦)
霧雨に 蜩の声 濡れてゐし
(浜田市 田中静龍)
山の湖を 灯のふちどりて夜の秋
(伊藤柏翠)
団栗(どんぐり)の葎(むぐら)に落ちて くぐる音
(鈴木花蓑)(はなみの)
大いなる 春日(はるひ)の翼 垂れてあり
(鈴木花蓑)(はなみの)
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兼題は「蜩」。いい句が多かった。ひぐらしの声、最近、聞いてないなぁ。
「切手下さい」の句、「切手下さい」の一言に降参。想像が広がる。「霧」と「切手」の組み合わせがいい。
「立石寺」の句、山登りでアルプスを縦走する時、「見えゐて遠き」は使ってみたい表現。
「下山の道」の句、この夏の自分の山旅と重なる。
「母と並んで」の句、静かさ、懐かしさ、寂しさ、温かさが、微妙に入り混じった情景がいい。
「終わりのように」の句、終わりと始めの混じり具合がいいのかな。背伸びなく自然な詠み方も好き。
「セロ」の句、もちろんピアノの音色に置き換えて、味わっていた。
「霧雨」の句、蜩の声の雰囲気が、とてもうまく表現されてる。
「山の湖」の句、ただただ見事。「灯のふちどり」とは・・・。
「団栗」の句、団栗の落ちる音、転がる音、どんな音だった?何かイイコトが詰まった音だろうな。
「春日」の句、春の朝日がうっとりと昇る様子。甘やかな春の御来光の様子がきれい。見事な比喩。本当に印象派の絵みたい。
9/7放送のNHK俳句にて