古川愛李推し読者からの投稿その6 ジャニー社長の独裁が男性アイドル制覇の原点
「会いに行けるアイドル」というコンセプトそのものが、「となりの可愛い子」の親しみやすさを備えつつそれでも消費者の手の届かないところにいたかつての80年代アイドルの在り方とは根本的に異なってしまっているのかもしれませんが、私は、「ファン」はあくまでアイドルを応援することはできても、アイドルの在り方を左右できてはならない、と思っています。
ファンはせっせとCD(レコード)を買い、グラビア(昔ならブロマイド?)を集め、TVの生番組を録画して何度も見返し、一生懸命リクエスト(いまはそんな仕組みが廃れていると思うけど)し、返事の来ないファンレターを送り続け、せいぜいコンサートや地方の営業に駆けつけて大声で応援する(ミックスを打つ?)、そして、勝手に仲間うちでああだこうだと評論したり、意見を言う、80年代的な一方通行的な距離感こそが、お互いのために良いように思うのです。
秋元康自身が「遠距離ポスター」で描写した光景ですね。
AKB劇場にせっせと足を運び、大声を上げ、推しメンを応援し続ける。
握手会に何時間も並んで、数秒間の会話と握手に胸をときめかせる。
週刊プレイボーイを買ったり、写真集を買い集める。
2chやブログで言いたいことを言う、
そこまでは良いと思うし、そのファンの動きを見ながら、あるいはその裏をかきながら運営方(経営陣)が企画を練るのは健全ですが、
間接的かつ数の論理に支配されるとはいえ、可能性としてセンターを選べる、というシステムは、一線を踏み越えている気がしてなりません。
最初は一種の洒落、年に一度のファンサービス・イベントのようなノリだったのかもしれませんが、AKBがここまで大きくなり、社会的認知が高まり、いやが上にもコマーシャリズムのど真ん中に据えられると、もはや「総選挙」そのもの、その順位そのものが独り歩きし、主催者側のコントロールの範囲を超えてしまい、それが運営上の有形無形の足かせになっているように思います。
秋元康も戸賀崎支配人もこの危うさを誰よりもよく知っているでしょうから、いつまでもこの形で総選挙を続けるとは思えませんが、総選挙自体が大きなカネを動かし、自転し始めると、慣性力が働き、なかなかスパッとやめるのは難しいかもしれません。
ジャニーズ事務所が男性アイドルの世界をほぼ独占してしまってから久しいのに、それでも相変わらず君臨していられるのは、いわばジャニー社長の独裁制が維持されているからだと思います。
多数のアイドル予備軍をジャニーズJrとして抱え、彼らを徹底的に競わせながら、その中から少数を組み合わせてデビューさせる、というビジネスモデルですが、誰と誰を組み合わせて、誰をデビューさせ、誰をリーダーにするのか、についてはほとんど社長の気まぐれのような印象で、どんなにヲタたちが騒いでも、泣き叫んでも反映されません。
年功序列もはなから無視されていて、下積みが長い順にデビューさせるか、といえば全くそんなことはありません。
家内の好きなABC-Zという無名ユニットがありますが、彼らは嵐の次、NEWSあたりと同期にあり、タッキー&翼のバックで頑張っていたけれど、全くデビューさせてもらえず、その後のKMFⅡやHey Say Jumpなどの若造にことごとく追い抜かれます。
関ジャニも異様な下積みの長さで、もう相当歳がいってからデビューしました。
ファンがどんなに応援しても、叫んでも、冷厳なジャニー社長の決断を左右することはできない。
彼の判断、というだけで、そこには合理的な理由も法則性も見いだせない。それだけにファンはやきもきし、地団駄を踏みながら、必死に自分の推しメンがあがっていく姿を祈り続けてカネをつぎ込み続けるのです。
その理不尽さこそがジャニーズのミステリアスさを醸し出し、無力感が逆にファンのはかない祈りや切実な叫びを呼び起こす意味で、強烈なモチベーションになっている気もします。
いわばジャニーズは総選挙のコンセプトとは対極的な在り方、ネット以前、デジタル化以前の、極めて古典的なプロモーションの論理を貫いていると言えます。
社長がネット世代とはかけ離れた人だということもあるかもしれませんが、この古典的な手法と、社長の不思議な直感、マーケティングセンスが、ここまでジャニーズを大きくしてきたように思います。
ただ、ジャニーズの最大のリスクは高齢な独裁者社長が倒れた時でしょう。
そこでもし、ネットを通じたヲタの声に耳を傾け、現在のAKBグループのような多数決的、年功序列的、民主的?な意思決定が行われるようになったら、早晩ジャニーズ帝国も崩壊していくような気がします。
感想:
選抜総選挙が導入されず、秋元康独裁のままAKB48が運営されていたら、どうなっていたでしょうか。
私は、SKE48、NMB48、HKT48のチーム数が、現在のスピードで増殖しなかったと思います。
選抜総選挙の結果を見て、さすがの秋元康も、「これはまずい」と考え、秋葉原をあきらめて、辺境からアイドルを産み出すという戦略を急いだ。
シアターの公演を評価すると、秋葉原三チームより、地方三拠点の方が面白いので、「ファンに素敵なアイドルを提供する」という観点からは、皮肉にも、選抜総選挙が貢献しているという構図。
(私はまだ、チーム4と、13期研究生公演は、当選していないので、評価の対象にしていません。)
補足:
秋元康が、「本当のスターはAKBからは出てこない」と言ったのは、AKB48からは出てこないけど、地方チームから出てくるという意味なのではないでしょうか。
秋元康は、研究生からチーム昇格させる時に、年功序列を、避けていて、これは正解だと思います。ナッキー
「会いに行けるアイドル」というコンセプトそのものが、「となりの可愛い子」の親しみやすさを備えつつそれでも消費者の手の届かないところにいたかつての80年代アイドルの在り方とは根本的に異なってしまっているのかもしれませんが、私は、「ファン」はあくまでアイドルを応援することはできても、アイドルの在り方を左右できてはならない、と思っています。
ファンはせっせとCD(レコード)を買い、グラビア(昔ならブロマイド?)を集め、TVの生番組を録画して何度も見返し、一生懸命リクエスト(いまはそんな仕組みが廃れていると思うけど)し、返事の来ないファンレターを送り続け、せいぜいコンサートや地方の営業に駆けつけて大声で応援する(ミックスを打つ?)、そして、勝手に仲間うちでああだこうだと評論したり、意見を言う、80年代的な一方通行的な距離感こそが、お互いのために良いように思うのです。
秋元康自身が「遠距離ポスター」で描写した光景ですね。
AKB劇場にせっせと足を運び、大声を上げ、推しメンを応援し続ける。
握手会に何時間も並んで、数秒間の会話と握手に胸をときめかせる。
週刊プレイボーイを買ったり、写真集を買い集める。
2chやブログで言いたいことを言う、
そこまでは良いと思うし、そのファンの動きを見ながら、あるいはその裏をかきながら運営方(経営陣)が企画を練るのは健全ですが、
間接的かつ数の論理に支配されるとはいえ、可能性としてセンターを選べる、というシステムは、一線を踏み越えている気がしてなりません。
最初は一種の洒落、年に一度のファンサービス・イベントのようなノリだったのかもしれませんが、AKBがここまで大きくなり、社会的認知が高まり、いやが上にもコマーシャリズムのど真ん中に据えられると、もはや「総選挙」そのもの、その順位そのものが独り歩きし、主催者側のコントロールの範囲を超えてしまい、それが運営上の有形無形の足かせになっているように思います。
秋元康も戸賀崎支配人もこの危うさを誰よりもよく知っているでしょうから、いつまでもこの形で総選挙を続けるとは思えませんが、総選挙自体が大きなカネを動かし、自転し始めると、慣性力が働き、なかなかスパッとやめるのは難しいかもしれません。
ジャニーズ事務所が男性アイドルの世界をほぼ独占してしまってから久しいのに、それでも相変わらず君臨していられるのは、いわばジャニー社長の独裁制が維持されているからだと思います。
多数のアイドル予備軍をジャニーズJrとして抱え、彼らを徹底的に競わせながら、その中から少数を組み合わせてデビューさせる、というビジネスモデルですが、誰と誰を組み合わせて、誰をデビューさせ、誰をリーダーにするのか、についてはほとんど社長の気まぐれのような印象で、どんなにヲタたちが騒いでも、泣き叫んでも反映されません。
年功序列もはなから無視されていて、下積みが長い順にデビューさせるか、といえば全くそんなことはありません。
家内の好きなABC-Zという無名ユニットがありますが、彼らは嵐の次、NEWSあたりと同期にあり、タッキー&翼のバックで頑張っていたけれど、全くデビューさせてもらえず、その後のKMFⅡやHey Say Jumpなどの若造にことごとく追い抜かれます。
関ジャニも異様な下積みの長さで、もう相当歳がいってからデビューしました。
ファンがどんなに応援しても、叫んでも、冷厳なジャニー社長の決断を左右することはできない。
彼の判断、というだけで、そこには合理的な理由も法則性も見いだせない。それだけにファンはやきもきし、地団駄を踏みながら、必死に自分の推しメンがあがっていく姿を祈り続けてカネをつぎ込み続けるのです。
その理不尽さこそがジャニーズのミステリアスさを醸し出し、無力感が逆にファンのはかない祈りや切実な叫びを呼び起こす意味で、強烈なモチベーションになっている気もします。
いわばジャニーズは総選挙のコンセプトとは対極的な在り方、ネット以前、デジタル化以前の、極めて古典的なプロモーションの論理を貫いていると言えます。
社長がネット世代とはかけ離れた人だということもあるかもしれませんが、この古典的な手法と、社長の不思議な直感、マーケティングセンスが、ここまでジャニーズを大きくしてきたように思います。
ただ、ジャニーズの最大のリスクは高齢な独裁者社長が倒れた時でしょう。
そこでもし、ネットを通じたヲタの声に耳を傾け、現在のAKBグループのような多数決的、年功序列的、民主的?な意思決定が行われるようになったら、早晩ジャニーズ帝国も崩壊していくような気がします。
感想:
選抜総選挙が導入されず、秋元康独裁のままAKB48が運営されていたら、どうなっていたでしょうか。
私は、SKE48、NMB48、HKT48のチーム数が、現在のスピードで増殖しなかったと思います。
選抜総選挙の結果を見て、さすがの秋元康も、「これはまずい」と考え、秋葉原をあきらめて、辺境からアイドルを産み出すという戦略を急いだ。
シアターの公演を評価すると、秋葉原三チームより、地方三拠点の方が面白いので、「ファンに素敵なアイドルを提供する」という観点からは、皮肉にも、選抜総選挙が貢献しているという構図。
(私はまだ、チーム4と、13期研究生公演は、当選していないので、評価の対象にしていません。)
補足:
秋元康が、「本当のスターはAKBからは出てこない」と言ったのは、AKB48からは出てこないけど、地方チームから出てくるという意味なのではないでしょうか。
秋元康は、研究生からチーム昇格させる時に、年功序列を、避けていて、これは正解だと思います。ナッキー