毎日、1000件以上のアクセス、4000件以上の閲覧がある情報発信ブログ。花や有機農業・野菜作り、市民運動、行政訴訟など
てらまち・ねっと



 石原産業の不法行為、不法行為の発覚は止まらない。
 工場の敷地内に、そのままフェロシルトを投棄していたともいう。

 ところで、石原産業の廃棄物でいっぱいになってきたことで予定されている四日市の新処分場の容量は、「168万立方メートルで、ナゴヤドームほぼ1杯分のごみが入る」という。
 しかし、「受け入れる産業廃棄物の半数近くが石原産業四日市工場から排出される汚泥『アイアンクレー』になる可能性が出ている」とされている。
 結局、三重県に重要な会社だから、三重県が処分場を設置してあげる、というわけ。

 なお、6月2日の県警の捜索を受けての 6月3日のブログ に書いたように、捜索に関しての記者の質問に「廃業にするしかないんじゃないですか」 とコメントしけれど、中日新聞の7月29日の社説は 「石原産業 本当はレッドカードだ」 と明快。

 今週金曜日は、大阪地裁で続いてる株主代表訴訟の弁護団会議が名古屋で開かれる。
 ・・・どんな話になるか。

人気ブログランキング→→←←ワン・クリック10点
ここのところ4位、5位あたり


下記引用の7月30日の中日新聞から

石原産業四日市工場が年間約9万トンを排出するアイアンクレー
=四日市市の同工場で


●埋設産廃はフェロシルトか 石原産業四日市工場に数万トン  中日 2008年8月1日 朝刊
 石原産業が四日市工場(三重県四日市市)敷地内に産業廃棄物を不法投棄していた問題で、埋められた産廃は同社がリサイクル商品と偽って製造した「フェロシルト」である可能性が高いことが分かった。埋設量は数万トンとみられる。
 工場の小林明次長が31日、三重県庁を訪れ、県の指示で行った土壌調査結果を報告。六価クロムが検出された酸化チタン製造工場跡地の埋設物について「検出された有害物質や土の色などからフェロシルトの可能性が高い」と説明した。

 同社は1998年から2005年にかけ、土壌埋め戻し材としてフェロシルト約76万トンを製造、販売したのは約72万トンとしていた。販売量が製造量より約4万トン少ない理由を、同社は「保管中にフェロシルト内の水分が蒸発して製造時より軽くなったため」と県に釈明していた。

 工場内には、航空写真などから2000年9月から03年1月までの間に産廃が埋められたことが分かっている。フェロシルトは当初、中部国際空港の土地造成などへの利用を見込んで大量に生産されたが、ほとんど売れなかった。県は、同社が処理に困った在庫の一部を敷地内に埋めて隠していたとみている。フェロシルトの製造量と販売量の差に関連する可能性もある。

 小林次長は取材に「埋設場所には現在、回収したフェロシルト3万-4万トンが置いてあり、すぐに埋設物をフェロシルトと断定することは難しいが、確認を急ぎたい」としている。

●石原産業敷地内の産廃 三重県が撤去指示へ  中日 2008年7月29日
 石原産業が四日市工場(三重県四日市市)敷地内に廃棄物を投棄していた問題で、リサイクル商品と偽って製造した産業廃棄物「フェロシルト」に似た産廃が、2000年9月から03年1月までの間に埋められたことが分かった。廃棄物処理法による埋設許可はなく、三重県は不法投棄に当たるとして近く撤去を指示する。

 同社から今月22日に報告を受けた県によると、この産廃が埋められているのは2000年9月に解体された酸化チタン製造工場跡地で、広さは約1万5000平方メートル。03年1月の航空写真では覆土など整地が終わっており、この間に埋めた可能性が高い。埋設量は数万トンとみられる。

 今回の調査で、敷地内の他の3カ所でも産廃が埋められているのが確認されたが、時期は産廃の埋設にはすべて許可が必要となった1997年の廃棄物処理法改正前で、違反には当たらないという。

 敷地内での廃棄物の投棄は、同社が5月に有毒ガス「ホスゲン」の無届け製造などとともに公表した不正行為の一つ。同社が土壌の汚染状況を調べたところ、7種類の有害物質が検出されたため、県はどんな廃棄物がいつ埋められたかを特定するよう指導していた。

●放射線量率改ざん:石原産業が再発防止策  毎日 2008年8月1日 2時40分
 大手化学メーカー、石原産業の四日市工場(三重県四日市市)が、酸化チタン製造に伴って出る産廃汚泥の放射線量率を改ざんするなどした問題で、同社は31日、三重県から求められていた再発防止策について報告書を提出した。酸化チタン製造の際、放射性物質含有量が一定量以下のチタン鉱石を原料にするとしている。

 国の対応方針では、産廃として処分できる汚泥「アイアンクレー」は放射線量率が毎時0.14マイクログレイ以下のものと定めており、石原産業もこの数値を自主管理基準値にしている。

 県によると、同社は過去のデータから、チタン鉱石に含まれる放射性物質のウランとトリウムの量を計30ppm以下にすれば、放射線量率は基準値以下になるとしている。放射性物質含有量が多い鉱石は、少ない鉱石とブレンドすることで30ppm以下にするという。

 県は報告を受理したが、裏付けるデータがないため、今後、立ち入り検査などで検証する。【田中功一】

●三重県などが石原産業に再び厳重注意=計22施設、無届け   時事 2008/07/30-18:22
 化学メーカー石原産業が、廃ガス洗浄施設など10施設を無届けで四日市工場(三重県四日市市)に設置・変更していたことが水質汚濁防止法に違反するとして、四日市市は30日、同社に対し、文書による厳重注意を行い、来月15日までに再発防止策などを盛り込んだ報告書の提出を命じた。三重県も同日、同社が粉じん発生施設など計12施設の設置・変更を届け出ていなかったとして、大気汚染防止法に基づく厳重注意処分を下した。

●四日市に新産廃処分場 県に設置許可申請  中日 2008年6月21日
 産業廃棄物の最終処分場を管理している「県環境保全事業団」(津市)が、四日市市内に新たな処分場を造るため、県に設置許可申請を出したことが分かった。2006年に石原産業四日市工場から大量の産廃「フェロシルト」が運び込まれて既存の処分場が不足したためで、同事業団は12年度からの使用開始を目指す。
 同事業団によると、新処分場は06年まで産廃を受け入れていた小山最終処分場(四日市市小山町)の南東側に計画。敷地面積28万5000平方メートル、埋め立て容量168万立方メートルで、県内企業の産廃のほか、地震などで発生した災害廃棄物も受け入れる。

 同市三田町には同事業団の三田最終処分場があるが、06年にフェロシルト約21万トンが搬入され、すでに容量62万立方メートルのうち半分以上が埋まった。このため、同事業団は新処分場建設計画を早め、5月20日に県に申請した。
 新処分場で同工場に残るフェロシルトを受け入れるかは未定。これまで小山、三田両処分場に運び込まれてきた同社の産廃汚泥「アイアンクレー」は引き続き受け入れる方針。同事業団は「アイアンクレーの放射線量は微量で人体への影響はない」としている。

 県は20日から設置許可申請書の縦覧を始めた。県廃棄物対策室▽四日市農林商工環境事務所▽四日市市生活環境課▽同市小山田、川島、桜、水沢各地区市民センターで7月22日まで。計画への意見を8月6日まで受け付ける。 (山田浩平)

●石原産業「汚泥」が半分 新処分場搬入で地元に不安の声  中日 2008年7月30日
 県環境保全事業団が2012年の完成を目指している新小山最終処分場(四日市市)で、受け入れる産業廃棄物の半数近くが石原産業四日市工場から排出される汚泥「アイアンクレー」になる可能性が出ている。同社は汚泥の放射線量を改ざんするなどの不正行為を5月に明らかにしたばかりで、地元から不安の声も出ている。

 新処分場の容量は168万立方メートルで、ナゴヤドームほぼ1杯分のごみが入る。災害で倒壊した建物などの一般廃棄物と、汚泥や廃プラスチック、木くずなどの産業廃棄物の2種類を受け入れる。

 1990年に設置され、06年に満杯になった容量230万立方メートルの小山最終処分場(同市)では、計400万トンの産廃のうち4割以上の約190万トンがアイアンクレーで埋まった。新たな処分場は小山処分場の東隣に造るが、事業団は「受け入れは小山処分場と同じような量になるだろう」とみている。

 四日市工場が排出するアイアンクレーは年間9万トンだが、現在受け入れているのは兵庫県伊丹市の民間処分場(5万トン)と、事業団が四日市市で運営するもう一つの三田最終処分場(4万トン)の2カ所。3田処分場は12年初めには満杯になるため、新処分場は完成前の11年中から一部受け入れを始める。

 同工場ではアイアンクレーに搬出基準を上回る放射線量を含みながら、そのまま小山処分場などに持ち出していたと公表。こうした不正を防ぐため「現在は搬出時に、1台ずつ放射線量を計ってから運び出している」という。アイアンクレーは埋め立て後、土をかぶせれば放射線量が外に出る心配はないという。事業団も5月以降、受け入れ時に放射線量を抜き打ちで検査するようにしており「地元にも十分説明し、管理を徹底する」という。

 しかし、近くに住む男性は「最初はきちんとやるが、後になると何をしているか分からなくなってしまうこともある。監視を緩めるわけにはいかない」と警戒している。 (神田要一)

 【アイアンクレー】石原産業の主力製品「酸化チタン」の製造工程で出た廃硫酸や工場廃水を混ぜて固めた汚泥。1990年初めごろは四日市工場から年間約30万トンを出したが、成分がほぼ同じ産廃「フェロシルト」を開発し、リサイクル製品と偽って販売した98-2005年は、見掛け上はアイアンクレーの排出量を1万トン程度まで減らした。現在の排出量は約9万トン。

●【社説】
石原産業 本当はレッドカードだ
  中日 2008年7月29日
 化学兵器に転用可能な有毒ガス「ホスゲン」を無届けで製造していた石原産業(大阪市)四日市工場が、操業を再開した。よほど心して地域社会との融和を図らねば、もう存続は許されない。

 「何度、同じことを繰り返すのか」。地元住民の怒りを込めた疑問の声だ。

 東芝四日市工場でも有毒ガスの無届け貯蔵と使用が発覚し、住民の不信と不安は募る。

 石原産業は、世界的な化学メーカーだ。白色顔料として電子部品などに幅広く使われる酸化チタンの国内シェアは日本一、世界でも六位の規模だ。除草剤など農薬の売り上げも好調だ。だが、その発展史には公害、不正、隠ぺいが、つきまとう。

 一九六七年、四日市ぜんそくの原因企業として患者から訴えられた六社の中にその名がある。大量の廃硫酸を伊勢湾に垂れ流し、八〇年に有罪判決を受けている。

 廃硫酸に別の廃液を混ぜた実質的な産廃を、工事の際などに開けた穴を埋め戻すリサイクル製品と偽って売りさばいた「フェロシルト事件」は記憶に新しい。

 さらにホスゲン問題と同時に、四日市工場の排水や排気に含まれる化学物質を過小報告するなど、計九件の不正が明るみに出た。

 酸化チタンも農薬も、一般消費者にはなじみが薄い。売り上げの半分以上は、海外が占めている。

 メーカーや商社など取引先は気にしても、消費者の“顔”は見ていない。食品会社や高級料亭などのようには、市民の怒りに動じない。目先の利益や効率に目がくらみ、毒性が強く、兵器にも転用可能な自社製品の危険性を忘れてしまいがちになる。長年のこの体質は、消費者の“視線”を強く意識しないと直らない。

 石原産業は、外部委員による環境専門委を設置し、四日市への本社移転も考えているという。しかし、組織を多少手直ししたぐらいでは、問題は解決しない。地域や住民と顔が見える関係を築きつつ、対話のチャンネルを開き、公開性を高めながら、あらためて地域社会に根を張る必要がある。

 住民も当面は行政と連携し、四日市公害の時のような厳しい監視体制を敷くべきだ。

 部品や製品の国際的な供給網まで含め、企業の社会的責任が問われる時代になった。メーカーも商社も仕入れ先の不正を見過ごしてはならない。

 同社に開いた「不信」の穴を、一朝一夕に埋め戻す資材はない。

●石原産業:環境専門委を設置、外部専門家指導で改善へ /三重  毎日新聞 2008年7月23日 地方版
 大手化学メーカー、石原産業(大阪市)は22日、同社四日市工場(四日市市)の土壌・地下水汚染について対策を講じる「環境専門委員会」を設置したと発表した。同社は現在もボーリング調査などで対策をとっているが、外部専門家の指導を受けることでより良い方法を目指すという。

 委員会は大東憲二・大同工業大教授(環境地盤工学)など有識者4人で構成。汚染の調査方法▽汚染物資の工場外への拡散防止▽工場内の土壌・地下水汚染の浄化--などについて指導する。

 今後委員会は月1回程度開く。石原産業は委員会の指導を受け、汚染の調査方法については08年度末をめどに、汚染の拡散防止や浄化については09年度末をめどに報告書をまとめるという。【山口知】

コメント ( 0 ) | Trackback ( )