●普天間」力点に違い 宜野湾市長選 立候補予定者討論会
琉球新報 2012年1月26日
伊波洋一氏(右)と佐喜真淳氏による白熱した議論を展開した宜野湾市長選挙立候補予定者公開討論会=25日、宜野湾市民会館(席の配置は抽選で決定)
【宜野湾】2月5日告示、同12日投開票の宜野湾市長選挙を前に、琉球新報社と沖縄テレビ放送、ラジオ沖縄は25日、立候補を表明している元市長・伊波洋一氏(60)=無所属、社民党県連、共産党県委、社大党推薦=と県議・佐喜真淳氏(47)=無所属、自民党県連、公明党県本推薦=を招いた公開討論会を宜野湾市民会館で開いた。
市が抱える諸問題について激しい舌戦を展開、注目される普天間飛行場の返還・移設問題に関しては解決手法や力点の置き方に違いが浮き彫りとなった。
両氏ともに普天間飛行場の県内移設に反対する一方で、伊波氏は「国外・県外」移設の立場で訪米行動などを通して日米両政府に積極的に返還を働き掛ける姿勢を示し、佐喜真氏は「県外」移設を主張した上で国内の候補地が浮上した場合は赴いて移設受け入れを求めていく考えを強調した。
教育・福祉問題では、伊波氏が「2015年までに中学卒業までの医療費無料化を段階的に実施する」、佐喜真氏は「待機児童ゼロプロジェクトチームを立ち上げ、4年間で待機児童をゼロにする」とそれぞれの施策を訴えた。
経済振興で伊波氏は「一括交付金制度を駆使しながら西海岸地域の開発をさらに進めたい」、佐喜真氏は「防衛予算を政府に求め、市内業者に優先発注をしながら育成したい」と述べた。
行財政改革で伊波氏は「IT化による効率的な行政運営を市民サービスを落とさずに行い、行財政改革したい」、佐喜真氏は「民間でできることは民間にさせ、アウトソーシング事業を推進して電算化を進める」と述べた。会場には約500人の市民が訪れ、熱気あふれる政策議論に耳を傾けた。
公開討論会の模様は、沖縄テレビが26日午前11時47分からのニュースと26、27両日午後6時15分ごろからのOTVスーパーニュースで、ラジオ沖縄が27日午後10時半からの特別番組で放送する予定。 |