tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

されどブログ

2007-05-12 21:08:52 | lesson

<ねえ、ブログって知ってる?>
仕事の合間にデスクの向こうの女性から聞かれた時、ドキっとした。
ぼくのつけているブログがばれたのかと。
<ブログってインターネットの?>
<そう。私書いてるんだ。>
なぜか知らないが、ぼくの職場では、パソコンを含めて、あらゆるOA機器に関する質問がぼくに来る。ぼく自身と言えば、いまだにカラーコピー機の暗証番号を覚えられず、いつも彼女達にコピーをお願いするしか手がないのだが・・・・・・。
この時の彼女の質問は、彼女が書いているブログに、嫌なコメントが毎日のようにつくので、なんとかしてというものだった。
<でも、それって、仕事と関係ないよね。>
といい加減な返事でごまかそうと思ったが、結構、深刻に悩んでいるようなので、相談に乗ってあげる。
帰宅してから、インターネットアドレスを打ち込んで、彼女のブログのページを開いてみる。女性らしいデザインのブログだった。彼女の書き込みの内容は、主に料理。料理のレシピに対して、コメントがたくさん付いていた。
確かに、彼女を誹謗するコメントも見受けられる。彼女の話では、ある時期から、彼女を中傷するようなコメントが付き始め、それがあまりにもひどいものだったので、片っ端から削除してたらしい。削除されていない最新のものを見ると、
<お前の子供の目に針を突き刺してやる>
というコメントが書かれてあった。
このようなコメントが付き始めたという頃の彼女の記事を探してみた。特に、問題となるような記事は見当たらない。子供に関する記事といえば、彼女の子供が「プチゼリーを凍らせたものを喜んで食べる」と言う内容の記事しかなかった。
どうやら、たったこれだけのことに反応して嫌がらせが続いているようだった。
嫌がらせを止めさせるには、ブログ上にコメントの主に対する意見を書いて真っ向から対決する方法と、コメントの主に書き込ませない、つまりアクセスを禁止する方法がある。
そいで、翌日、デスクの向こうの女性にこのことを伝えた。
「どうやら、君の子供のことを書いたたった一行の文章に反応しているようだ」
「でも、それって何故?」
「世の中には、いろんな人がいるからね。きっと、子供のことでヤなことがあった人なんじゃないの」
「・・・・・・」
「相手に心当たりはないんだよね」
そして、対処方法を教える。彼女の選択は嫌がらせのコメントのアクセスを禁止する方だった。
会社のパソコンから彼女のブログにauthorのIDでアクセスして、嫌がらせコメントのプロパティを調べる。嫌がらせコメントの主のアドレス(URL)を調べてコピーする。ブログの管理者のページに飛んで、「環境設定の変更」のページにある禁止IPリストに先ほどのURLを叩き込む。禁止IPリストを保存して終了・・・・・・。

その後、当然のことなのだが、嫌がらせの書き込みは途絶えたらしい。コメントの主、どんな事情があったか知らないが、一度、徹底的に相手の考えていること、その思いなどを聞いてみたかったような気がする。きっと、つらい過去があったのかもしれないのだ。だから、お互いに相手を気遣えば、関係が改善するかもしれない。・・・・・・第3者だからこんなことも言ってみる。当事者だったら、そうもいかないのだろうね。たかが、ブログ。いつでも終わりにできるはず。だけどauthorの思い出がたくさん詰まって、authorとともに成長する・・・・・・されどブログ。