tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

「幸せなゲスト」ツアー(2)

2009-08-04 23:05:43 | プチ放浪 海沿い編

 

その日の3本目だった。めっちゃ厳しいイントラの糸井さんとアシスタントと、ぼくの3人のチームで潜ったのは。
古くなってパーツの入手が困難になったBCD(浮力コントロールデバイス)の買い替えを考えていたぼくは、ヘッドインストラクターのみほさんに、他社のBCDの試用を勧められた。彼女曰く、耐久性に優れていて、何年でも使える逸品らしい。
でも、これまでなじんできたBCDを替えるには、相当勇気がいる。というのも、BCDの操作を間違えて急浮上や急降下してしまえば、命にかかわる事故になる。操作に慣れていないBCDだと、とっさの場合の対応が難しくなるのだ。
「大丈夫、イントラとアシスタントが付くから」
ぼくのことを「幸せなゲストよね~」とみほさんはつぶやいた。そうして、その3人のチームの水中ツアーははじまった。

インストラクターとアシスタント(イントラ見習い)とぼくの3人チーム。普通に考えれば、アシスタントとぼくがバディ。したがって、イントラを先頭にアシスタントと並ぶ雁の編隊飛行のフォーメーションと考えるのが普通だ。
ところがアシスタントは、ぼくのバックアップのため、ぼくの背後上層に回りこみがちで、ぼくも負けずに彼と並ぼうとするから、いつの間にかイントラが、はるか前方のずっと下に。

なので、アシスタントと並ぶフォーメーションをあきらめて、今度は、イントラの糸井さんと並んで潜行。イントラがときどき振り返るタイミングで、ぼくも振り返ってアシスタント(バディ)が、ちゃんとついてきているかどうかを確かめていた。イントラの斜め後方は、一目でチーム全体を把握できるので、ぼくの一番好きなポジションなのだが、本来はそこはアシスタントが着くべき位置。
イントラと一緒に振り返って気がついたのだが、後ろのメンバーを探す場合に、まずは真後ろを見る。そこにいない場合は、左右45度に首を振って探す。さらに見つからない場合は、上下に視線を振ることになるのだが、ようやくそこで見つけることになる。つまり、ぼくがいつもツアー中に取っていた位置は、イントラからすれば、一番探しにくいポジションだったのだ。

たまには、こうしてイントラの目線で後ろをチェックするのも、ダイビング中の自分の安全を考える上で必要かもしれない。明日に続く。

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