シーカヤック・ツアーで友達になったのが、今回の旅行で唯一知り合ったパラワン(パラオ人)のグラント。典型的なミクロネシアンのメタボ体型。ジェリーフィッシュレイクに続く、傾斜の急な山道を大きな体を揺らしながら、ゼイゼイ息を切らせて登っていく。彼らの主食のパンノキノミやタロ、ヤムは、健康食と思うのだが、意外とカロリーは高いのかもしれない。この日、彼は愛嬌たっぷりのオージー娘とそのボーイフレンドのカップルを案内して湖の中央まで泳いだのだが、彼がそんな沖まで泳いだのをはじめて見たとレイさんが言っていた。意外と南方の島の人たちは泳げなかったりするのだが、メタボのパラワンもやるときにはやる。
パラワンが操縦するロックアイランドの島々スピードボートで渡っていくと、島影に入った時に島を渡る風の音が聞こえる。たぶん、ボートの音が島に反射する音なのだろうが、「サアーッ」という音。そして、その音とともに花のような島の香りがしてくる。甘くふわっと優しい匂いだ。
パラオでは、冷たい風が吹いてくると、そのすぐ後に雨になる。まさにシャワー(通り雨)。空は白いうす雲。船の脇の浅瀬で「雨は5分で終わるわよ」とガイドのレイさんが笑っていた。
砂浜に座り海を見ていると、「サワ、サワ」と波が静かに優しい音をたてて打ち寄せる。やがて静かに潮は引いていくのだろう。波の音が潮の満ち引きを教えてくれる。
このオプショナルツアーで一緒になった3人連れのギャル・ダイバーたち。この7月にOWの認定を受けて、3ヵ月後の初ファンダイビングがパラオのブルーコーナーという。こんな至福のダイビングを経験してしまったら、ダイビングのとりこになってしまうしかないだろう。
ツアーの途中で立ち寄ったスノーケリングポイントにも、体長30cmぐらいのトリガーフィッシュ(ゴマモンガラ)がいた。サメよりも怖いと言われている魚で、つい先日、アンテロープのダイビング・ガイドが唇に噛みつかれたらしい。だが、レイさんによれば、その海域のトリガーフィッシュはそんなに攻撃的ではなく、たまにナポレオンと喧嘩をしているのを見るぐらいという。BBQにすればおいしいと言う彼女の笑顔に、思わず「マジすか?」と聞き返してしまった。
公共交通機関のないパラオでは、街の中心街への移動はタクシーやシャトルバスを利用する。
17-22時の間は無料のネコバス(NECO Shuttle)が運行されている。パラオの交通ルールは車両右側通行。パラオでは右ハンドルの日本の中古車が90%以上を占める。一家に2~3台の車があるため、繁華街の朝夕のメイン道路は渋滞になるのだが、信号機は一つもない。
実は以前に信号機が一機だけあったらしいのだが、かえって事故が起きたり渋滞になったので撤去されてしまったらしい。
取り留めの無いことを書き連ねてしまったが、現地の水着事情(上下別で売っていて、着ると2~3回ぐらいで破けてしまうらしい)など、興味深い話はつきない。今度、パラオを訪れる方は、日本製の水着をダイビング・ガイドたちにプレゼントしたら喜ばれるに違いない。
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