司法書士内藤卓のLEAGALBLOG

会社法及び商業登記に関する話題を中心に,消費者問題,司法書士,京都に関する話題等々を取り上げています。

相続法改正法案等に対する附帯決議(衆議院法務委員会)

2018-06-29 10:55:27 | 民法改正
民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律案に対する附帯決議
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_rchome.nsf/html/rchome/Futai/houmuEE07E0F85FCC24AF492582B1002A32CA.htm

 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について格段の配慮をすべきである。

一 現代社会において家族の在り方が多様に変化してきていることに鑑み、多様な家族の在り方を尊重する観点から、特別の寄与の制度その他の本法の施行状況を踏まえつつ、その保護の在り方について検討すること。

二 性的マイノリティを含む様々な立場にある者が遺言の内容について事前に相談できる仕組みを構築するとともに、遺言の積極的活用により、遺言者の意思を尊重した遺産の分配が可能となるよう、遺言制度の周知に努めること。

三 法務局における自筆証書遺言に係る遺言書の保管制度の実効性を確保するため、遺言者の死亡届が提出された後、遺言書の存在が相続人、受遺者等に通知される仕組みを可及的速やかに構築すること。

四 法務局における自筆証書遺言に係る遺言書の保管制度の信頼を得るため、遺言書の保管等の業務をつかさどる遺言書保管官の適正な業務の遂行を担保する措置を講ずるよう検討すること。



 なお,「法務局における遺言書の保管等に関する法律案」に対しても,同内容の附帯決議がされている。
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_rchome.nsf/html/rchome/Futai/houmuFCC244D52C7AEFE9492582B1002A62E8.htm
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法務大臣閣議後記者会見の概要「民法(相続関係)改正案に関する質疑について」

2018-06-29 10:47:10 | 民法改正
法務大臣閣議後記者会見の概要(平成30年6月22日(金))
http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/hisho08_01017.html

〇 民法(相続関係)改正案に関する質疑について
【記者】
 民法改正案についてお聞きします。国会が延長されましたが,改めて相続の民法改正案の成立に向けどう臨むお考えかということと,附帯決議にも盛り込まれた「多様な家族の保護」はどのように実現するお考えかお聞かせください。

【大臣】
 今回の相続法の見直しは,昭和55年以来の大幅な見直しをするものです。残された配偶者の生活に配慮する等の視点から,配偶者の居住の権利を保護するための方策を講じ,また,遺言の利用を促進し,相続をめぐる紛争を防止する等の観点から,自筆証書遺言の方式を緩和するなど,多岐にわたる改正項目を盛り込んでいるものであり,重要な意義を有するものと考えています。
 国会における慎重な御審議の上,会期内での速やかな成立に向けて全力を尽くしてまいりたいと思っており,成立を図るべく努力してまいりたいと考えています。
 また,2点目の御質問ですが,6月15日に行われた衆議院法務委員会における採決の際に,多様な家族の保護の在り方について検討すべきとする附帯決議が付されました。
 社会の価値観が多様化する中,家族の在り方も多様化している状況であり,多様な家族をどのように保護していくのかという問題については,非常に重要な課題であると認識しています。
 衆議院法務委員会における質疑の中でも,事実婚や同性カップルのパートナーの保護が不十分ではないのかとの御指摘をいただいたところです。この問題は,今回審議の対象となっている相続法制の問題にとどまらず,我が国における婚姻法制をどのように考えていくべきかという根本的な問題にも関わるものですので,国民の意識を踏まえつつ,慎重に検討していくべき課題であると認識しています。
 具体的に何をどのように検討していくかということについては,現時点では決まっていませんが,本法案の施行状況を踏まえつつ,必要な検討をしてまいりたいと考えています。


cf. 民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律案に対する附帯決議
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_rchome.nsf/html/rchome/Futai/houmuEE07E0F85FCC24AF492582B1002A32CA.htm
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仮想通貨のマウントゴックス社,破産手続開始の決定の取消し&民事再生手続開始の決定

2018-06-29 08:20:00 | いろいろ
讀賣新聞記事
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180623-OYT1T50043.html?from=yartcl_outbrain2

 破産手続開始の決定の後,

「1BTCあたりの価格が約5万円から100万円程度にまで高騰。破産開始時に同社が保有していたBTCの価値は約100億円だったが、昨年の時点で約2000億円に膨れあがった。
 一方、破産開始時に債権者らが保有していた債権総額は約460億円。」(上掲記事)

 穏当な判断であろう。
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