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司法福祉・裁判員・手話

2009-05-07 | まいにち
司法福祉論 (minerva新社会福祉選書)
山口 幸男
ミネルヴァ書房

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           最近、ネットで注文しました。

 この分野の本はあまりありません。(このほんも書かれたのはずいぶん前なんです)

 取り締まりを厳しくすればあるいは罰則を強めれば、犯罪が少なくなるわけではないことは日本でも外国でも、既に証明済みです。     これから大切にしたい仕事です。そういえば先日、広島刑務所でも社会福祉士を募集していました。(面白いなと思ったのですが、非常勤で来年3月まで。更新なしってのがあって私は応募しませんでした。)

 これからは、刑務所でも障害者・老人などにあった「処遇」をしていくのだそうです。手話を使うろう者に対しては手話のわかる職員が対応するのでしょうか?私の数少ない経験からいえば、刑務所に入所するろう者には一般的な「手話」ではなかなか通じない方も多いのです。

 一番大切なことは、出所後に行き場をきちんと見つけていくことです。(刑務所内での生活はある意味、きまりきっているので慣れるとそれなりにできていくものだそうです。)そしてこのことに一番手がかかります。

 

 

 今日のWEBニュースには 裁判員制度について こんな記事が出ていました。 (以下引用です)

 

『法廷で手話』試行錯誤 開始まで2週間 用語通訳、見せ方配慮を

2009年5月7日 夕刊

「手話通訳のために時間的余裕を配慮してほしい」と呼び掛ける木村晴美さん=埼玉県所沢市の国立障害者リハビリテーションセンターで

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 裁判員制度開始が二週間後に迫り、聴覚障害者が安心して裁判に参加できるよう「法廷での配慮」を求める声が手話通訳の専門家から上がっている。一方で、法廷用語の手話表現を開発する動きも出ており、裁判員制度は手話の世界に新しい潮流を生み出しそうだ。 (寺岡秀樹)

 「聴覚障害のある裁判員が法廷でのやりとりをすべて把握できるように」と配慮を求めているのは、国立障害者リハビリテーションセンター(埼玉県所沢市)で手話通訳の教官を務める木村晴美さん(43)。昨年七月、東京地裁での模擬裁判で、ろう者として裁判員役を務めた体験を基に訴える。

 証人が発言中、弁護人が証人に質問する場面があったが、言葉が重なり、どちらの発言が通訳されているのか分からなくなった。でも「『待って』と伝えられなかった」という。裁判の進行を止める勇気はなく、傍聴人の視線も強く意識してしまい、聞き返すことができなかった。

 検察官や弁護人がスクリーンに図表を映し出しながら説明した際も、同じように戸惑った。画面と通訳者を交互に見ることに追われるうち、画面が切り替わり、やりとりに追いつけなくなった。

 終了後、検察官と弁護人は「手話通訳がいたから進行に問題はなかった」としたが、木村さんは「発言の前に、通訳者とのアイコンタクト(目と目の合図)で通訳を終えたことを確かめてほしい」と通訳のための時間の確保を提案する。

 裁判員と通訳者との間で事前に「もう一度訳して」を意味するしぐさを決めておいたり、法廷用語の意味をかみ砕いて通訳したりする気配りも必要だ。木村さんは「(聴覚障害者にとって)裁判員を務めることは手話を使った社会参加。このことを広く理解してもらいたい」と話す。

 一方、聴覚障害者を支援しようと、全国手話研修センター(京都市)の日本手話研究所は、法廷でよく使う六十五の用語の手話表現を新しく開発。同研究所のホームページで動画を掲載している。模擬裁判を体験した聴覚障害者や手話通訳士から「どう訳せばいいのか」との声が上がり、昨年六月から研究を進めた。

 「裁判官」「起訴」「冒頭陳述」「合理的な疑い」「共謀共同正犯」「責任能力」「未必の殺意」「心神喪失」-など、法廷の登場人物をはじめ冒頭手続き、証拠調べ、評議に至るまでのキーワードを訳した。

 高田英一所長は「ろう者にとっての言葉は手話。法廷用語の手話単語を知ることが裁判に参加する力となることを期待している」と話す。