記憶の届く限りから
僕は歩数計に数字を刻み込み乍ら
その分限の時間で
自分の今昔を巡る小さな旅をするのだ
自身が創造してきた宇宙を
情感を触手のように欹て乍ら
必携はmemo用紙とボールペン
星の軌道のように
様様な楕円を作図して
己のイノチの深淵を廻る衛星になる
記憶の届く限りから
想像の働く彼方まで
大きな大きな
時折に切なくて
トキに虚しく、トキに弾んで
自分史の行程を旋回してゆく
そうして其処から
湧水のように噴出するイノチのエキスを
一つずつの形にして
保存するのだ
もしや
何時か誰かの
滋養になるかも知れぬと
*09/03 22:22:22 万甫