鎮静度”五”
静もりに深さがあるとしたら
鎮もりに程度があるとしたら
この静やかさは
正しく
静度”五”になる
この鎮もりは
正しく
鎮静程度”優”の秀逸になる
寅の刻
万物の息遣いが
密かに耳朶に触れて
トキの向こう側から
sizukaに湧いてくるものに出合う
僕は瞑目して
その幽かさを掬い獲るのだ
正体不明の無形の
ただ仄かに
心音に触れてゆくものたちの言伝を
無声映画の台詞のように
拾ってゆくのだ
僕はただその情景を辿り
脚本家のように
その生業の移ろいを
言葉に変換してゆく
鎮もりの渦中で静やかに・・