降って来るもの

写真と散文とぽえむ

例えば

2021-01-23 22:03:00 | 詩22

例えば

 

心を砕くテーマは

森羅万象,万事万端,天海空地,に及んでいるのだが

どんなに多くの詩編を積み重ねても

同じ帰結に

収斂してゆくテーマがある

きっと,其れこそが

僕を明日へと,未来へと,

渡らせてくれる梯子に違いない

 

例えば一つは,糸のこと

例えば一つは,刹那のこと

例えば一つは,anataのこと

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陽炎のように

2021-01-23 20:40:40 | 詩22

陽炎のように

 

淡い陽光の影のような

鈍重の時間が流れる

 僕は何をしているのだろう

 此処で

足跡の付かない

泥濘の大地で

 消えかかる陽炎のように

 それでも

カウントされてゆく

inochiの経緯

 容赦なく減量されてゆく

 inochiの嵩

 

鮮やかな光輝は,いつ齎される?

鮮明な光跡を,いつか残せる?

 

この亡羊の日日の刹那に・・

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鉛筆

2021-01-23 07:07:25 | 詩22

鉛筆

 

僕が阿りなく,自由に,気儘に

胸の想いを伝播してゆく

掌の中の鉛筆にも

 若しかしたら,

寿命の長短が有るのかも知れない

 それが

あと10㎝なのか,30㎝あるのか

悠々と1mは有るのか

事実は残り5㎜しかないのか

 想像は

ただ不安を駆り立てるけれど

 それだから

いつ折れてしまったとしても

いつ指の間に挟めなくなっても

いつ文字を描けなくなっても

 落胆しないように

 後悔しないように

こうして鉛筆を握れる間は

こうして鉛筆に託せる間は

一心同体の鉛筆と

 僕は

書きたいことを書きたいときに

休まず書いてゆくのだ

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石榑の甘美

2021-01-23 06:00:06 | 詩22

石榑の甘美

 

一個の石榑のように

其処で固まってゆくと

其処で固まってしまうと

其処で時間は停まる

 其処は”とき”の場所になる

石榑は”とき”を廻り

古里を想い,変遷を想い,

美しいmonoや,愛するmonoを想い,

自身の片割れの行末を想い,

茫洋の未来を想う・・

 僕はそのまま其処で

一個の石榑になって

”とき”の抱擁を受ける

石榑にも,ひとsizukuにも,

蒼の一片にも,彼我の感情にも,etc

隔てなく訪れる甘美な瞬きの間の

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