例えば
心を砕くテーマは
森羅万象,万事万端,天海空地,に及んでいるのだが
どんなに多くの詩編を積み重ねても
同じ帰結に
収斂してゆくテーマがある
きっと,其れこそが
僕を明日へと,未来へと,
渡らせてくれる梯子に違いない
例えば一つは,糸のこと
例えば一つは,刹那のこと
例えば一つは,anataのこと
例えば
心を砕くテーマは
森羅万象,万事万端,天海空地,に及んでいるのだが
どんなに多くの詩編を積み重ねても
同じ帰結に
収斂してゆくテーマがある
きっと,其れこそが
僕を明日へと,未来へと,
渡らせてくれる梯子に違いない
例えば一つは,糸のこと
例えば一つは,刹那のこと
例えば一つは,anataのこと
陽炎のように
淡い陽光の影のような
鈍重の時間が流れる
僕は何をしているのだろう
此処で
足跡の付かない
泥濘の大地で
消えかかる陽炎のように
それでも
カウントされてゆく
inochiの経緯
容赦なく減量されてゆく
inochiの嵩
鮮やかな光輝は,いつ齎される?
鮮明な光跡を,いつか残せる?
この亡羊の日日の刹那に・・
鉛筆
僕が阿りなく,自由に,気儘に
胸の想いを伝播してゆく
掌の中の鉛筆にも
若しかしたら,
寿命の長短が有るのかも知れない
それが
あと10㎝なのか,30㎝あるのか
悠々と1mは有るのか
事実は残り5㎜しかないのか
想像は
ただ不安を駆り立てるけれど
それだから
いつ折れてしまったとしても
いつ指の間に挟めなくなっても
いつ文字を描けなくなっても
落胆しないように
後悔しないように
こうして鉛筆を握れる間は
こうして鉛筆に託せる間は
一心同体の鉛筆と
僕は
書きたいことを書きたいときに
休まず書いてゆくのだ
石榑の甘美
一個の石榑のように
其処で固まってゆくと
其処で固まってしまうと
其処で時間は停まる
其処は”とき”の場所になる
石榑は”とき”を廻り
古里を想い,変遷を想い,
美しいmonoや,愛するmonoを想い,
自身の片割れの行末を想い,
茫洋の未来を想う・・
僕はそのまま其処で
一個の石榑になって
”とき”の抱擁を受ける
石榑にも,ひとsizukuにも,
蒼の一片にも,彼我の感情にも,etc
隔てなく訪れる甘美な瞬きの間の