降って来るもの

写真と散文とぽえむ

海鼠の原論 Ⅴ 観念

2021-10-12 22:34:03 | 詩24

     海鼠の原論 Ⅴ 観念

 

限りなく最強の戦士にも

軈て

観念の時は来る

例外なく

無敵を誇った独裁者にも

違わず

それは訪れる

 どんなに真摯に

 どんなに善良に

 どんなに質素に

日日を送った

市井の愛すべき人々も

何時か

観念の時刻を迎える

誰にもifはないのだ

 

bokuにもanataにも

間違いなく

endの瞬間は巡って来る

 ǑǑ、それ故にこそ

海鼠も、土竜も、蟾蜍も、蚯蚓も、海月でさえも

それなりの観念は

常日頃から培っておかねばならぬ

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追慕の記-anataへ-

2021-10-12 07:03:07 | 詩24

     追慕の記-anataへ-

 

H30-2018-元旦に手にした年賀状が

アナタからの最後の便りになって

僕は今、四度目の秋の中にいます

同じように、始まりはS42-1967-の年賀状でしたね

僕は18歳の高校三年生

青春のど真ん中の混沌の中

その時から、アナタは道標だったのだと

今になって気付いています

何と!半世紀を超えて

51年もの長きに亙って

僕はアナタから情誼を賜ってきたのだと

人生の三分の二を

アナタの情愛に包まれて在ったのだと

それを

奇跡と云わずに何と表現しましょう

 

     追慕-anataへ-

 

アナタが居なくなって

僕はもう

アナタの居ない四度目の秋の中にいます

しみじみと

懐かしさと切なさが込み上げて・・

 

今日、明日にも

表裏を埋め尽くすほどの言葉を載せた

あの便りが

届くような気がしてなりません

 

昨日、久しぶりに

アナタから僕宛の葉書を読み返しました

まるで

それぞれの一枚が

つい今し方、手にしたような

昂揚と芳醇の面持ちのままで

 

そんな時

時間は瞬く間に過ぎ

僕はその短い時の間に

彼岸のアナタと

確かに面会している心持がします

 

どれだけの年月が過去に傾れて逝っても

この新鮮な感情と瑞瑞しい哀切の叙情を

見失うことは有りません

それぞれの時を閉じ込めて

その葉書の枚数分だけ

僕の道程に

黄金の栞として挟まれています

色褪せず

永遠の輝きを伴って・・

 

有難うございました!!

過去形で伝えるのが悔しいですが

師として巡り会った幸運に

その事を幸福に思える縁に

アナタという永遠の存在に!!

     2021 10/11 万甫

 

 

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