おてんとうさんのつぶやき & 月の光の思案 + 入道雲の笑み

〔特定〕行政書士/知的財産管理技能士/国家試験塾講師等が生業の巷の一介の素浪人の日常

回収のための 特則活用

2023-12-31 | ◆ マンション管理業務  《 全般 》

 

マンション管理組合のなかには 滞納管理費等の回収のことについて学び
ながら できるかぎり 自力で サマザマな工夫とより適切な実務をなさ
っているところもあるようです(自身は このブログでも記してきました
がその方向を支持し 相談があった場合には少額訴訟の特則と自力活動を
勧めています ・・・ 当事者自身なので迅速なスタートも可能ですし協
力し合うことへの努めを実感し得 依頼出費を省き管理費等の節約にもな
りますので)

 

 

標準管理規約(単棟型)に

別添3
滞納管理費等回収のための管理組合による措置に係るフローチャート

 

 標準規約条文 

が掲載されていて そこに 〈少額訴訟〉 というものの説明もあります

同様のものが (複合用途型)(団地型)にも載っています

 

〈少額訴訟〉についての知識は マンション管理運営における実務上も知っておいて

よい知識ですし 標準管理規約に登場の知識なので 関連国家試験受験者の方におい

ては特に知っておいてよい というか 知っておくべき知識だと考えられます

60万円以下であれば利用できるので 仮に管理費等徴収が月当たり2万5000円
だとして2年分滞納に対応できる手法ということになります

以前にも記していますが 一方的約束違反で生じている金銭債務なので相手方が攻撃
又は防御の方法
など持ちあわせていることなど想定し難い情況下での審理及び裁判です
原則 最初にすべき口頭弁論の期日において、審理を完了 なのです

 



 
 
 
 民事訴訟法 
第六編 少額訴訟に関する特則
(少額訴訟の要件等)
第三百六十八条 簡易裁判所においては、訴訟の目的の価額が六十万円以下の金銭の支払の請求を
目的とする訴えについて、少額訴訟による審理及び裁判を求めることができる。
ただし、同一の簡易裁判所において同一の年に最高裁判所規則で定める回数を超えてこれを求める
ことができない。
2 少額訴訟による審理及び裁判を求める旨の申述は、訴えの提起の際にしなければならない。
3 前項の申述をするには、当該訴えを提起する簡易裁判所においてその年に少額訴訟による審理
及び裁判を求めた回数を届け出なければならない。

(反訴の禁止)
第三百六十九条 少額訴訟においては、反訴を提起することができない
(一期日審理の原則)
第三百七十条 少額訴訟においては、特別の事情がある場合を除き、最初にすべき口頭弁論の期日
において、審理を完了しなければならない。
2 当事者は、前項の期日前又はその期日において、すべての攻撃又は防御の方法を提出しなけれ
ばならない。ただし、口頭弁論が続行されたときは、この限りでない。

(証拠調べの制限)
第三百七十一条 証拠調べは、即時に取り調べることができる証拠に限りすることができる。

(証人等の尋問)
第三百七十二条 証人の尋問は、宣誓をさせないですることができる
2 証人又は当事者本人の尋問は、裁判官が相当と認める順序でする。
3 裁判所は、相当と認めるときは、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所及び当事者双
方と証人とが音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、証人を尋問するこ
とができる。

(通常の手続への移行)
第三百七十三条 被告は、訴訟を通常の手続に移行させる旨の申述をすることができる。ただし、
被告が最初にすべき口頭弁論の期日において弁論をし、又はその期日が終了した後は、この限りで
ない。
2 訴訟は、前項の申述があった時に、通常の手続に移行する。
3 次に掲げる場合には、裁判所は、訴訟を通常の手続により審理及び裁判をする旨の決定をしな
ければならない。
一 第三百六十八条第一項の規定に違反して少額訴訟による審理及び裁判を求めたとき。
二 第三百六十八条第三項の規定によってすべき届出を相当の期間を定めて命じた場合において、
その届出がないとき。
三 公示送達によらなければ被告に対する最初にすべき口頭弁論の期日の呼出しをすることができ
ないとき。
四 少額訴訟により審理及び裁判をするのを相当でないと認めるとき。
4 前項の決定に対しては、不服を申し立てることができない。
5 訴訟が通常の手続に移行したときは、少額訴訟のため既に指定した期日は、通常の手続のため
に指定したものとみなす。

(判決の言渡し)
第三百七十四条 判決の言渡しは、相当でないと認める場合を除き、口頭弁論の終結後直ちにする
2 前項の場合には、判決の言渡しは、判決書の原本に基づかないですることができる。この場合
においては、第二百五十四条第二項及び第二百五十五条の規定を準用する。

(判決による支払の猶予
第三百七十五条 裁判所は、請求を認容する判決をする場合において、被告の資力その他の事情を
考慮して特に必要があると認めるときは、判決の言渡しの日から三年を超えない範囲内において、
認容する請求に係る金銭の支払について、その時期の定め若しくは分割払の定めをし、又はこれと
併せて、その時期の定めに従い支払をしたとき、若しくはその分割払の定めによる期限の利益を次
項の規定による定めにより失うことなく支払をしたときは訴え提起後の遅延損害金の支払義務を免
除する旨の定めをすることができる。
2 前項の分割払の定めをするときは、被告が支払を怠った場合における期限の利益の喪失につい
ての定めをしなければならない。
3 前二項の規定による定めに関する裁判に対しては、不服を申し立てることができない。

(仮執行の宣言)
第三百七十六条 請求を認容する判決については、裁判所は、職権で、担保を立てて、又は立てな
いで仮執行をすることができることを宣言しなければならない。
2 第七十六条、第七十七条、第七十九条及び第八十条の規定は、前項の担保について準用する。

(控訴の禁止)
第三百七十七条 少額訴訟の終局判決に対しては、控訴をすることができない。

(異議)
第三百七十八条 少額訴訟の終局判決に対しては、判決書又は第二百五十四条第二項(第三百七十
四条第二項において準用する場合を含む。)の調書の送達を受けた日から二週間の不変期間内に、
その判決をした裁判所に異議を申し立てることができる。ただし、その期間前に申し立てた異議の
効力を妨げない。
2 第三百五十八条から第三百六十条までの規定は、前項の異議について準用する。

(異議後の審理及び裁判)
第三百七十九条 適法な異議があったときは、訴訟は、口頭弁論の終結前の程度に復する。この場
合においては、通常の手続によりその審理及び裁判をする。
2 第三百六十二条、第三百六十三条、第三百六十九条、第三百七十二条第二項及び第三百七十五
条の規定は、前項の審理及び裁判について準用する。

(異議後の判決に対する不服申立て)
第三百八十条 第三百七十八条第二項において準用する第三百五十九条又は前条第一項の規定によ
ってした終局判決に対しては、控訴をすることができない。
2 第三百二十七条の規定は、前項の終局判決について準用する。

(過料)
第三百八十一条 少額訴訟による審理及び裁判を求めた者が第三百六十八条第三項の回数について
虚偽の届出をしたときは、裁判所は、決定で、十万円以下の過料に処する。
2 前項の決定に対しては、即時抗告をすることができる。
3 第百八十九条の規定は、第一項の規定による過料の裁判について準用する。
 

                                

                                   

 

本年も いろいろとお世話になり ありがとうございました

来年も どうぞ よろしく お願いいたします

                       よろしくお願いいたします  はたけやまとくお事務所

 


コレ 見たことナイ ?!!

2023-12-29 | マンション管理関連試験等サポート   

 

本日の マンション管理関連試験等 練習・オリジナル問題 です

 

 




以下の法文は、「建物の区分所有等に関する法律」の条文(あるいは条文中の一部)として、存在して
いるか否か、答えなさい。


〔イ〕
(共用部分)
第四条 
数個の専有部分に通ずる廊下又は階段室その他構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供される
べき建物の部分は、区分所有権の目的とならないものとする。

2 第一条に規定する建物の部分及び附属の建物は、規約により共用部分とすることができる。この場
合には、その旨の登記をしなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。


 
〔ロ〕
(区分所有者の権利義務等)
第六条 
4 民法(明治二十九年法律第八十九号)第二百六十四条の八及び第二百六十四条の十四の規定は、専有
部分及び共用部分には適用しない。
 
 
 
 
〔ハ〕
(先取特権)
第七条 
2 前項の先取特権は、優先権の順位及び効力については、共益費用の先取特権とみなす。
 


 
〔ニ〕
(建物の設置又は保存の瑕疵かしに関する推定)
第九条 建物の設置又は保存に瑕疵かしがあることにより他人に損害を生じたときは、その瑕疵かし
は、共用部分の設置又は保存にあるものと推定する。
 
 
 
 
〔ホ〕
(区分所有権売渡請求権)
第十条 敷地利用権を有しない区分所有者があるときは、その専有部分の収去を請求する権
利を有する者は、その区分所有者に対し、区分所有権を時価で売り渡すべきことを請求する
ことができる。
 
 
 
 
〔ヘ〕
(分割請求及び単独処分の禁止)
第11条  区分所有者は、敷地又は共用部分等の分割を請求することはできない。

 
 
〔ト〕
第十二条 共用部分が区分所有者の全員又はその一部の共有に属する場合には、その共用部分
の共有については、次条から第十九条までに定めるところによる。
 
 
 
 
〔チ〕
(共用部分の持分の処分)
第十五条 共有者の持分は、その有する専有部分の処分に従う。
2 共有者は、この法律に別段の定めがある場合を除いて、その有する専有部分と分離して持分
を処分することができない。
 
 
 
 
〔リ〕
(共用部分の管理)
第十八条 
4 共用部分につき損害保険契約をすることは、共用部分の管理に関する事項とみなす。
 
 
 
〔ヌ〕
(管理所有者の権限)
第二十条 第十一条第二項の規定により規約で共用部分の所有者と定められた区分所有者
は、区分所有者全員(一部共用部分については、これを共用すべき区分所有者)のために
その共用部分を管理する義務を負う。この場合には、それらの区分所有者に対し、相当な
管理費用を請求することができる。
2 前項の共用部分の所有者は、第十七条第一項に規定する共用部分の変更をすることが
できない。
 
 
〔ル〕
(共用部分に関する規定の準用)
第二十一条 建物の敷地又は共用部分以外の附属施設(これらに関する権利を含む。)が
区分所有者の共有に属する場合には、第十七条から第十九条までの規定は、その敷地又は
附属施設に準用する。
 
 
 
〔ヲ〕
(分離処分の無効の主張の制限)
第二十三条 前条第一項本文(同条第三項において準用する場合を含む。)の規定に違反
する専有部分又は敷地利用権の処分については、その無効を善意の相手方に主張すること
ができない。ただし、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)の定めるところによ
り分離して処分することができない専有部分及び敷地利用権であることを登記した後に、
その処分がされたときは、この限りでない。
 
 
〔ワ〕
(民法第二百五十五条の適用除外)
第二十四条 第二十二条第一項本文の場合には、民法第二百五十五条(同法第二百六十四
条において準用する場合を含む。)の規定は、敷地利用権には適用しない。
 
 
〔カ〕
(区分所有者の責任等)
第二十九条 管理者がその職務の範囲内において第三者との間にした行為につき区分所有者
がその責めに任ずべき割合は、第十四条に定める割合と同一の割合とする。ただし、規約で
建物並びにその敷地及び附属施設の管理に要する経費につき負担の割合が定められていると
きは、その割合による。
 
 
 
〔ヨ〕
(規約の保管及び閲覧)
第三十三条 規約は、管理者が保管しなければならない。ただし、管理者がないときは、建
物を使用している区分所有者又はその代理人で規約又は集会の決議で定めるものが保管しな
ければならない。
 
 
 
〔タ〕
(招集手続の省略)
第三十六条 集会は、区分所有者全員の同意があるときは、招集の手続を経ないで開くこと
ができる。
(決議事項の制限)
第三十七条 集会においては、第三十五条の規定によりあらかじめ通知した事項についてのみ、
決議をすることができる。
2 前項の規定は、この法律に集会の決議につき特別の定数が定められている事項を除いて、
規約で別段の定めをすることを妨げない。
3 前二項の規定は、前条の規定による集会には適用しない。
 
 
 
 
〔レ〕
第六節 管理組合法人
(成立等)
第四十七条
13 管理組合法人は、法人税法(昭和四十年法律第三十四号)その他法人税に関する法令の
規定の適用については、同法第二条第六号に規定する公益法人等とみなす。
 
 
 
 
 
〔ソ〕
(財産目録及び区分所有者名簿)
第四十八条の二 管理組合法人は、設立の時及び毎年一月から三月までの間に財産目録を作成し、
常にこれをその主たる事務所に備え置かなければならない。
ただし、特に事業年度を設けるものは、設立の時及び毎事業年度の終了の時に財産目録を作成しな
ければならない。
2 管理組合法人は、区分所有者名簿を備え置き、区分所有者の変更があるごとに必要な変更を加
えなければならない。
 
 
 
〔ツ〕
(理事の代理行為の委任)
第四十九条の三 理事は、規約又は集会の決議によつて禁止されていないときに限り、特定の行為
の代理を他人に委任することができる。
 
 
 
 
〔ネ〕
(仮理事)
第四十九条の四 理事が欠けた場合において、事務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあ
るときは、裁判所は、利害関係人又は検察官の請求により、仮理事を選任しなければならない。
2 仮理事の選任に関する事件は、管理組合法人の主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所の
管轄に属する。
 
 
 
 
〔ナ〕
(監事)
第五十条 
3 監事の職務は、次のとおりとする。
三 財産の状況又は業務の執行について、法令若しくは規約に違反し、又は著しく不当な事項がある
と認めるときは、集会に報告をすること。
四 前号の報告をするため必要があるときは、集会を招集すること。
4 第二十五条、第四十九条第六項及び第七項並びに前条の規定は、監事に準用する。
 
 
 
〔ラ〕
(事務の執行)
第五十二条 管理組合法人の事務は、この法律に定めるもののほか、すべて集会の決議によつて行う。
ただし、この法律に集会の決議につき特別の定数が定められている事項及び第五十七条第二項に規定
する事項を除いて、規約で、理事その他の役員が決するものとすることができる。
 
 
 
〔ム〕
(区分所有者の責任)
第五十三条 管理組合法人の財産をもつてその債務を完済することができないときは、区分所有者は、
第十四条に定める割合と同一の割合で、その債務の弁済の責めに任ずる。
ただし、第二十九条第一項ただし書に規定する負担の割合が定められているときは、その割合による。
2 管理組合法人の財産に対する強制執行がその効を奏しなかつたときも、前項と同様とする。
3 前項の規定は、区分所有者が管理組合法人に資力があり、かつ、執行が容易であることを証明した
ときは、適用しない。
 
 
〔ウ〕
(残余財産の帰属)
第五十六条 解散した管理組合法人の財産は、規約に別段の定めがある場合を除いて、第十四条に定め
る割合と同一の割合で各区分所有者に帰属する。
 
 
 


 

 

〔ヘ〕は 標準管理規約(単棟型) に存在する条文です

  他は 全部 「建物の区分所有等に関する法律」 に存在しています

 
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ホボ条文ソノママの形での出題があった場合 とにかく 文言に ヒッカカル ようにしておくべき

でしょうが そのためには とにもかくにも  " 知 る "   " より 馴染む "
ということでしょうね

『こんな条文 見たことがないかも・・・』ということであっては リングにあがってファイ
ティングポーズをとることも ままならないかもしれませんから・・・

 
受験生さんの学習対象区分としての例 として 多いのは
条文 ・ 判例 ・ 基本書 ・ 過去問 ・ 過去問以外模擬問題
というものかもしれませんね
この5分野 それぞれタイセツで欠かせないものであることでしょう
このなかで あなたがモットモ優先しているのは どれでしょうか ?
アタリマエ のことでしょうが 受験歴・得意不得意・受験までの学習可能期間・学習時間
確保の困難度などなどにより 何を優先すべきか 悩ましく思うことなどあるでしょうね
情況により 優先度が 折々 変化していくのでは とも 思われますが そのあたりのこと
の配慮などなさったことはありますか?
試験の性格などもありましょうが 自身の場合は 条文をオロソカニしていたことが失敗の
一番の原因だったかな ? と 長い間それに気付くことなく過ごしていたことの大反省を
した経験がありました
 
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個数問題だとすると ?

2023-12-28 | ◆ 国家試験受験サポート 〔 全 般 〕

本日の マンション管理士試験過去問学習です

 

 



                ※    〔問い方(肢の順番を変える等も含み)を変えて
                    利用させていただいている場合があります
                    法令等改正があった場合に内容を現行のものと
                    整合させるため出題当時の問題を改めているこ
                    と等もあります〕  

 

理事、理事会等に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、適切な
ものは何個か。

1 理事会で、理事長、副理事長及び会計担当理事の役職解任の決議をする場
合、WEB 会議システム等によって行うことはできない。


2 総会提出議案は、理事の過半数の承諾があれば、書面又は電磁的方法によ
り理事会で決議することができる。


3 理事が止むを得ず理事会を欠席する場合には、規約の明文の規定がなくて
も、あらかじめ通知された事項について書面で賛否を記載し意思表示すること
が認められる。


4 理事長は、未納の管理費等及び使用料の請求に関し、管理組合を代表して
訴訟を追行する場合には、理事会の決議を経ることが必要である。






1 について                           不適切

 WEB会議システム等により開催の理事会であるからといって 特に議決事項に制限
 があるということはない


下記 53条 を 参照ください

 

 

 

2 について                           不適切

 総会提出議案については 書面又は電磁的方法により理事会で決議することはできない


下記 53条 2項 を 参照ください

 

 

 

3 について                           不適切

 理事が止むを得ず理事会を欠席する場合にあらかじめ通知された事項について書面で賛否
 を記載し意思表示することについては 規約の明文の規定が必要となる


下記 第53条関係コメント を 参照ください

 

 

4 について                           適 切

 未納の管理費等及び使用料の請求に関し 管理組合を代表して理事長が訴訟を追行するには
 理事会の決議を経ることが必要とされている


下記 60条 を 参照ください

 

 

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                記        条文に省略があることがあります。

 

(理事会の会議及び議事)
第53条
理事会の会議(WEB会議システム等を用いて開催する会議を含む。)は、
理事の半数以上が出席しなければ開くことができず、その議事は出席理事
の過半数で決する。
次条第1項第五号に掲げる事項については、理事の過半数の承諾がある
ときは、書面又は電磁的方法による決議によることができる。

     (議決事項)
    第54条 理事会は、この規約に別に定めるもののほか、次の各号に掲げる
         事項を決議する。
                   五 第17条、第21条及び第22条に定める承認又は不承認
          (専有部分の修繕等)
           17
          (敷地及び共用部分等の保存)
           第21条 
          (窓ガラス等の改良)
           第22条 


第53条関係コメント
④ 理事がやむを得ず欠席する場合には、代理出席によるのではなく、事前
に議決権行使書又は意見を記載した書面を出せるようにすることが考えら
れる。これを認める場合には、理事会に出席できない理事が、あらかじめ
通知された事項について、書面をもって表決することを認める旨を、規約
の明文の規定で定めることが必要である。

 

(管理費等の徴収)
第60条 
4 理事長は、未納の管理費等及び使用料の請求に関して、理事会の決議に
より、管理組合を代表して、訴訟その他法的措置を追行することができる。

                ※ 〔追行〕という文言からは 途中から訴訟を担当する
                  ことというようなイメージがあることを示すように思
                  われますが 民事訴訟法独特の表現 ? ですね
                  〔遂行〕というような意味と捉えてください(念のた
                  め記しました)  

     参考 区分所有法     
                   (権限)
        第二十六条 
      4 管理者は、規約又は集会の決議により、その職務(第二項後段に規定する事項
        を含む。)に関し、区分所有者のために、原告又は被告となることができる。

                       
                          標準管理規約
       (理事長の勧告及び指示等)
                       第67条 
                     3 区分所有者等がこの規約若しくは使用細則等に違反したとき、又は区分所有者等
       若しくは区分所有者等以外の第三者が敷地及び共用部分等において不法行為を行
       ったときは、理事長は、理事会の決議を経て、次の措置を講ずることができる。
           一 行為の差止め、排除又は原状回復のための必要な措置の請求に関し、
           管理組合を代表して、訴訟その他法的措置を追行すること

      



適切なのは 4の肢のみ 

正解は 1 個

 

2022年度 問31 

 

                                        


払うことについてのルール

2023-12-26 | マンション管理関連試験等サポート   

 

本日の マンション管理士試験過去問学習です
〈他の試験にも 参考になります〉

 


                  ※    〔問い方(肢の順番を変える等も含み)を変えて
                    利用させていただいている場合があります
                    法令等改正があった場合に内容を現行のものと
                    整合させるため出題当時の問題を改めているこ
                    と等もあります〕         

                  

Aが所有する甲マンションの 201 号室を賃料月額 20 万円としてBに賃貸し、
令和4年8月分の賃料をCがAに対して弁済しようとする場合に関する次の記
述について、民法の規定による正誤を答えなさい。


1 AB間の賃貸借契約において、B以外の第三者の賃料支払を禁止していたと
きは、Cが弁済をするについて正当な利益を有していても、AはCの弁済を拒絶
することができる。


2 AB間の賃貸借契約において、B以外の第三者の賃料支払を禁止又は制限し
ていなかったときは、Cが弁済をするについて正当な利益を有していなくても、
BがCに弁済の委託をし、これをあらかじめAに伝えていれば、AはCの弁済を
拒絶することができない。


3 AB間の賃貸借契約において、B以外の第三者の賃料支払を禁止又は制限し
ていなかった場合、Cが弁済をするについて正当な利益を有していても、Cの弁
済がBの意思に反していることをAが知っていたときは、AはCの弁済を拒絶す
ることができる。


4 AB間の賃貸借契約において、B以外の第三者の賃料支払を禁止又は制限し
ていなかった場合、Cが弁済をするについて正当な利益を有していなくても、C
の弁済がBの意思に反していることをAが知らなかったときは、AはCの弁済を
受領することができる。

 


 

1 について                    正しい

 B以外の第三者の弁済を禁止ているので Cは弁済をするについての正当な利益を
 有していても弁済はできないので AはCの弁済を拒絶できる


下記 474条 4項 を 参照ください

 

 

2 について                    正しい

 AB間の賃貸借契約において B以外の第三者の賃料支払を禁止又は制限していない

 Cは Bから弁済の委託を受けており AはBからそのことを伝えられて知っていた
 ので Cは弁済することができAはCの弁済を拒絶できない


下記 474条 3項 を 参照ください

 

 

3 について                     誤 り

 AB間の賃貸借契約において B以外の第三者の賃料支払を禁止又は制限していない

 Cは Bの賃料債務の弁済をすることについて正当な利益を有しているのでBの意思
 に反しても弁済をすることができ Aはそれを拒絶できない


下記 472条 2項 を 参照ください

 

 

4 について                      正しい

 AB間の賃貸借契約において B以外の第三者の賃料支払を禁止又は制限していない

 Cは Bの賃料債務の弁済をすることについて正当な利益を有していないが AはC
 の弁済がBの意思に反していることを知らないので Cは弁済することができAはそ
 の弁済を受領することができる


下記 472条 2項 を 参照ください

 

 


                  記        条文に省略があることがあります。

(第三者の弁済)
第四百七十四条 

債務の弁済は、第三者もすることができる。

2 弁済をするについて正当な利益を有する者でない第三者は、債務者の意思に反して
弁済をすることができない。
ただし、債務者の意思に反することを債権者知らなかったときは、この限りでない。

3 前項に規定する第三者は、債権者の意思に反して弁済をすることができない。
ただし、その第三者が債務者の委託を受けて弁済をする場合において、そのことを債権
知っていたときは、この限りでない。

4 前三項の規定、その債務の性質が第三者の弁済を許さないとき、又は当事者が
三者の弁済を禁止し、若しくは制限する旨の意思表示をしたときは、適用しない
 
 
 ※ ヤヤコシイかもしれません が
   ポイント
      原則は 債務の弁済は第三者も可 である
      ただし 当事者が禁止・制限するなら第三者は弁済できない
   が  ・弁済をするについて正当な利益を有する者でない第三者は債務者の意思に反して
       弁済をすることができないのだが 債権者がその事情を知らない場合
       と
      ・弁済をするについて正当な利益を有する者でない第三者は債権者の意思に反して
       弁済をすることができないのだが 第三者が債務者の委託を受けて弁済をする場合
       で債権がそれを知っていた場合
       は
       弁済できる 
 
   〔ということで条文をソノママ羅列しているだけなのですが 自分にとって よりわかりやすい
    整理をしておくしかない と 思われます〕
 

本日の問題は
令和4年度 問 14 です
                                     


実務直通資料 ?

2023-12-25 | ◆ 業 務 参 考( 総 合 )

 

 

先日 次の記事を載せさせていただきました

事業所内受験 ? 感想 

4月1日施行の 法改正部分が サッソク 出題されたのは 少しばかり 意外?でした

まさしく 実務直結 という感の 出題傾向でした

 

 

〈共 有〉関係の他 アッチもコッチも という流れで 周辺部分の改正も続いたので自身

の力では 実務即応の知識として整理整頓できるまでには ナカナカ たどりつけない で

います

学習者のみなさんの多くも もしかすると 同様 ? ではない でしょうか・・・

知り合いの法律関係のお仕事の皆さんは 総じて ご同様 という情況のようです が

学んで整理していかないことには 実務に反映できませんので・・・日々挑戦です

それにしても 最近の一連の改正 特に実務直結の部分が広範で精細な箇所が多く 

手ごわいです 

自身は

001396638.pdf (moj.go.jp)

をも 主に活用させていただいております

学びの方は よかったら 眺めてみるのも好いかもしれません
〈とうに 利用中かも あるいは 卒業済みの資料かもしれませんが〉

 

 

冬至が過ぎましたから ダンダン 昼の時間が長くなっていくのですよね
チョット うれしい気持ち ? になりました( 夜が好き という方も
おられましょうが・・・ゴメンナサイ)

 

体調に お気をつけられますよう

 

                            

                           はたけやまとくお事務所  


不正な行為はなくならない ?のか・・・

2023-12-24 | マンション〔実務に到るまでをも含む 相談アレコレ〕

 

 

マンション管理組合に関しての不正行為のニュースを聞くたびに 思い起こす

規定があります

監視の眼 という視点から 少しなりとも 現状を変えるには ということに

ついてなのですが・・・

 

以下は 会社法での説明です 
( マンション管理組合は営利団体ではないのですが 収益事業行為をなすこともあり得 社会的
資産という面をもち資産管理団体としての性格もある組織であり 会社法における考え方や規定
の趣旨が参考になることもあるのでは と 考えています)


  

会社法                         省略部アリ

第八節 監査役会

第一款 権限等
第三百九十条 監査役会は、すべての監査役で組織する。

2 監査役会は、次に掲げる職務を行う。ただし、第三号の決定は、監査役の権限の行使を妨げる
ことはできない。
一 監査報告の作成
二 常勤の監査役の選定及び解職
三 監査の方針、監査役会設置会社の業務及び財産の状況の調査の方法その他の監査役の職務の執
行に関する事項の決定
3 監査役会は、監査役の中から常勤の監査役を選定しなければならない。

4 監査役は、監査役会の求めがあるときは、いつでもその職務の執行の状況を監査役会に報告し
なければならない。

      ※ 監査役会は、監査の充実を図るために設けられるものだが それ自体は機関では
        ない
        各監査役の独任制を妨げるものであってはならない(390Ⅱ)
                           〈業務執行に関する違法か適法かの判断は 多数決で決めることではない〉
第二款 運営
(招集権者)
第三百九十一条 監査役会は、各監査役が招集する。
(招集手続)
第三百九十二条 監査役会を招集するには、監査役は、監査役会の日の一週間(これを下回る期間
を定款で定めた場合にあっては、その期間)前までに、各監査役に対してその通知を発しなければ
ならない。
2 前項の規定にかかわらず、監査役会は、監査役の全員の同意があるときは、招集の手続を経る
ことなく開催することができる。

(監査役会の決議)
第三百九十三条 監査役会の決議は、監査役の過半数をもって行う。
2 監査役会の議事については、法務省令で定めるところにより、議事録を作成し、議事録が書面
をもって作成されているときは、出席した監査役は、これに署名し、又は記名押印しなければなら
ない。
4 監査役会の決議に参加した監査役であって第二項の議事録に異議をとどめないものは、その決
議に賛成したものと推定する。
     ※ 監査の充実性を確保するため 書面決議は認められない(取締役会と異なる)
 


 

標準管理規約
によると マンション管理組合の監事は 複数人でも可 です

執行部(理事との兼任はできない)ではなく 業務の執行財産の状況監査役 です

監事は 理事会の決議ではなく 総会(集会)で直接選ばれなければなりません

             (役員)
     第35条 管理組合に次の役員を置く。

      五 監事 ○名

     2 理事及び監事は、総会の決議によって、組合員のうちから選任し、又は
      解任する。
     3 理事長、副理事長及び会計担当理事は、理事会の決議によって、理事の
      うちから選任し、又は解任する。
   外部専門家を役員として選任できることとする場合
     2 理事及び監事は、総会の決議によって、選任し、又は解任する。
     3 理事長、副理事長及び会計担当理事は、理事会の決議によって、理事
      のうちから選任し、又は解任する。
     4 組合員以外の者から理事又は監事を選任する場合の選任方法について
      は細則で定める

 

     (監事)
   第41条 監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況を監査し、その結
   果を総会に報告しなければならない。
  2 監事は、いつでも、理事及び第38条第1項第二号に規定する職員に対し
   て業務の報告を求め、又は業務及び財産の状況の調査をすることができる。
  3 監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況について不正があると認め
   るときは、臨時総会を招集することができる。
  4 監事は、理事会に出席し、必要があると認めるときは、意見を述べなけれ
   ばならない。
  5 監事は、理事が不正の行為をし、若しくは当該行為をするおそれがあると
   認めるとき、又は法令、規約、使用細則等、総会の決議若しくは理事会の
   決議に違反する事実若しくは著しく不当な事実があると認めるときは、遅
   滞なく、その旨を理事会に報告しなければならない。
  6 監事は、前項に規定する場合において、必要があると認めるときは、理事
   長に対し、理事会の招集を請求することができる。
  7 前項の規定による請求があった日から5日以内に、その請求があった日か
   ら2週間以内の日を理事会の日とする理事会の招集の通知が発せられない
   場合は、その請求をした監事は、理事会を招集することができる。





          
複数人を 輪番制などではなく選び 任期も理事よりは長く 全員同時交代ではなく 順次
交代で会計年度を超える監査の繋がりを図り 手当も確保し 少なくとも一人は第三者(組合
員外)監事とし 独任制をより実のあるものとして 複数の眼で監査することとする
監事監査は 会計部門監査に限るのではないこと 監事選出は理事会での間接的な形ではなく
総会での直接決議であることを 総会(集会)毎においてあらためて組合員相互で確約し合う
などなど・・・・

監事に関して相談があると サマザマ 工夫を懇談・検討するのですが 相談があった場合に
は まず複数人制度にし〈一人で監査しなければならない〉ことからのプレッシャーを減らす
ことからスタートしてみてはいかがですか と 提案しています

 


                     
                   
                               


重要な条文は 全部をシッカリ掴む

2023-12-23 | マンション管理関連試験等サポート   

明日は クリスマス・・・なんだ

なんとなく 巷は静かで あと一週間ほどで 今年も終わり という感じ

がしない というか・・・

モットモ 自身が いまだ どちらかというと ホボ 外出を控えている

ということが 大きな理由 なのかな ?

それにしても たしかに 子供さんらの 声も マッタクない という 近隣

 

 

本日の マンション管理士等受験のための 練習・オリジナル問題です

 



「建物の区分所有等に関する法律」の条文として、正しいものはどれか。


(共用部分の変更)
第十七条 共用部分の変更(その形質の著しい変更を伴わないものを除く。)は、
区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で決する。ただ
し、この区分所有者の定数は、集会の議決でその半数まで減ずることができる。

2 前項の場合において、共用部分の変更が専有部分の使用に特別の影響を及ぼ
すべきときは、その専有部分の所有者の承諾を得なければならない。
 
 
(共用部分の変更)
第十七条 共用部分の変更(その形状又は効用の変更を伴わないものを除く。)は、
区分所有者及び議決権の各五分の四以上の多数による集会の決議で決する。ただし、
この区分所有者の定数は、規約でその半数まで減ずることができる。

2 前項の場合において、共用部分の変更が専有部分の価値に影響を及ぼすべきと
きは、その専有部分の所有者の承諾を得なければならない。
 
 

(共用部分の変更)
第十七条 共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)は、
区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で決する。ただし、この
議決権の定数は、規約でその半数まで減ずることができる。

2 前項の場合において、共用部分の変更が専有部分の使用に影響を及ぼすべきときは、
その専有部分の所有者の過半数の承諾を得なければならない。


(共用部分の変更)
第十七条 共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)は、
区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で決する。ただし、この
区分所有者の定数は、規約でその過半数まで減ずることができる。

2 前項の場合において、共用部分の変更が専有部分の使用に特別の影響を及ぼすべきと
きは、その専有部分の所有者の承諾を得なければならない。

 

 

 

形状又は効用著しい変更

区分所有者及び議決権各四分の三以上の多数による集会の決議

区分所有者定数
 
規約でその半数まで
専有部分の所有者の承諾
 
など 全体が スベテ 重要な文言になっているといえます
 
正解は  
 
 
 
 
 
サマザマな試験でも 「半数」か 「半数」か 試験場で苦しめられることなど
ありますよね
自身も いろいろな受験で この手のものには サンザン ナヤマサレ 涙をのま
されました(まったくのところ この類の一点が運命の一点になるなどということ
には ガクッときてしまいます〈このことを特に思い知らされる国家試験などあり
不条理すぎる?配点・足切りなど俎上にのることが ときどき あります〉)
自身は 学ぶことは好き なのですが 受験そのものは 好き と言うことにはタ
メライを覚えてしまうことが多いです
(いまだに忘れられない ステキナ試験内容だな と記憶に残っている受験 も
 あります・・・単なる暗記もの というようなものではなく 努めて蓄えたタイ
 セツだと思える知識の真の要点を 鋭く簡潔に 問うてくれているような・・・
 ものでした)

いずれにしても 受験への学びというもの
やらねばならないならやる やるときはやる しかないので・・・
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
                                 
                    
                        はたけやまとくお事務所

視点の差

2023-12-21 | マンション〔実務に到るまでをも含む 相談アレコレ〕

 

 

『マンションに住むということを 人の集合の一つの形と考えると 構成する

 人物が いつ どのように 変化していくのか 予測は不能 ということ

 要するに 顔ぶれが固定していないんですよね

 だとすると 見ず知らずの後がま人物のために 自らの財を減らしてまで

 出費に賛同することなど 容認する気になれません

 

 自分にしたって 来月にも この建物から他に住む場所をチェンジするかもし

 れませんし・・・

 管理費の値上げなど ソモソモ 議論する気にもなれません

 

 組合員として 値上げのことにも 関心を持って と言われても・・・

 自己チュウだといわれても・・・ つまるところ 今が好ければそれでいいと

 思ってもしかたないことだと・・・だって ホボ固定のメンバーの組織ならと

 もかく・・・

 団体は団体でも 固定メンバーの団体での身内の内輪の話とは 事情がちがい

 ますから・・・いわば不特定多数人の集合の総会への参加などしたくないです』

 

 管理費・修繕積立金・使用料など 値上げ案のことでいうと 出費する その時点

 ということを考えると 一時払いなどでは 特に 不公平感を覚えることが多いだ

 ろう と 思えてもしまう(どうしても 徴収タイミングでのラッキーアンラッキ

 ーという

 論点がからむことがあるだろう・・・住んで3年後に突然 一時金請求となったなど)


 ポイントだけを記させていただきますが

 管理運営というもの 構成メンバーの変化があろうと 管理組合それ自体そのも

 のは継続し運営も 当然 存続する限り続くことになる

 構成メンバーのチェンジは 承継にて当事者個性が変わるだろうことは当然の

 こととしてどうにもならないことだが 管理組合員としての地位(機関構成部)と

 してその専有部分に伴うひとつの単位として 連続していると捉えられよう

 値上げによって 管理費等運営が 妥当なものになるなら マンション管理組合の

 総資産価値(金銭的なことだけではなく 結果としては構成員全体の運営手腕とで

 もよべそうなソフト面の価値)の向上もともなう

 自身が専有部分を手放す場面では 自らも含められたそれまでの財の出捐の結果を

 評価されての価格で売買手続きは経過することになることが通常

 専有部分を物色する いわゆる後がまさんらは それらを加味して総合評価したうえ

 での 財を手にいれようとするだろう(近年は そういった点が より綿密に判断さ

 れてのマンション住まい決断 となっていると考えられる)

 管理費や修繕積立金の額からして いかにも管理不全の雰囲気マンションに住もう

 とは考えないのは 当然のこと

 つまり 処分価値評価の低い物の所持者においては自己の財を希望してくれる者を

 探索することに苦労が絶えない(不動産取引関係者が関与しようとも) というこ

 とに

 なりかねない(例えば 換価しようにも方策に悩み続ける)

 

 ということで 上記のあたりのことは アタリマエのことでしょう ともいえそうだ

 が

 実務での経験で言うと 意外に ホトンドわかっていない方が けっこうおられる

 役員さんも 説明に首をかしげる方がおられたりする(マンション管理組合という

 人の集合における他組合員と自身との関わりの基点あたりのことが 理解できない

 ような ?
 なんとなく 借家人団体の一員として自身を捉えているのかな ? と 思えてし

 まうような・・・)

 

 要するに 妥当な管理費等を保持していく努めの評価は ケッシテ 自身だけの

 損得規準で事が決されるべきことではない ということについては シッカリと

 具体的に

 理解しなければならないことだ

 〔要は 共同利益 ひるがえって自己利益と密接な 事柄なのだ〕

 

 

 

 区分所有法                              ※ 省略部アリ


(区分所有者の団体)
第三条 区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、
この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。


(区分所有者の権利義務等)
第六条 区分所有者は、建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の
利益に反する行為をしてはならない。
 
(先取特権)
第七条 区分所有者は、共用部分、建物の敷地若しくは共用部分以外の建物の附属施設につき他の区分
所有者に対して有する債権又は規約若しくは集会の決議に基づき他の区分所有者に対して有する債権に
ついて、債務者の区分所有権(共用部分に関する権利及び敷地利用権を含む。)及び建物に備え付けた
動産の上に先取特権を有する。管理者又は管理組合法人がその職務又は業務を行うにつき区分所有者に
対して有する債権についても、同様とする。
 
(特定承継人の責任)
第八条 前条第一項に規定する債権は、債務者たる区分所有者の特定承継人に対しても行うことができる。
 
(共用部分の負担及び利益収取)
第十九条 各共有者は、規約に別段の定めがない限りその持分に応じて、共用部分の負担に任じ、共用
部分から生ずる利益を収取する。
 
(区分所有者の責任等)
第二十九条 管理者がその職務の範囲内において第三者との間にした行為につき区分所有者がその責めに
任ずべき割合は、第十四条に定める割合と同一の割合とする。ただし、規約で建物並びにその敷地及び附
属施設の管理に要する経費につき負担の割合が定められているときは、その割合による。
2 前項の行為により第三者が区分所有者に対して有する債権は、その特定承継人に対しても行うことが
できる。
 
 
(規約及び集会の決議の効力)
第四十六条 規約及び集会の決議は、区分所有者の特定承継人に対しても、その効力を生ずる。
 
(財産目録及び区分所有者名簿)
第四十八条の二 管理組合法人は、設立の時及び毎年一月から三月までの間に財産目録を作成し、
常にこれをその主たる事務所に備え置かなければならない。ただし、特に事業年度を設けるもの
は、設立の時及び毎事業年度の終了の時に財産目録を作成しなければならない。
2 管理組合法人は、区分所有者名簿を備え置き、区分所有者の変更があるごとに必要な変更を
加えなければならない。
 
(特定承継人の責任)
第五十四条 区分所有者の特定承継人は、その承継前に生じた管理組合法人の債務についても、
その区分所有者が前条の規定により負う責任と同一の責任を負う。


 
                                
                       

                            

 

 

 


難問もありますが

2023-12-20 | マンション管理関連試験等サポート   

 

 主として マンション管理士試験を目標としている方のための 練習・オリジナル等問題(過去問では

 ないもの)です

 法文系国家試験に有意義 と 思われます

 今回は 民法 の問題

 難問もありますが 最近の傾向からすると 何が登場するかワカラナイ と より いえそうですので

 特に民法は いわゆる難問系に少しでも多く 挑戦しておくべき と 思われるのです

(次年度は ゼヒ 結果を残したいという受験生さんにおいては・・・ことさらに)

 




 以下の記述について、条文・判例・いわゆる通説に基づく正誤を 〇✕ で答えなさい。

  (1)

  事務管理の管理者は、本人が現に管理に着手するまで、事務管理を継続しなければ ならない。  

  ※ 管理者は、本人等が管理をすることができるに至るまで事務管理を続ければ足りるのであって、
    本人等が現に管理に着手するまで継続することまでは必要ない。
                                                    

        (管理者による事務管理の継続
    第七百条 
    管理者は、本人又はその相続人若しくは法定代理人が管理をすることができるに至る

    まで、事務管理を継続しなければならない。
    ただし、事務管理の継続が本人の意思に反し、又は本人に不利であることが明らかで
    あるときは、
この限りでない。

 

  (2) 

 子が父親から何らの代理権も与えられていないにもかかわらず、父の代理人として相手方に対し
 父所有の不動産を売却した場合、相手方において、子に売買契約を締結する代理権があると信じ、
 そのように信じたことに正当な理由があるときには、表見代理が成立することになる。 

 
   ※ 法定代理権が、110条の表見代理の成立に必要となる基本代理権となり得るとの判例  
     はある(大連判昭 17・5・20)が、子には親を代理する法定代理権はないので
     110条の表見代理の成立はない。
     本問の場合、109条・112条の表見代理が成立するような事情もないので、表見代理は
     成立しない。                            

      

  (代理権授与の表示による表見代理等)
  第百九条 第三者に対して他人に代理権を与えた旨を表示した者は、その代理権の範囲内において
  その他人が第三者との間でした行為について、その責任を負う。ただし、第三者が、その他人が代
  理権を与えられていないことを知り、又は過失によって知らなかったときは、この限りでない。
  2 第三者に対して他人に代理権を与えた旨を表示した者は、その代理権の範囲内においてその他
  人が第三者との間で行為をしたとすれば前項の規定によりその責任を負うべき場合において、その
  他人が第三者との間でその代理権の範囲外の行為をしたときは、第三者がその行為についてその他
  人の代理権があると信ずべき正当な理由があるときに限り、その行為についての責任を負う。

 (権限外の行為の表見代理)
  第百十条 前条第一項本文の規定は、代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が
  理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときについて準用する。

 
 (代理権消滅後の表見代理等)
  第百十二条 他人に代理権を与えた者は、代理権の消滅後にその代理権の範囲内においてその他人が
  第三者との間でした行為について、代理権の消滅の事実を知らなかった第三者に対してその責任を負
  う。ただし、第三者が過失によってその事実を知らなかったときは、この限りでない。
  2 他人に代理権を与えた者は、代理権の消滅後に、その代理権の範囲内においてその他人が第三者
  との間で行為をしたとすれば前項の規定によりその責任を負うべき場合において、その他人が第三者
  との間でその代理権の範囲外の行為をしたときは、第三者がその行為についてその他人の代理権があ
  ると信ずべき正当な理由があるときに限り、その行為についての責任を負う。

  

  (3)

 債務者の権利を代位行使する債権者は、債務者の代理人としてではなく、自己の名で当該権利を行使する
 ものであり、自己の財産におけるのと同一の注意をもって権利を行使すれば足りる。 

   ※ 代位債権者は、自己の名で、債務者の権利を行使する(大判昭9・5・22等)。 
     代位債権者と債務者との間には、一種の法定委任関係が生じ、債権者は善管注意義務を負う(644)。
                                             
     (受任者の注意義務)
      第六百四十四条 
      受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う。

                                               

  (4)

 Aは、Bから動産甲を買受け、占有改定の方法で引渡しを受けたが、その後、Bは 動産甲をCにも売却し、
 現実に引き渡した。 

 この場合、Cは、BのAに対する動産甲の売却について善意無過失でなくても、動産甲の所有権取得をAに
 対抗することができる。 

 

  ※ Aは占有改定によってCよりも先に対抗要件(178)を具備しているので、その後にCが現実
    の引渡しを受けたとしても、Aに対抗することはできない。 

    Aが所有権を取得して対抗要件を具備したのでBは無権利者となるので、動産甲についてのCによ
    る即時取得(192)が問題となるけれど、Cが善意無過失ではないので即時取得はできず、動産
    甲の所有権取得をAに対抗することはできない。                       

     (動産に関する物権の譲渡の対抗要件
      第百七十八条 
      動産に関する物権の譲渡は、その動産の引渡しがなければ、第三者に対抗することができない。

       (即時取得)
      第百九十二条 取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、
             かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。

    

  (5)

 AからB、BからCに建設機械が順次売却され、BがAに対して代金を払っていない 場合に、Cが提起した所有権
 に基づく建設機械の引渡し請求訴訟においてAの留置 権が認められるときは、Cの請求は棄却される。 

    ※ 留置権は物権であるので、留置権成立後に本件の建設機械を取得した第三者であるCに対しても、
     その留置権を主張できる(最判47・11・16)、裁判所は、全面的に棄却するのではなく債権
     の弁済と引き換えに物の引渡しを命ずるべき、としている(最判昭33・3・13)ので、Cの請求
     が棄却されるとする点は誤り。                           ✕ 

 

  (6)

 建物が存する土地について抵当権が設定された場合において、その抵当賢者と抵当 権設定者との特約で、その
 土地上の建物にも抵当権の効力を及ぼすことができる 旨の合意がされたときは、その土地の抵当権は、土地の
 上に存するその建物にも及ぶ。 

    ※ 土地が目的物の場合、抵当権の範囲から建物は除外されている(370)。
     370条ただし書きでの<別段の定め>が認められている対象は付合物や従物のことで、土地上の
     建物ではない。
     土地について設定された抵当権の効力をその土地上の建物にも及ぼすとする特約は認められない。
                                                
      (抵当権の効力の及ぶ範囲)
       第三百七十条 
       抵当権は、抵当地の上に存する建物を除き、その目的である不動産(以下「抵当不動産」
       という。)に付加して一体となっている物に及ぶ。ただし、設定行為に別段の定めがある
       場合及び債務者の行為について第四百二十四条第三項に規定する詐害行為取消請求をする
       ことができる場合は、この限りでない。

 

   (7)

 抵当権の被担保債権について不履行があった場合であっても、抵当権の効力は、そ の後に生じた抵当不動産の
 果実には及ばない。 

   ※ 抵当権の被担保債権について不履行があった場合、抵当権の効力は、そ の後に生じた
     抵当不動産の果実に及ぶ(371)                         ✕ 

   (抵当権の内容)
   第三百六十九条 抵当権者は、債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産に
   ついて、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
   2 地上権及び永小作権も、抵当権の目的とすることができる。この場合においては、この章の規定を
          準用する。

         (抵当権の効力の及ぶ範囲)
          第三百七十条 抵当権は、抵当地の上に存する建物を除き、その目的である不動産(以下「抵当不動産」
         という。)に付加して一体となっている物に及ぶ。ただし、設定行為に別段の定めがある場合及び債務者
         の行為について第四百二十四条第三項に規定する詐害行為取消請求をすることができる場合は、この限り
         でない。
         第三百七十一条 抵当権は、その担保する債権について不履行があったときは、その後に生じた抵当不動
         産の果実に及ぶ。
 

 

  (8)

 留置権、先取特権、質権及び抵当権には、いずれも物上代位性が認められる。  

  ※ 留置権は、優先弁済的効力を有さず、物の交換価値を把握するものではないので、物上代位性は認め  
         られない(304Ⅰ・350・372)                                                                                    ✕ 

      (物上代位)
      第三百四条 先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき
      金銭その他の物に対しても、行使することができる。
      ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。
    2 債務者が先取特権の目的物につき設定した物権の対価についても、前項と同様とする。
      (留置権及び先取特権の規定の準用)
      第三百五十条 第二百九十六条から第三百条まで及び第三百四条の規定は、質権について準用する。

     (留置権等の規定の準用)
      第三百七十二条 
      第二百九十六条、第三百四条及び第三百五十一条の規定は、抵当権について準用する。

 
   

    (9)

    無権代理人が本人所有の土地に抵当権を設定したため、本人が抵当権設定登記の抹消登記請求訴訟を提起し
    た後死亡した。無権代理人が本人を相続したとしても、無権代理行為は有効とならない。 

   
    ※ 本人が抵当権設定登記の抹消登記請求訴訟を提起したことで、追認拒絶をしたといえる。
      本人の追認拒絶後に無権代理人が本人を相続したとしても有効になるものではなく、無権
      代理人が本人の追認拒絶の効果を主張することそれ自体が信義則(1Ⅱ)に反するとはい
      えない(最判平10・7・17)                        〇 

 

                                                  
    

  (10)

   共同相続人間で成立した遺産分割協議は、詐害行為取消権の対象とならない。 

    ※ 財産権を目的としない行為は、詐害行為取消権の対象とはならない(424Ⅱ)が 
     判例(最判平11・6・11)は『遺産分割協議は、共有となった相続財産について、
     相続財産の帰属を確定させるものであり、その性質上、財産権を目的とする法律行為
     であることができる』と判示しているので、対象とならないとの点は誤り。
                                                  

 

  (11)

  弁済の時期について不確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来した後に 
  履行の請求を受けた時又はその期限の到来したことを知った時のいずれか早い時か 
  ら遅滞の責任を負う。 

  ※ 412条2項どおり                            

   (履行期と履行遅滞)
    第四百十二条 債務の履行について確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来した時から
    遅滞の責任を負う。
  2 債務の履行について不確定期限があるときは、債務者は、その期限の到来した後に履行の請求を受
    けた時又はその期限の到来したことを知った時のいずれか早い時から遅滞の責任を負う。
  3 債務の履行について期限を定めなかったときは、債務者は、履行の請求を受けた時から遅滞の責任
    を負う。

 

  (12)

  Aは、Bに対する債権をC及びDに二重に譲渡し、それぞれの譲渡につきBに対して 
  確定日付のある証書で通知をしたが、その到達はCへの譲渡についてのものが先で 
  あった場合において、BがDに対してした弁済が効力を生ずるためには、Dを真の 
  債権者であると信ずるにつき相当な理由があることを要する。  

  ※ 債権が二重譲渡された場合、優劣は、467条2項に基づき、確定日付ある通知が債務者に
    到達した日時の先後によって決まる(最判昭49・3・7)。 

    対抗要件を後れて具備した譲受人は受領権者としての外観を有する者に当たる(478)が、
    劣後譲受人を真の債権者と信ずるにつき過失がないというためには、優先する譲受人の債権
    譲受行為又は対抗要件に瑕疵があるためその効力を生じないと誤信してもやむを得ない事情
    があるなど、劣後する譲受人を真の債権者であると信じるについて相当な理由が必要となる
                                 (最判昭61・4・11)。    
 
                                            〇 

  


 (13)

  債権者は、債務者の承諾がなければ、その債務を免除することができない。 

  ※ 債務の免除は、債権者の一方的な意思表示のみによって、その効力が発生する。
                                                 

     第四款 免除
     第五百十九条 
     債権者が債務者に対して債務を免除する意思を表示したときは、その債権は、
消滅する。

 
                                                                                    

   (14)

  売主が目的物を引き渡し、買主が代金の一部を支払った場合において、債務不履行を理由に
  売買契約が解除されたときは、売主の目的物返還請求権と買主の代金返還請求権とは、同時
  履行の関係にない。 

    ※ 契約の当事者は、契約の解除によって原状回復義務を負い、その義務は同時履行の関係
      に立つ(546・545)。                        ✕       

    (解除の効果)
    第五百四十五条 当事者の一方がその解除権を行使したときは、各当事者は、その相手方を原状
    に復させる義務を負う。ただし、第三者の権利を害することはできない。
  2 前項本文の場合において、金銭を返還するときは、その受領の時から利息を付さなければならない。
  3 第一項本文の場合において、金銭以外の物を返還するときは、その受領の時以後に生じた果実をも
    返還しなければならない。
  4 解除権の行使は、損害賠償の請求を妨げない。
   (契約の解除と同時履行
    第五百四十六条 第五百三十三条の規定は、前条の場合について準用する。

 

   (15)

   解除権が行使された場合の原状回復において、金銭以外の物を返還するときは、その物を受領した時
   以後に生じた果実をも返還する義務がある。 

       ※ 545条 条文どうり                                

  (解除の効果)
    第五百四十五条 当事者の一方がその解除権を行使したときは、各当事者は、その相手方を原状
    に復させる義務を負う。ただし、第三者の権利を害することはできない。
  2 前項本文の場合において、金銭を返還するときは、その受領の時から利息を付さなければならない。
  3 第一項本文の場合において、金銭以外の物を返還するときは、その受領の時以後に生じた果実をも
    返還しなければならない。
  4 解除権の行使は、損害賠償の請求を妨げない。

 

   (16)

   賃借人が適法に賃借物を転貸し、その後、賃貸人が賃借人との間の賃貸借を合意により解除した
  場合、賃貸人は、その解除の当時、賃借人の債務不履行による解除権を有していたときであっても、
  その合意解除をもって転借人に対抗することはできない。 

   ※ 613条 どうり                            

   (転貸の効果)
   第六百十三条 賃借人が適法に賃借物を転貸したときは、転借人は、賃貸人と賃借人との間の
   賃貸借に基づく賃借人の債務の範囲を限度として、賃貸人に対して転貸借に基づく債務を直接
   履行する義務を負う。この場合においては、賃料の前払をもって賃貸人に対抗することができ
   ない。
 2 前項の規定は、賃貸人が賃借人に対してその権利を行使することを妨げない。
 3 賃借人が適法に賃借物を転貸した場合には、賃貸人は、賃借人との間の賃貸借を合意により解除
   したことをもって転借人に対抗することができないただし、その解除の当時、賃貸人が賃借人
   の債務不履行による解除権を有していたときは、この限りでない。


 

 

   (17)

  建物所有を目的とする土地賃貸借の賃借人が、当該土地上に建物を建築し、土地の賃貸人の承諾なく
  して当該建物を第三者に賃貸し、使用収益させることは、土地の無断転貸に該当する。 

   ※ 土地の賃借人が借地上に築造した建物を第三者に賃貸することは建物の使用収益であって、
     賃借を第三者に転貸したとはいえない(大判昭8・12・11)。 

                                          ✕ 

   (18)

  Aは、その所有する甲土地につきBと仮装の売買契約を締結し、その所有権移転登記をした。
  その後、Bが事情を知らないCに甲土地を売却した場合、BからCへの所有権移転登記がされて
  いないときであっても、Aは、Cに対し、AB間の売買契約の無効を主張することができない。 

 

  ※ AとBは、仮装の売買契約をしており、通謀虚偽表示で原則無効(94)。 
    Cは94条2項の〈善意の第三者〉にあたる。 
    仮装行為者自身が一般の取引の当事者に比して不利益を被るのは当然の結果であり、    
    登記がないことを主張して物権変動の効果を否定することはできないので、Cは移転
    登記を具備していなくても「第三者」として保護され、Aは、Cに対して、AB間の売
    買契約の無効を主張できない(94Ⅱ)。                

           :不動産物権変動の対抗要件は 登記 なのだが その登記をそなえて
            いない
場合でも保護される場面があり得る    

 


   (19)

   婚姻が離婚により終了した場合には、配偶者の財産分与請求権が認められるが、判例によれば
   内縁関係にある者についても類推して認められる。 

      ※ 判例は、離別による内縁関係解消の場合における財産分与請求権(768)の適用を
        認めている(最決平12・3・10)。  
   
                                        

    (20)

   特別養子縁組に係る養子は、未成年である間は養親の親権に服するが、実方の父母の相続人として
   の地位を失わない。 

     ※ 普通養子縁組か特別養子縁組かを問わず、養子は養親の親権に服する。 

       養子と実方の父母及びその血族との親族関係は、特別養子縁組により終了する(817条の9)
       ので、実方の父母の相続人としての地位を失う。
                                        ✕                                         

     (親権者)
     第八百十八条 
     成年に達しない子は、父母の親権に服する。
    2 子が養子であるときは、養親の親権に服する。
    3 親権は、父母の婚姻中は、父母が共同して行う。ただし、父母の一方が親権を行うことができない
      ときは、他の一方が行う。

      (実方との親族関係の終了)
      第八百十七条の九 
      養子実方の父母及びその血族との親族関係は、特別養子縁組によって終了する
      ただし、第八百十七条の三第二項ただし書に規定する他の一方及びその血族との親族関係については、
      この限りでない。
          いわゆる連れ子養子の場合を除いて、特別養子縁組が成立したならば養子と実方
           の父母およびその血族との親族関係が終了する(審判確定以前に具体的に発生し
           ている養子と実方の父母およびその血族との権利義務関係には影響を及ぼさない
           が)ということです。
           ただし書の意味は、例えば、夫婦の一方Aが他方の嫡出子を特別養子とする
           場合(817の3Ⅱただし書)には、およびその血族 と の親族関係 は
           終了し
ない、ということです。



 

                                  

                                 はたけやまとくお事務所

 


アレもコレも スタート

2023-12-18 | マンション管理関連試験等サポート   

 

マンション管理士試験過去問学習(管理業務主任者試験にも有意義です)
も 次年度に向かって スタート です

 

本日の マンション管理士試験過去問学習です


 
大規模な火災、震災その他の災害で政令で定めるもの(この問いにおいて「政令指定災害」という。)
により、その全部又は一部が滅失(区分所有法第 61 条第1項本文に規定する場合(小規模滅失)を除
く。)した場合の被災マンション法第3条の規定による敷地共有者等集会(この問いにおいて「敷地共
有者等集会」という。)に関する次の記述のうち、被災マンション法及び民法の規定によれば、正しい
ものはどれか。

1 敷地共有者等集会の構成員は、政令指定災害によって全部又は一部が滅失し
  た建物の区分所有者及び区分所有者以外の敷地の共有者である。

2 政令指定災害により、区分所有建物の一部が滅失した後、区分所有者全員の
  同意によって区分所有建物の全部を取り壊したときにも、政令の施行の日から
  起算して3年が経過する日までの間は、敷地共有者等集会を開くことが認めら
  れる。

3 敷地共有者等集会においては、滅失した区分所有建物に係る建物の敷地若し
  くはその一部の土地又は当該建物の敷地の全部若しくは一部を含む土地の管理
  に係る規約を定めることができる。

4 敷地共有者等が所在不明となっている場合に、敷地共有者等集会の招集の通
  知をするためには、民法第 98 条に定める公示送達による方法(裁判所の掲示
  場に掲示し、かつ、その掲示があったことを官報に掲載する方法)によらなけ
  ればならない。



1 について                     誤 り                

  区分所有者以外の敷地の共有者は、敷地共有者等に当たらないので敷地共有者等
  集会の構成員とはならない。


下記 2 ・  3条        区分所有法 2条 を 参照ください

 

 

2 について                     正しい

大規模な火災、震災その他の災害で政令で定めるものにより建物の区分所有等に関する法
律第二条第三項に規定する専有部分が属する一棟の建物の全部が滅失した場合において、
その建物に係る敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利であったときは、その権利
を有する者は、その政令の施行の日から起算して三年が経過する日までの間は、この法律
の定めるところにより、集会を開き、及び管理者を置くことができ


下記 2条 を 参照ください    全員の同意に基づき取り壊されたときを含む)

 

 

 

3 について                     誤 り

 規約を定めることはできない集会を開き、及び管理者を置くことができ


下記 2条 を 参照ください

 

 

 

4 について                     誤 り

 滅失した区分所有建物に係る建物の敷地内の見やすい場所に 掲示してすることが
 できる


下記 3条    民法98条 を 参照ください

 

 

 


             記           ※ 条文等に省略ある場合があります    

 

被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法

第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、大規模な火災、震災その他の災害により、その全部が滅失した区分所有建物
の再建及びその敷地の売却、その一部が滅失した区分所有建物及びその敷地の売却並びに当該区分
所有建物の取壊し等を容易にする特別の措置を講ずることにより、被災地の健全な復興に資するこ
とを目的とする。

第二章 区分所有建物の全部が滅失した場合における措置
(敷地共有者等集会等)
第二条    
大規模な火災、震災その他の災害で政令で定めるものにより建物の区分所有等に関する法
昭和三十七年法律第六十九号。以下「区分所有法」という。第二条第三項に規定す
る専有部
分が属する一棟の建物以下「区分所有建物」という。の全部が滅失した場合
その災害により区分所有建物の一部が滅失した場合(区分所有法第六十一条第一項本文
に規定する場合を除く。以
下同じ。)において、当該区分所有建物が第十一条第一項の決
又は区分所有者(区分所有法第二
条第二項に規定する区分所有者をいう。以下同じ。)
全員の同意に基づき取り壊されたときを含む
において、その建物に係る敷地利用権
区分所有法第二条第六項に規定する敷地利用権をいう。以下同じ。が数人で有する所
有権その他の権利であったときは、その権利
以下「敷地共有持分等」という。を有す
る者
以下「敷地共有者等」という。は、その政令の施行の日から起算して三年が経過
する日までの間は、この法律の定めるところにより、集会を開き、及び管理者を置くこと
ができ
る。
 
《カッコ書き を 省略すると》
第二条 
大規模な火災、震災その他の災害で政令で定めるものにより建物の区分所有等に関する法
律第二条第三項に規定する専有部分が属する一棟の建物の全部が滅失した場合において、
その建物に係る敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利であったときは、その権利
を有する者は、その政令の施行の日から起算して三年が経過する日までの間は、この法律
の定めるところにより、集会を開き、及び管理者を置くことができ


 
(敷地共有者等が置く管理者及び敷地共有者等集会に関する区分所有法の準用等
第三条 
敷地共有者等が置く管理者及び敷地共有者等が開く集会(以下「敷地共有者等集会」という。)につ
いては・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
と読み替えるものとする。

2 敷地共有者等集会を招集する者が敷地共有者等(前項において準用する区分所有法第三十五条第
三項の規定により通知を受けるべき場所を通知したものを除く。)の所在を知ることができないとき
は、同条第一項の通知は、滅失した区分所有建物に係る建物の敷地(区分所有法第二条第五項に規定
する建物の敷地をいう。以下同じ。)内の見やすい場所に掲示してすることができる

3 前項の場合には、当該通知は、同項の規定による掲示をした時に到達したものとみなす。ただし、
敷地共有者等集会を招集する者が当該敷地共有者等の所在を知らないことについて過失があったとき
は、到達の効力を生じない。

 

 

区分所有法

(定義)
第二条 
6 この法律において「敷地利用権」とは、専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利をいう。
 
 
 
民 法
(公示による意思表示)
第九十八条 意思表示は、表意者が相手方を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき
は、公示の方法によってすることができる。
2 前項の公示は、公示送達に関する民事訴訟法(平成八年法律第百九号)の規定に従い、裁判所の掲示
場に掲示し、かつ、その掲示があったことを官報に少なくとも一回掲載して行う。ただし、裁判所は、相
当と認めるときは、官報への掲載に代えて、市役所、区役所、町村役場又はこれらに準ずる施設の掲示場
に掲示すべきことを命ずることができる。
3 公示による意思表示は、最後に官報に掲載した日又はその掲載に代わる掲示を始めた日から二週間を
経過した時に、相手方に到達したものとみなす。ただし、表意者が相手方を知らないこと又はその所在を
知らないことについて過失があったときは、到達の効力を生じない。
4 公示に関する手続は、相手方を知ることができない場合には表意者の住所地の、相手方の所在を知る
ことができない場合には相手方の最後の住所地の簡易裁判所の管轄に属する。
5 裁判所は、表意者に、公示に関する費用を予納させなければならない。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

本日の問題は

2022年度 問10 です

正解 2

〈被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法〉
 条文数自体は ケッシテ 多くはありません 
(避けていると ナゼカ テゴワイ軍勢 というイメージなどになってしまっている
 という経験はありませんか ?
 自身には 某国家試験受験にて それに近い思いを抱き続けてしまっていて 挑戦して
 みると さほどではなかったなー
 と思えたことなどありました
 トニカク ぶつかってみないことには 闘いになりません)

 ・どのような場合に適用される法律なのか
 ・区分所有建物が 全部滅失・一部滅失 した場合は どのような措置になるのか
    にポイントをおいて 条文にも ひととおり あたってみましょう