おてんとうさんのつぶやき & 月の光の思案 + 入道雲の笑み

〔特定〕行政書士/知的財産管理技能士/国家試験塾講師等が生業の巷の一介の素浪人の日常

保証の相談だが・・再学習を必要とされそうです

2021-05-30 | 〔法規 ・ 法制〕

 

どうしても ということで 他人の債務の連帯保証人となって 自己破産 場合によって

は自殺に追い込まれたり・・・

いろいろと 社会の重大問題として話題になってきた 【保証】のことは 今回以前にも

(2004年頃にも)見直しがなされてきていましたが 債権法大改正の今回にも 重要

な改正がなされています

 

保証されている者が債務不履行状態であるのに 保証人がそれを知らないままで損害金など
がドンドン増えていくことを なんとか防がなければならないようにする

とか

〔賃借人が賃貸人に対して負う一切の債務〕 といった場合でも 極度額を決めての根保証
 契約でなければならない(貸金等の根保証に限らずに)

とか

事業に関係の債務の保証契約や そうしたことが含まれる根保証契約の場合は 契約を結ぶ
1か月以内に 保証の意思が公正証書で表示されていないと無効となる

とか

保証される側である債務者は 事業関係の保証人になとうとする者に対して 財産の情況の
ことなどを伝える必要があり これがシッカリとされていない場合は 情報の不提供・誤情
報を債権者が知ることができた場合などには 保証人は保証契約を取り消せる

などなどに関して 条項が登場しています

 “ 青字のところに 特に注意だね ”と 仲間の資格業者さんから 忠告されたりしました

 

もっとも 深刻な事例など含むことの多い 「保証」に関しての相談を伺う折には ゼッタイ
に 六法を確認しながら 何度もジックリ見直しながら でなければ とても自身には業務
続行することなど不可能です〔細部の条文など ホボ ボヤケタ記憶しか浮かんできては
くれませんので〕 保証関係内容証明などの業務依頼はシッカリ検討してからのスタートに
ならざるを得ないのが 自身の実情です

 

親類・知人などから 「保証」のことの依頼などがありそうな方

企業関係者の方 受験生の方 などは特に 長文ですが 一応眺めてみるのが好いのでは と 

思われます

専門的な用語などは 場合によってはアドバイスをシッカリ受けてみることが必要と考えま

<根保証> というのは 一定の範囲に属する将来の一切の債務の保証 であって増減する
      債権についての保証です
      根抵当の場合の [根]と同じ趣旨です

<極度額> というのは 保証の限度の額 で 元本・利息・違約金・損害賠償等の全部に
      ついて その額以上の責任は負わないことを示します


 

第 三 編   債 権
 第 一    総 則
  第 三    多数当事者の債権及び債務
         第 五    保証債務
              第 一    総 則

(保証人の責任等)

第四百四十六条 保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする
責任を負う。

2 保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。

3 保証契約がその内容を記録した電磁的記録によってされたときは、その保証契約は、書
面によってされたものとみなして、前項の規定を適用する。

(保証債務の範囲)

第四百四十七条 保証債務は、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務
に従たるすべてのものを包含する。

2 保証人は、その保証債務についてのみ、違約金又は損害賠償の額を約定することができ
る。

(保証人の負担と主たる債務の目的又は態様)

第四百四十八条 保証人の負担が債務の目的又は態様において主たる債務より重いときは、
これを主たる債務の限度に減縮する。

2 主たる債務の目的又は態様が保証契約の締結後に加重されたときであっても、保証人の
負担は加重されない。

(取り消すことができる債務の保証)

第四百四十九条 行為能力の制限によって取り消すことができる債務を保証した者は、保証
契約の時においてその取消しの原因を知っていたときは、主たる債務の不履行の場合又はそ
の債務の取消しの場合においてこれと同一の目的を有する独立の債務を負担したものと推定
する。

(保証人の要件)

第四百五十条 債務者が保証人を立てる義務を負う場合には、その保証人は、次に掲げる要
件を具備する者でなければならない。

一 行為能力者であること。

二 弁済をする資力を有すること。

2 保証人が前項第二号に掲げる要件を欠くに至ったときは、債権者は、同項各号に掲げる
要件を具備する者をもってこれに代えることを請求することができる。

3 前二項の規定は、債権者が保証人を指名した場合には、適用しない。

(他の担保の供与)

第四百五十一条 債務者は、前条第一項各号に掲げる要件を具備する保証人を立てることが
できないときは、他の担保を供してこれに代えることができる。

(催告の抗弁)

第四百五十二条 債権者が保証人に債務の履行を請求したときは、保証人は、まず主たる債
務者に催告をすべき旨を請求することができる。ただし、主たる債務者が破産手続開始の決
定を受けたとき、又はその行方が知れないときは、この限りでない。

(検索の抗弁)

第四百五十三条 債権者が前条の規定に従い主たる債務者に催告をした後であっても、保証
人が主たる債務者に弁済をする資力があり、かつ、執行が容易であることを証明したときは、
債権者は、まず主たる債務者の財産について執行をしなければならない。

(連帯保証の場合の特則)

第四百五十四条 保証人は、主たる債務者と連帯して債務を負担したときは、前二条の権利
を有しない。

(催告の抗弁及び検索の抗弁の効果)

第四百五十五条 第四百五十二条又は第四百五十三条の規定により保証人の請求又は証明が
あったにもかかわらず、債権者が催告又は執行をすることを怠ったために主たる債務者から
全部の弁済を得られなかったときは、保証人は、債権者が直ちに催告又は執行をすれば弁済
を得ることができた限度において、その義務を免れる。

(数人の保証人がある場合)

第四百五十六条 数人の保証人がある場合には、それらの保証人が各別の行為により債務を
負担したときであっても、第四百二十七条の規定を適用する。

(主たる債務者について生じた事由の効力)

第四百五十七条 主たる債務者に対する履行の請求その他の事由による時効の完成猶予及び
更新は、保証人に対しても、その効力を生ずる。

2 保証人は、主たる債務者が主張することができる抗弁をもって債権者に対抗することが
できる。

3 主たる債務者が債権者に対して相殺権、取消権又は解除権を有するときは、これらの権
利の行使によって主たる債務者がその債務を免れるべき限度において、保証人は、債権者に
対して債務の履行を拒むことができる。

(連帯保証人について生じた事由の効力)

第四百五十八条 第四百三十八条、第四百三十九条第一項、第四百四十条及び第四百四十一
条の規定は、主たる債務者と連帯して債務を負担する保証人について生じた事由について準
用する。

(主たる債務の履行状況に関する情報の提供義務)

第四百五十八条の二 保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、保証
人の請求があったときは、債権者は、保証人に対し、遅滞なく、主たる債務の元本及び主た
る債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのものについての不履
行の有無並びにこれらの残額及びそのうち弁済期が到来しているものの額に関する情報を提
供しなければならない。

(主たる債務者が期限の利益を喪失した場合における情報の提供義務)

第四百五十八条の三 主たる債務者が期限の利益を有する場合において、その利益を喪失し
たときは、債権者は、保証人に対し、その利益の喪失を知った時から二箇月以内に、その旨
を通知しなければならない。

2 前項の期間内に同項の通知をしなかったときは、債権者は、保証人に対し、主たる債務
者が期限の利益を喪失した時から同項の通知を現にするまでに生じた遅延損害金(期限の利
益を喪失しなかったとしても生ずべきものを除く。)に係る保証債務の履行を請求すること
ができない。

3 前二項の規定は、保証人が法人である場合には、適用しない。

(委託を受けた保証人の求償権)

第四百五十九条 保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債
務者に代わって弁済その他自己の財産をもって債務を消滅させる行為(以下「債務の消滅行
為」という。)をしたときは、その保証人は、主たる債務者に対し、そのために支出した財
産の額(その財産の額がその債務の消滅行為によって消滅した主たる債務の額を超える場合
にあっては、その消滅した額)の求償権を有する。

2 第四百四十二条第二項の規定は、前項の場合について準用する。

(委託を受けた保証人が弁済期前に弁済等をした場合の求償権)

第四百五十九条の二 保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主た
る債務の弁済期前に債務の消滅行為をしたときは、その保証人は、主たる債務者に対し、主
たる債務者がその当時利益を受けた限度において求償権を有する。この場合において、主た
る債務者が債務の消滅行為の日以前に相殺の原因を有していたことを主張するときは、保証
人は、債権者に対し、その相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求することがで
きる。

2 前項の規定による求償は、主たる債務の弁済期以後の法定利息及びその弁済期以後に債
務の消滅行為をしたとしても避けることができなかった費用その他の損害の賠償を包含する。

3 第一項の求償権は、主たる債務の弁済期以後でなければ、これを行使することができな
い。

(委託を受けた保証人の事前の求償権)

第四百六十条 保証人は、主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、次に掲げ
るときは、主たる債務者に対して、あらかじめ、求償権を行使することができる。

一 主たる債務者が破産手続開始の決定を受け、かつ、債権者がその破産財団の配当に加入
しないとき。

二 債務が弁済期にあるとき。ただし、保証契約の後に債権者が主たる債務者に許与した期
限は、保証人に対抗することができない。

三 保証人が過失なく債権者に弁済をすべき旨の裁判の言渡しを受けたとき。

(主たる債務者が保証人に対して償還をする場合)

第四百六十一条 前条の規定により主たる債務者が保証人に対して償還をする場合において、
債権者が全部の弁済を受けない間は、主たる債務者は、保証人に担保を供させ、又は保証人
に対して自己に免責を得させることを請求することができる。

2 前項に規定する場合において、主たる債務者は、供託をし、担保を供し、又は保証人に
免責を得させて、その償還の義務を免れることができる。

(委託を受けない保証人の求償権)

第四百六十二条 第四百五十九条の二第一項の規定は、主たる債務者の委託を受けないで保
証をした者が債務の消滅行為をした場合について準用する。

2 主たる債務者の意思に反して保証をした者は、主たる債務者が現に利益を受けている限
度においてのみ求償権を有する。この場合において、主たる債務者が求償の日以前に相殺の
原因を有していたことを主張するときは、保証人は、債権者に対し、その相殺によって消滅
すべきであった債務の履行を請求することができる。

3 第四百五十九条の二第三項の規定は、前二項に規定する保証人が主たる債務の弁済期前
に債務の消滅行為をした場合における求償権の行使について準用する。

(通知を怠った保証人の求償の制限等)

第四百六十三条 保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債
務者にあらかじめ通知しないで債務の消滅行為をしたときは、主たる債務者は、債権者に対
抗することができた事由をもってその保証人に対抗することができる。この場合において、
相殺をもってその保証人に対抗したときは、その保証人は、債権者に対し、相殺によって消
滅すべきであった債務の履行を請求することができる。

2 保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債務者が債務の
消滅行為をしたことを保証人に通知することを怠ったため、その保証人が善意で債務の消滅
行為をしたときは、その保証人は、その債務の消滅行為を有効であったものとみなすことが
できる。

3 保証人が債務の消滅行為をした後に主たる債務者が債務の消滅行為をした場合において
は、保証人が主たる債務者の意思に反して保証をしたときのほか、保証人が債務の消滅行為
をしたことを主たる債務者に通知することを怠ったため、主たる債務者が善意で債務の消滅
行為をしたときも、主たる債務者は、その債務の消滅行為を有効であったものとみなすこと
ができる。

(連帯債務又は不可分債務の保証人の求償権)

第四百六十四条 連帯債務者又は不可分債務者の一人のために保証をした者は、他の債務者
に対し、その負担部分のみについて求償権を有する。

(共同保証人間の求償権)

第四百六十五条 第四百四十二条から第四百四十四条までの規定は、数人の保証人がある場
合において、そのうちの一人の保証人が、主たる債務が不可分であるため又は各保証人が全
額を弁済すべき旨の特約があるため、その全額又は自己の負担部分を超える額を弁済したと
きについて準用する。

2 第四百六十二条の規定は、前項に規定する場合を除き、互いに連帯しない保証人の一人
が全額又は自己の負担部分を超える額を弁済したときについて準用する。

第二目 個人根保証契約

(個人根保証契約の保証人の責任等)

第四百六十五条の二 一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証契約(以下
「根保証契約」という。)であって保証人が法人でないもの(以下「個人根保証契約」とい
う。)の保証人は、主たる債務の元本、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他
その債務に従たる全てのもの及びその保証債務について約定された違約金又は損害賠償の額
について、その全部に係る極度額を限度として、その履行をする責任を負う。

2 個人根保証契約は、前項に規定する極度額を定めなければ、その効力を生じない。

3 第四百四十六条第二項及び第三項の規定は、個人根保証契約における第一項に規定する
極度額の定めについて準用する。

(個人貸金等根保証契約の元本確定期日)

第四百六十五条の三 個人根保証契約であってその主たる債務の範囲に金銭の貸渡し又は手
形の割引を受けることによって負担する債務(以下「貸金等債務」という。)が含まれるも
の(以下「個人貸金等根保証契約」という。)において主たる債務の元本の確定すべき期日
(以下「元本確定期日」という。)の定めがある場合において、その元本確定期日がその個
人貸金等根保証契約の締結の日から五年を経過する日より後の日と定められているときは、
その元本確定期日の定めは、その効力を生じない。

2 個人貸金等根保証契約において元本確定期日の定めがない場合(前項の規定により元本
確定期日の定めがその効力を生じない場合を含む。)には、その元本確定期日は、その個人
貸金等根保証契約の締結の日から三年を経過する日とする。

3 個人貸金等根保証契約における元本確定期日の変更をする場合において、変更後の元本
確定期日がその変更をした日から五年を経過する日より後の日となるときは、その元本確定
期日の変更は、その効力を生じない。ただし、元本確定期日の前二箇月以内に元本確定期日
の変更をする場合において、変更後の元本確定期日が変更前の元本確定期日から五年以内の
日となるときは、この限りでない。

4 第四百四十六条第二項及び第三項の規定は、個人貸金等根保証契約における元本確定期
日の定め及びその変更(その個人貸金等根保証契約の締結の日から三年以内の日を元本確定
期日とする旨の定め及び元本確定期日より前の日を変更後の元本確定期日とする変更を除く
。)について準用する。

(個人根保証契約の元本の確定事由)

第四百六十五条の四 次に掲げる場合には、個人根保証契約における主たる債務の元本は、
確定する。ただし、第一号に掲げる場合にあっては、強制執行又は担保権の実行の手続の開
始があったときに限る。

一 債権者が、保証人の財産について、金銭の支払を目的とする債権についての強制執行又
は担保権の実行を申し立てたとき。

二 保証人が破産手続開始の決定を受けたとき。

三 主たる債務者又は保証人が死亡したとき。

2 前項に規定する場合のほか、個人貸金等根保証契約における主たる債務の元本は、次に
掲げる場合にも確定する。ただし、第一号に掲げる場合にあっては、強制執行又は担保権の
実行の手続の開始があったときに限る。

一 債権者が、主たる債務者の財産について、金銭の支払を目的とする債権についての強制
執行又は担保権の実行を申し立てたとき。

二 主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたとき。

(保証人が法人である根保証契約の求償権)

第四百六十五条の五 保証人が法人である根保証契約において、第四百六十五条の二第一項
に規定する極度額の定めがないときは、その根保証契約の保証人の主たる債務者に対する求
償権に係る債務を主たる債務とする保証契約は、その効力を生じない。

2 保証人が法人である根保証契約であってその主たる債務の範囲に貸金等債務が含まれる
ものにおいて、元本確定期日の定めがないとき、又は元本確定期日の定め若しくはその変更
が第四百六十五条の三第一項若しくは第三項の規定を適用するとすればその効力を生じない
ものであるときは、その根保証契約の保証人の主たる債務者に対する求償権に係る債務を主
たる債務とする保証契約は、その効力を生じない。主たる債務の範囲にその求償権に係る債
務が含まれる根保証契約も、同様とする。

3 前二項の規定は、求償権に係る債務を主たる債務とする保証契約又は主たる債務の範囲
に求償権に係る債務が含まれる根保証契約の保証人が法人である場合には、適用しない。

第三目 事業に係る債務についての保証契約の特則

(公正証書の作成と保証の効力)

第四百六十五条の六 事業のために負担した貸金等債務を主たる債務とする保証契約又は主
たる債務の範囲に事業のために負担する貸金等債務が含まれる根保証契約は、その契約の締
結に先立ち、その締結の日前一箇月以内に作成された公正証書で保証人になろうとする者が
保証債務を履行する意思を表示していなければ、その効力を生じない。

2 前項の公正証書を作成するには、次に掲げる方式に従わなければならない。

一 保証人になろうとする者が、次のイ又はロに掲げる契約の区分に応じ、それぞれ当該イ
又はロに定める事項を公証人に口授すること。

イ 保証契約(ロに掲げるものを除く。) 主たる債務の債権者及び債務者、主たる債務の
元本、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのものの定
めの有無及びその内容並びに主たる債務者がその債務を履行しないときには、その債務の全
額について履行する意思(保証人になろうとする者が主たる債務者と連帯して債務を負担し
ようとするものである場合には、債権者が主たる債務者に対して催告をしたかどうか、主た
る債務者がその債務を履行することができるかどうか、又は他に保証人があるかどうかにか
かわらず、その全額について履行する意思)を有していること。

ロ 根保証契約 主たる債務の債権者及び債務者、主たる債務の範囲、根保証契約における
極度額、元本確定期日の定めの有無及びその内容並びに主たる債務者がその債務を履行しな
いときには、極度額の限度において元本確定期日又は第四百六十五条の四第一項各号若しく
は第二項各号に掲げる事由その他の元本を確定すべき事由が生ずる時までに生ずべき主たる
債務の元本及び主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全ての
ものの全額について履行する意思(保証人になろうとする者が主たる債務者と連帯して債務
を負担しようとするものである場合には、債権者が主たる債務者に対して催告をしたかどう
か、主たる債務者がその債務を履行することができるかどうか、又は他に保証人があるかど
うかにかかわらず、その全額について履行する意思)を有していること。

二 公証人が、保証人になろうとする者の口述を筆記し、これを保証人になろうとする者に
読み聞かせ、又は閲覧させること。

三 保証人になろうとする者が、筆記の正確なことを承認した後、署名し、印を押すこと。
ただし、保証人になろうとする者が署名することができない場合は、公証人がその事由を付
記して、署名に代えることができる。

四 公証人が、その証書は前三号に掲げる方式に従って作ったものである旨を付記して、こ
れに署名し、印を押すこと。
3 前二項の規定は、保証人になろうとする者が法人である場合には、適用しない。

(保証に係る公正証書の方式の特則

第四百六十五条の七 前条第一項の保証契約又は根保証契約の保証人になろうとする者が口
がきけない者である場合には、公証人の前で、同条第二項第一号イ又はロに掲げる契約の区
分に応じ、それぞれ当該イ又はロに定める事項を通訳人の通訳により申述し、又は自書して、
同号の口授に代えなければならない。この場合における同項第二号の規定の適用については、
同号中「口述」とあるのは、「通訳人の通訳による申述又は自書」とする。

2 前条第一項の保証契約又は根保証契約の保証人になろうとする者が耳が聞こえない者で
ある場合には、公証人は、同条第二項第二号に規定する筆記した内容を通訳人の通訳により
保証人になろうとする者に伝えて、同号の読み聞かせに代えることができる。

3 公証人は、前二項に定める方式に従って公正証書を作ったときは、その旨をその証書に
付記しなければならない。

(公正証書の作成と求償権についての保証の効力)

第四百六十五条の八 第四百六十五条の六第一項及び第二項並びに前条の規定は、事業のた
めに負担した貸金等債務を主たる債務とする保証契約又は主たる債務の範囲に事業のために
負担する貸金等債務が含まれる根保証契約の保証人の主たる債務者に対する求償権に係る債
務を主たる債務とする保証契約について準用する。主たる債務の範囲にその求償権に係る債
務が含まれる根保証契約も、同様とする。

2 前項の規定は、保証人になろうとする者が法人である場合には、適用しない。

(公正証書の作成と保証の効力に関する規定の適用除外

第四百六十五条の九 前三条の規定は、保証人になろうとする者が次に掲げる者である保証
契約については、適用しない。

一 主たる債務者が法人である場合のその理事、取締役、執行役又はこれらに準ずる者

二 主たる債務者が法人である場合の次に掲げる者

イ 主たる債務者の総株主の議決権(株主総会において決議をすることができる事項の全部
につき議決権を行使することができない株式についての議決権を除く。以下この号において
同じ。)の過半数を有する者

ロ 主たる債務者の総株主の議決権の過半数を他の株式会社が有する場合における当該他の
株式会社の総株主の議決権の過半数を有する者

ハ 主たる債務者の総株主の議決権の過半数を他の株式会社及び当該他の株式会社の総株主
の議決権の過半数を有する者が有する場合における当該他の株式会社の総株主の議決権の過
半数を有する者

ニ 株式会社以外の法人が主たる債務者である場合におけるイ、ロ又はハに掲げる者に準ず
る者

三 主たる債務者(法人であるものを除く。以下この号において同じ。)と共同して事業を
行う者又は主たる債務者が行う事業に現に従事している主たる債務者の配偶者

(契約締結時の情報の提供義務)

第四百六十五条の十 主たる債務者は、事業のために負担する債務を主たる債務とする保証
又は主たる債務の範囲に事業のために負担する債務が含まれる根保証の委託をするときは、
委託を受ける者に対し、次に掲げる事項に関する情報を提供しなければならない。

一 財産及び収支の状況

二 主たる債務以外に負担している債務の有無並びにその額及び履行状況

三 主たる債務の担保として他に提供し、又は提供しようとするものがあるときは、その旨
及びその内容

2 主たる債務者が前項各号に掲げる事項に関して情報を提供せず、又は事実と異なる情報
を提供したために委託を受けた者がその事項について誤認をし、それによって保証契約の申
込み又はその承諾の意思表示をした場合において、主たる債務者がその事項に関して情報を
提供せず又は事実と異なる情報を提供したことを債権者が知り又は知ることができたときは、
保証人は、保証契約を取り消すことができる。

3 前二項の規定は、保証をする者が法人である場合には、適用しない。


 


法にも規約にも登場するもの

2021-05-29 | マンション管理関連試験等サポート   

当地の今日の日の入りは 18時49分頃らしい

6月間近になってしまいました

本日 5月 最終土曜日

海を眺めたくもあって 朝早く 行動開始

自身は 久々の外出

那珂湊港まで補助者さんの運転で ドライブ

途中 小学校では 運動会 ? か 大勢の父兄の方の姿も

実施 決行されたとみえる が ?  

 

帰りに 港で 回転寿司をいただいてまいりました
とてもオイシカッタ

早めに帰路につきました

 

土曜日 13:00

さて

学習と実務開始

 

本日  2015年度 (平成 27年度) 問3 です

生涯学習を目指す方

マンションにお住まいの方・これから住もうとなさっている方

国家試験(マンション管理士・管理業務主任者 等)受験予定の方

それ以外の方も 挑戦してみてください

 

 

〔問 3〕

次のア~エの記述のうち、区分所有法に規定されておらず、マンション標
準管理規約(単棟型)(以下「標準管理規約」という。)に定めがあるも
のは、いくつあるか。

ア  管理組合が管理費等について有する債権は、区分所有者の特定承継人に
   対しても行うことができる。

イ   管理者は、管理組合が火災保険その他の損害保険の契約を締結した場合
      に、その契約に基づく保険金額の請求及び受領について、区分所有者を代
      理する。

ウ   区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の
      用途に供してはならない。

エ   区分所有者は、その専有部分について、修繕であって共用部分又は他の
      専用部分に影響を与えるおそれがあるものを行おうとするときは、あらか
      じめ、管理者にその旨を申請し、書面による承認を受けなければならない。

1  一つ

2  二つ

3  三つ

4  四つ


問題文からすると
当然のことですが あえて記すと

区分所有法に規定されている 
か 
標準管理規約に定めがないもの
をターゲットにでき それらをカウントから排除する 
というのも一つの正解へのルート

どうなのでしょうか ? 
[在るというものを探すほうが 無いというものを探すより 楽 かな ?
 実際は <コレは アッタカナ ナカッタカナ と思考する のだろう
 から 同じことかな ?>]

 

問題文に適うものは ウ と エ で 正解は 2

 

                   

             「以下 青字 区分所有法  緑字 標準管理規約」

ア について

 
(先取特権)
第七条 
区分所有者は、共用部分、建物の敷地若しくは共用部分以外の建物の附属施設
につき他の
区分所有者に対して有する債権又は規約若しくは集会の決議に基づ
き他の区分所有者に対
して有する債権について、債務者の区分所有権(共用部
分に関する権利及び敷地利用権を
含む。)及び建物に備え付けた動産の上に先
取特権を有する。管理者又は管理組合法人が
その職務又は業務を行うにつき区
分所有者に対して有する債権についても、同様とする。
 
(特定承継人の責任)
第八条 
前条第一項に規定する債権は、債務者たる区分所有者の特定承継人に対しても
行うことができる。

承継人に対する債権の行使)
第26条
管理組合が管理費等について有する債権は、区分所有者の特定承継人に対しても
行うことができる。

 

イ について

共用部分の管理)
第十八条 
4 共用部分につき損害保険契約をすることは、共用部分の管理に関する事
項とみなす。
 
(権限)
第二十六条 
2 管理者は、その職務に関し、区分所有者を代理する。
第十八条第四項(第二十一条において準用する場合を含む。)の規定による
損害保険契約に基づく保険金額並びに共用部分等について生じた損害賠償金
及び不当利得による返還金の請求及び受領についても、同様とする。

 

(損害保険)
第24条
区分所有者は、共用部分等に関し、管理組合が火災保険、地震保険その他
の損害
保険の契約を締結することを承認する。


2 理事長は、前項の契約に基づく保険金額の請求及び受領について、区分
所有者を代理する。

 

 

ウ について

 区分所有法には ウの肢のような規定は無い

専有部分の用途)
第12条
区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他
の用
途に供してはならない。

 

 

エ について

 区分所有法には エの肢のような規定は無い

(専有部分の修繕等)
第17条
区分所有者は、その専有部分について、修繕、模様替え又は建物に定着する物件
の取付け若しくは取替え(以下「修繕等」という。)であって共用部分又は他の
専有部分に影響を与えるおそれのあるものを行おうとするときは、あらかじめ、
理事長(第35条に定める理事長をいう。以下同じ。)にその旨を申請し、書面
による承認を受けなければならない。

 

 

 

ということで これも 条文ソノママ という問題

結果を見ると あるデータでは 正解した受験生は 約50 % という
ことです 〔公式なデータではありませんが〕

 


一切 一任 ?

2021-05-28 | ◆ マンション管理業務  《 全般 》

 

 

規約で 役員が決めることができるとされていても ソコノコトダケは
そういうわけにはいかない

ということを 法律で 明文で 示すことができないとすると 到底説得
できそうもないのだろうな と思われるコマッタチャン理事の登場が実務
においても 各一名 3度 ばかりあった

 

 

コマッタチャンである役員とお話をさせていただいて いつもそれこそ困

ってしまうのは

次のような主張セリフが まずは 登場することだ

『区分所有法とかが一番の法律的な根拠だといえる とのことですが

 その何処に 理事の役目とかあり方だとかが示されていますか?

明文で示されていることなど ナンニモないでしょう
 
せいぜい 管理者 とかなんとかのこと だけですよね

そうじゃありませんか・・・規約にも理事の役目や権限のことなど特に

なかったなら 私に注意する根拠など 無いのじゃありませんか ?

逆に 規約に役目のことなどが決まっているのなら その内容にアーダ

コーダ

と注意するなどということもできないですよね ? 

だって 特に 理事のことの一般を法律的に縛ることなど 区分所有法

には条文がないですもんね ?

標準管理規約にしたって あくまで 参考ですよね ?』

 

『 事務を任されているので それを処理しているだけですから

  とにかく 法律的にマズイコトナド なんにもしてませんよ
  一切を任せられているのです 私は 
  他の理事さんのことは知りませんが・・・ 』

 

一直線に振り返ることなく邁進を続け 自分は 住民に管理運営を任され 

かつ

住民も 自分の言動を評価していてくれ感謝の声さえくださっているのだ 

というような思い込みの強い方は 自分の差配に なんらの疑義も 抱いて

いないのがおおよそ というか 逆からいうと そういう心持でなくては規

約等の再確認などしてみましょうか との提案に 無用 との態度をとり続

けることは ナカナカ 貫徹し得ないだろう

その頑固さには 感服 ? してしまいそうなくらい

資産総額 10億円であろうが 50億円であろうが 自分の

管理運営能力をもってすれば ナンノコワイモノも無い
管理才能が問題なのであって 管理上の法的な心構え など ホボ無用だ
という雰囲気の役員さんとの対話

 

10年以上も なんら周囲から疑義の言葉が発せられないなら

そのような情況もあり得るだろうなー と・・・・

 

以前にも記しましたが

そういう方の決まり文句は 繰り返しになってしまい恐縮ですが

『 私の管理運営のあり方を批判する根拠は どこにあるのですか 
  それを示す明文でも どこかにありますか

  何も知らないと思って そういう侮辱するような批判をしているの

  でしょう

  が

  とにかく 見せてくださいよ 根拠を

  長い間 住民のために努めてきて 別に支障などなかったのですよ
  ナニヲイマサラ ということですよ 』

 

長期間 マカセッキリ の 管理組合員にも責任があります
輪番制で それこそ名だけの役員名簿録を積み重ねてきただけの例年の
執行部の
慣例のあり方の連なりにも 責任があることも当然

 

 

 

少しばかり ? 理屈っぽいことの記載がつづくので

まず 法的な根拠の 結論を 記しておくことにします

 

なにからなにまで 
一人の役員だけで 
管理運営一切を実行できてしまうような管理組合組織の存在は 
法的にあり得ません

 

区分所有法には強行法規部分があるのですが 決め得る内容の強行的な

縛りのことについても どの条が強行規定だ との明文があるともいえない

ことも確かだし 決める仕組みのことともいえる役員の採り得る権限の

ことも 区分所有法に明文で存在するわけではないともいえます

明文で ズバリ眼にできること以外は どのような抗弁がコマッタチャン役員

から発せられないとも限らない

 

以下に 「管理組合法人」関連の条項が登場するのですが

法人関連の条項では それ以外の つまり法人化していない管理組合のゴタゴタ

のための説明の根拠にはならないでしょう という声が聞こえてきそうですが

マア 一応 スラッとでも眺めてみてみてください

 

(事務の執行)

第五十二条 管理組合法人の事務は、この法律に定めるもののほか、すべて集会の
決議によつて行う。

ただし、この法律に集会の決議につき特別の定数が定められている事項及び第五十
七条第二項に規定する事項を除いて、規約で、理事その他の役員が決するものとす
ることができる。]

 

(理事)

第四十九条 
 理事が数人ある場合において、規約に別段の定めがないときは、管理組合法人
の事務は、理事の過半数で決する。

 

ということで

49条2項 と 52条1項 に 
<管理組合法人の事務>
という言葉が登場し

前者には・・・理事の過半数で決する

後者には・・・すべて集会の決議によって行う

との文言で 登場しています

 

管理組合法人の事務について 理事に決定を委任する規約を設けることも可能
ですが

特別議決事項 
と 
義務違反者に対しての行為差止(停止)訴訟を起こすこと(57②)
は 
規約であっても任せることは許されていません(52①但書)


法人でない場合も 規約をもってしても集会の決議以外の方法で決めることは
できないのであって 管理組合法人でも同じです

 

【 管理組合法人の事務は・・・集会の決議によって行う】

ということは 集会の決議を介して その決議内容に従って行われる

ということ 

事務という意味は 決定と執行の両面があるけれど 双方とも集会の

決議によるのだと理解されます

その事務の執行は 決議したことを実行する役目の理事が担当する

法人格の無い(法人化していない)区分所有者の団体(管理組合)で

区分所有法に明文で登場の <管理者> が集会の決議を実行するのと

同様のことが 法人化後の組織でも行われる

というか

組織のあり様は 法人化済みであろうと なかろうと 基本的には差異は

無い と 理解されると考えます 

要するに 基本は 集会(総会) で 決議し 執行者(法人理事・管理者

が決議内容を実行する ということなのですから

 

 

区分所有法に明文で登場の管理組合法人の組織のあり方が 法人化していない
管理組合についてのマンション法の範囲のことを理解するための参考になると
考えられます

(かろうじて 管理組合法人というものの理事・監事についての記述が

区分所有法に登場している

そこに 管理組合法人の事務 という文言が 上記 49条2項

と 52条1項 として登場している 

それらを手がかりにしての

説明をさせていただく手法をも 法人化していない組合の相談における説明のため

に 自身は採っています 

< なにしろ 管理組合法人関連部分以外に 区分所有法には理事 監事 という
文言など登場しないし 全体においても理事会のことなど役員関係のあり方のこと
等の条文が登場しない(それは サマザマな管理組合の姿があって統合されたよう
な内容を網羅することができないからといえそうだからだろうが)>


明文でもって説明する ということを少しでも可能に近づけるためにも 準用とい
うか ? )

 

繰り返しになりますが
管理組合法人の事務は 原則として 集会で決議し 理事が その決議を
執行(実行)する (52①)

役員に一任という形もあり得るが その一任は許されない という範囲もある

 

 

というようなことですが

 

 

アドバイスを受けた後であっても 事務を一切任されているとして 処理に邁進
し続ける役員に対し 『それは どの会議で 誰が決めたことですか? 』 と
問うことが どうにも 住民さんは苦手というか苦痛を覚えてしまうような・・・

そうした折に 自身も その面談への参加を要請されることがあったりします

難易度の強い業務となること多し ということで ナカナカ 処置は手ごわいこ
とです(相手の側に自身がなったとして 考えてみる
ということも有益だと考え 
どんな主張がありえるか と

サマザマ 挙げたりしますが)・・・

管理組合員さんのほうから 『このあたりで もう 結構です』ということも

あります

なんといっても 毎度貌を会わせる いわば同居人との争いは どうしても避けたい

という心のほうが 問題解決より勝ってしまうことがケッコウありそうです

受任者としては 『このあたりで もう 結構です』との言には 委任契約の性質上

法的にも勝てません

 

数年経た時に 管理運営のゼミなどで バッタリ遇って 『その節は 大変お世話に
なりモウシワケアリマセンでした  顔見知りには どうしても本音が出せなくて』 
というような言葉を聞いたりします

 

その邁進者さんの熱気と雰囲気に 圧倒されてしまうのでしょうか?

それとも

〔マア いいか〕で 声を出せない というか 出さない ということ

なのでしょうか ?

〔 自分ひとり ドーダコーダと 対処しなければならないのは ナンダカ

  シンドイし “ ドンキホーテみたいね 気取ったことして・・・ 

  住民さんたちの多くのクスクス笑い声が聞こえないのかしら ”
  との陰口をたたかれていそうな気持ちになってしまって・・・ 〕 

 

というようなこと も あり得ます でしょうネ

その気持ち わからないでもありません 

ドン と呼ばれるような者との いわば対決ですものネ

一致団結する難しさは 想像できます

ドンの意見に従ったままのほうが なんとなく居心地がいいとの心情も 理解できそう

ですが 本来は トテモ心配な情況であります

 

 

 

イロイロな 現状を持つ管理組合のための

参考になるものとして 
会社法の

特別取締役の仕組み ⇒(取締役会の代わりに重要事項を決め得る)
業務執行意思を決める取締役会の任務を代わってできる

選定業務執行取締役 ⇒(決定された業務の執行の部分を担当する)
代表取締役と同様に 業務執行意思を実行する権限がある


シンプルに

説明することもあったりします

要するに 仕組みというもの 原則以外のことは 必ずそれを認めるための根拠が必要だ 

ということ
(ある意味 ソンナコトアタリマエデショウ という感じがしてしまいますが)

 

硬い表現でスミマセンが

要は 組織というもの どのような姿のものでも まず 原則として

三権 立法・行政・司法 が それぞれ 一人立ちの権能をもっていること

一人というか一つの機関が 他を兼ねる形 は 特別な例外が許されている場合で

ない限り あり得ない

そもそも その例外が認められない範囲 (上記条文の青部)というものもあるのだ

ということです

 

 

『 なにからなにまで一切任され 支障なく進んできているのですから この管理組

  合の管理運営にはナンノ問題もあるはずがないのです 』

『 なにからなにまで一切任され 』という言葉が登場することこそ その管理組合

の管理運営に問題があることの証左になり得ます

一人に全面委任などのことは 法的にも アリエナイ のです

       

長くなってしまいました スミマセン   

整理したものを いずれ・・・と思っておりますが・・・ ゴメンナサイ


改正なしの条文にも モチロン注意 です

2021-05-27 | マンション管理関連試験等サポート   

 

会社法も 今年3月からの施行の 改正がなされています
より専門的な改正も多いのですが ある意味身近な ? ことについも改正があります

成年被後見人及び被保佐人(「成年被後見人等」)であることは 株式会社の取締役
監査役等の欠格事由とされていましたが 成年後見制度の利用の促進に関する法律に
基づく
制度利用促進の政策の一環として 欠格事由とすることをやめ これに代わる
規律がおか
れています

実務家の方は当然 受験生の方も 注意です

 

さて

相続関連の知識は 一般の方にも 当然 タイセツな知識ともなります

本日は 平成28年度(2016年度) 問17 で そのタイセツな知識からの出題
です

 

厳しいことを述べさせていただきますが

ゼッタイに モノニシナケレバならない問題と思われます

条文さえ眺めていたなら ナントカなった出題 だからです

 

過去に 出題された問題を解くのに必要とされた条文は 角度や方向を変えて 再度

登場することもあります

問題を解くために必須の項号以外の項号も 必ず 眺めておくべきと考えます

 

〔問 17〕 
甲マンションの 301 号室を所有するAが死亡し、Aの妻B及びAの子Cが
相続人である場合における次の記述のうち、民法の規定によれば、正し
いものはどれか。

1  
Bが、自己のためにAの相続の開始があったことを知った時から 3ヵ月(以
下「熟

慮期間」という。)以内に、相続の放棄をしても、熟慮期間内であれば
相続の放

棄を撤回することができる。


2  
Cが、熟慮期間内に相続の承認又は放棄ができないときは、熟慮期間内に家
庭裁

判所に期間の伸長の届出をすれば、その期間は伸長される。


3  
Bが、自らの熟慮期間内に甲マンションの 301 号室を、Dに対して、賃貸期
間を

2 年とする定期建物賃貸借契約により賃貸したときには、熟慮期間内であっ
ても

相続の放棄をすることができない。


4  
Cは相続人として、その固有財産におけるのと同一の注意をもって甲マンシ
ョン

の301号室を管理する義務を負うが、相続の承認をしたときは、この限りで
ない。

 

正しいものは 4 です

 

 

 について

  熟慮期間内でも 撤回はできない


(相続の承認及び放棄の撤回及び取消し)
第九百十九条 
相続の承認及び放棄は、第九百十五条第一項の期間内でも、撤回することができない

2 前項の規定は、第一編(総則)及び前編(親族)の規定により相続の承認又は放棄
の取消しをすることを妨げない。
 
3 前項の取消権は、追認をすることができる時から六箇月間行使しないときは、時効
によって消滅する。
相続の承認又は放棄の時から十年を経過したときも、同様とする。

4 第二項の規定により限定承認又は相続の放棄の取消しをしようとする者は、その旨
を家庭裁判所に申述しなければならない。
 
(相続の承認又は放棄をすべき期間)
第九百十五条 
相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続に
ついて、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。
ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長
することができる。

2 相続人は、相続の承認又は放棄をする前に、相続財産の調査をすることができる。


 


 について

  利害関係人 又は 検察官の請求によるのであって 届出によるのではない



(相続の承認又は放棄をすべき期間)
第九百十五条 
相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続に
ついて、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。
ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長
することができる





 について

  ・・・保存行為及び第六百二条に定める期間を超えない賃貸をすることは、この限り
     でない。・・・

  と 条文に ただし書きがある



(法定単純承認)
第九百二十一条 
次に掲げる場合には、相続人は、単純承認をしたものとみなす。

一 相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき。
ただし、保存行為及び第六百二条に定める期間を超えない賃貸をすることは、この限りで
ない。

二 相続人が第九百十五条第一項の期間内に限定承認又は相続の放棄をしなかったとき。

三 相続人が、限定承認又は相続の放棄をした後であっても、相続財産の全部若しくは一部
を隠匿し、私にこれを消費し、又は悪意でこれを相続財産の目録中に記載しなかったとき。
ただし、その相続人が相続の放棄をしたことによって相続人となった者が相続の承認をした
後は、この限りでない。
 
(短期賃貸借)
第六百二条 
処分の権限を有しない者が賃貸借をする場合には、次の各号に掲げる賃貸借は、それぞれ当該
各号に定める期間を超えることができない。
契約でこれより長い期間を定めたときであっても、その期間は、当該各号に定める期間とする。
一 樹木の栽植又は伐採を目的とする山林の賃貸借 十年
二 前号に掲げる賃貸借以外の土地の賃貸借 五年
三 建物の賃貸借 三年
四 動産の賃貸借 六箇月





 について

  他の肢同様 条文文言そのまま といえる出題 
  なので とても意地悪に聞こえるでしょうが 条文どおりですと説明するしかない問題
  で 解説を と問われても 条文をそのまま載せるしかないようなことで・・スミマセン



(相続財産の管理)
第九百十八条 
相続人は、その固有財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産を管理しなければなら
ない。ただし、相続の承認又は放棄をしたときは、この限りでない。

2 家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求によって、いつでも、相続財産の保存に必
要な処分を命ずることができる。

3 第二十七条から第二十九条までの規定は、前項の規定により家庭裁判所が相続財産の管
理人を選任した場合について準用する。
 
(管理人の職務)
第二十七条 
前二条の規定により家庭裁判所が選任した管理人は、その管理すべき財産の目録を作成しな
ければならない。この場合において、その費用は、不在者の財産の中から支弁する。

2 不在者の生死が明らかでない場合において、利害関係人又は検察官の請求があるときは、
家庭裁判所は、不在者が置いた管理人にも、前項の目録の作成を命ずることができる。

3 前二項に定めるもののほか、家庭裁判所は、管理人に対し、不在者の財産の保存に必要
と認める処分を命ずることができる。


 
 


 
自身の個人的なことともいえるので 少し?恐縮せざるを得ないのですが 学習上 いつも
念頭においていた四個の分類は
条文 ・ 基本書 ・ 判例 ・ 応用 という文言でした ( 今も変わりませんが )

 
上記の四個は モチロン全部 学習上タイセツ(自身にとっては なのですが)
条文ほど 心強い味方はないと思われるのです <その頃の その国家試験の出題傾向から
して条文ソノママ のような出題が少なかった ? ので このことに気付くのが遅すぎて
条文軽視のクセみたいなものが身に沁みこんでしまい その後の何個かの国家試験受験上で 
もトテモ 反省させられたことが 今も思い出されてしまいます>

というようなことで
条文ソノママ という本日の過去問なので 必ず正解する必要がある問題 と言わせていた

だきました〔問題文を読んだ後に控えている 法的な解釈による検討 というステップを省

けるのですから・・まさしく 条文ソノママの威力ですので〕

嫌なことを言わせていただきますが この一点が どれほど貴重となるか



いまさらですが

難解問題 も 条文さえ眺めておけばホボ解釈に悩まないという問題 も 結果としては

マッタク同価値の 
ポイント 1個 

なのです

  

 

はたけやまとくお事務所
〔管理相談の効果&対価いかほど?〕はたけやまマンション管理士事務所報酬 (server-shared.com)

 

ツケ飲み 注意 ?

2021-05-25 | ◆ 業 務 参 考( 総 合 )

 

一年も過ぎると 女将さんも 『マア いいか 常連さんだもの ネ』と

ツケ飲み代をマッサラニシテ済ませてくれたことがあった かも知れないけれど

五年が過ぎるまでともなると 心変わり ? が二三年後にでも 無いとは言えない 

かも ?

それはさておき

時効のことは 日常生活でも 一応注意しなければならないことだと思われます
どちらかというと 消滅時効 の知識は備えておくと好いのでは

例えば
料理店・飲食店さんの支払を ツケ にしてもらった

DVDのレンタルを多く利用する

などを経験の方は 帳消しになる(帳消しを主張する)ことが以前より厳しくなった
ことなどを 知っておいたほうが好いということ

飲み屋さんの借り(改正前条文での 飲食店・飲食料 とか) 
レンタルしたものを借りっぱなしでのレンタル料(同 動産の損料に係る債権 とか)
については
一年の短期消滅時効 が適用されていた

工事に関する債権 とか 弁護士の職務に関する債権 とか 小売商人の商品代価債権
とか 運送賃債権 とかの 職業別の短期消滅債権(1年の・2年の・3年の)は 
削除

された

時効の改正のことで 特に気になるところを できるだけシンプルに アットランダムに 
記しておきたいと思いました

       ( このブログ内で 説明が繰り返しになるところは どうぞご容赦を )

・ 裁判を起こして支払を求めたりしたのなら 権利を行使する意思が明らかといえるので
  その手続が終わるまで時効の完成が猶予され 裁判の結果などで債権の在ることが公に
  認められると 時効の更新となり 消滅時効の進行が振り出しに戻る
                            (147・148・149)

・ 催促〔裁判外での催告〕をすると6か月間の時効の完成猶予となるけれど それだけで
  は権利の在ることが明確になったと評価できる事実が発生したことにはならないので6
  か
月以内に裁判手続などを起こす必要がある(150)

・ 「中断」という表現では いったん止まるだけなのかスタート時点に戻るのかハッキリ
  とせず不明確なので 「更新」として振り出しに戻ることをハッキリさせた
  「時効の停止」というのは一時期だけストップするだけと明確にするために「完成猶予」
  という呼び名にした

・ 時効の完成猶予の事由として 「協議を行う旨の合意」 を新しく加えた

  話し合いを続けている最中に 突然時効満了の主張があったりするのは 信義に反する
   ので  (151①)

・ 説明の繰り返しにもなるが 裁判で判決が出るまでには それなりの時間が経過する
  そこで 勝訴判決を得るための前の段階である訴訟提起は当然として 
  債務者への催告・協議の合意などがあった場合には 時効完成を猶予する という仕組
  み
を設けている

・ 短期消滅時効の廃止とともに 商法522条<商事消滅時効>も削除された

  商行為によって生じた債権に対しても 改正された新166条1項が適用になる

・ 新166条 は 消滅時効についての 二重(二段階)の期間
  《 行使できることを知った時から 5年
    行使できる時から 10年 
  の規定となった
  債権者が権利を行使できることを知っていたかどうか 知っていたとしたらその時点は
  いつなのかということが 「時効期間とその起算点」に影響を及ぼす

〔質問があったりしました   私見ですが・・・〕
・ マンションにおける管理費等の債権は 管理規約の規定に基づいて区分所有者に対して
  発生し 具体的な額は総会決議で確定し 月毎に支払われている
  これは 基本権である定期金債権から派生する支分権として改正前民法169条所定の
  債権に当たる というのが 判例です         [最判平成16・4・23]
  5年の短期消滅時効にかかるという結論が下されています

  判決に登場していた169条の内容の規定は 改正民法に登場していません
  【定期給付債権の短期消滅時効】の規定はなくなりました
  
  消滅時効の基本となる新166条の適用となり〔債権者(管理組合)が権利を行使す
  る
ことができることを知った時から五年間行使しないとき〕に時効消滅するというこ
  と
になる との理解になると考えられます
  五年の消滅時効にかかる ということに変わりはない と 考えます

・ なお 附則に 【 第10条 時効に関する経過措置 】が在ります
  特に 実務者さんに関連のことと捉えられましょうが 念のため 

(時効に関する経過措置)
第十条 
施行日前に債権が生じた場合(施行日以後に債権が生じた場合であって、
その
原因である法律行為が施行日前にされたときを含む。以下同じ。)における

の債権の消滅時効の援用については、新法第百四十五条の規定にかかわらず、

なお従前の例による

2 施行日前に旧法第百四十七条に規定する時効の中断の事由又は旧法第百五十八
条から第百六十一条までに規定する時効の停止の事由が生じた場合におけるこれら
の事由の効力については、なお従前の例による
 
3 新法第百五十一条の規定は、施行日前に権利についての協議を行う旨の合意が
書面でされた場合(その合意の内容を記録した電磁的記録(新法第百五十一条第四
項に規定する電磁的記録をいう。附則第三十三条第二項において同じ。)によって
された場合を含む。)におけるその合意については、適用しない

4 施行日前に債権が生じた場合におけるその債権の消滅時効の期間については、
なお従前の例による

                           

ということで

第一節 総則 のところは 条文の位置がズレタリ 停止とか中断の言葉が猶予とか更新
と変わったためによる改変という意味での改正 というような部分もありますが 全体的

大きく 形が変わっていると言えます

第二節 取得時効 は 条項に変化なし

第三節 消滅時効 にも 大きな改変あり

というところでしょうか

受験生の方は 特に 六法で ジックリ 確認してください

改められた条項を主として 載せてみます    ※ 項号全体・部分等の省略アリ
前にも記しているように 判例などで以前から指摘されていたことを 明文化した
というものがホトンド といってよいと考えます

総則

(時効の援用)
第百四十五条 
時効は、当事者(消滅時効にあっては、保証人、物上保証人、第三取得者その他権利
の消滅について正当な利益を有する者を含む。)が援用しなければ、裁判所がこれに
よって裁判をすることができない。
 
(裁判上の請求等による時効の完成猶予及び更新)
第百四十七条 
次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(確定判決又は確定判決と同一
の効力を有するものによって権利が確定することなくその事由が終了した場合にあっ
ては、その終了の時から六箇月を経過する)までの間は、時効は、完成しない。
一 裁判上の請求
                  
2 前項の場合において、確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって
権利が確定したときは、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から新たにその
進行を始める。

(強制執行等による時効の完成猶予及び更新)
第百四十八条 
次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(申立ての取下げ又は法律の規
定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合にあっては、その終
了の時から六箇月を経過する)までの間は、時効は、完成しない。
一 強制執行
二 担保権の実行
三 担保権の実行としての競売の例による競売
四 財産開示手続又は第三者からの情報取得手続
 
2 前項の場合には、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から新たにその進
行を始める。ただし、申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しに
よってその事由が終了した場合は、この限りでない。
 
(仮差押え等による時効の完成猶予)
第百四十九条 
次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了した時から六箇月を経過するまでの
間は、時効は、完成しない。

一 仮差押え
二 仮処分
(催告による時効の完成猶予)
第百五十条 
催告があったときは、その時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。

2 催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告は、前項の規定
による時効の完成猶予の効力を有しない。

(協議を行う旨の合意による時効の完成猶予)
第百五十一条 
権利についての協議を行う旨の合意が書面でされたときは、次に掲げる時のいずれか
早い時までの間は、時効は、完成しない。

一 その合意があった時から一年を経過した時
二 その合意において当事者が協議を行う期間(一年に満たないものに限る。)を定
めたときは、その期間を経過した時
三 当事者の一方から相手方に対して協議の続行を拒絶する旨の通知が書面でされた
ときは、その通知の時から六箇月を経過した時

2 前項の規定により時効の完成が猶予されている間にされた再度の同項の合意は、
同項の規定による時効の完成猶予の効力を有する。
ただし、その効力は、時効の完成が猶予されなかったとすれば時効が完成すべき時か
ら通じて五年を超えることができない。

3 催告によって時効の完成が猶予されている間にされた第一項の合意は、同項の規
定による時効の完成猶予の効力を有しない。
同項の規定により時効の完成が猶予されている間にされた催告についても、同様とする。

4 第一項の合意がその内容を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人
の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機に
よる情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)によってされたときは、その合
意は、書面によってされたものとみなして、前三項の規定を適用する。

5 前項の規定は、第一項第三号の通知について準用する。

(承認による時効の更新)
第百五十二条 
時効は、権利の承認があったときは、その時から新たにその進行を始める。

2 前項の承認をするには、相手方の権利についての処分につき行為能力の制限を受け
いないこと又は権限があることを要しない。

(時効の完成猶予又は更新の効力が及ぶ者の範囲)
第百五十三条 
第百四十七条又は第百四十八条の規定による時効の完成猶予又は更新は、完成猶予又は
更新の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。

2 第百四十九条から第百五十一条までの規定による時効の完成猶予は、完成猶予の事
由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。

3 前条の規定による時効の更新は、更新の事由が生じた当事者及びその承継人の間に
おいてのみ、その効力を有する。
 

第三節 消滅時効

(債権等の消滅時効)
第百六十六条 
債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。

一 債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき。
 
二 権利を行使することができる時から十年間行使しないとき。
 
2 債権又は所有権以外の財産権は、権利を行使することができる時から二十年間行使
しないときは、時効によって消滅する。        
 
3 前二項の規定は、始期付権利又は停止条件付権利の目的物を占有する第三者のため
に、
その占有の開始の時から取得時効が進行することを妨げない。
ただし、権利者は、その時効を更新するため、いつでも占有者の承認を求めることがで
きる。


 
(人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効)
第百六十七条 
人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効についての前条第一項第二号の
規定の適用については、同号中「十年間」とあるのは、「二十年間」とする。

(定期金債権の消滅時効)
第百六十八条 
定期金の債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。

一 債権者が定期金の債権から生ずる金銭その他の物の給付を目的とする各債権を行使す
ことができることを知った時から十年間行使しないとき。

二 前号に規定する各債権を行使することができる時から二十年間行使しないとき。

2 定期金の債権者は、時効の更新の証拠を得るため、いつでも、その債務者に対して承
書の交付を求めることができる。

(判決で確定した権利の消滅時効)
第百六十九条 
確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって確定した権利については、十年
より短い時効期間の定めがあるものであっても、その時効期間は、十年とする。


2 前項の規定は、確定の時に弁済期の到来していない債権については、適用しない。
 
第百七十条 削除  第百七十一条 削除   第百七十二条 削除
第百七十三条 削除   第百七十四条 削除
                    

部屋をタダで貸し借りする間柄にもルール

2021-05-23 | マンション管理関連試験等サポート   

 

 

使用貸借契約は

無償で(タダで つまり 対価を払わないで)他人の物を借りて 使用・収益する契約

 

企業人の間に限らず 日常生活においても トラブルになってしまったりすることがあります

マンションの部屋について 友人同士間で 『2か月ほど 自由に使っていていいぞ』 という

ような場面があったそうなのですが ? 残念なことに・・・その後のイザコザが・・・

 

 

民法改正で 六節「使用貸借」に

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(借用物受取り前の貸主による使用貸借の解除)

第五百九十三条の二 
貸主は、借主が借用物を受け取るまで、契約の解除をすることができる。

ただし、書面による使用貸借については、この限りでない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
と新設の条項が登場したり
 
要物契約(・・約し・・受け取る ことで成立)
だったのが諾成契約
    (・・約し・・約する ことで成立)
になったり 
さほど多くは無い条文数ですが 変更部が多いです
 
 
 
さて

本日も マンション管理士試験の過去本番問題を載せさせていただきます

問題を解くために必要となる条文を 先に挙げておきます

過去に出題があって 登場したことのある条文なので 問題にあたるのに直接には使用を

必要とされなかった部分も 載せてあります

 


(占有者による費用の償還請求)
第百九十六条 
占有者が占有物を返還する場合には、その物の保存のために支出した金額その他の必要費を
回復者から償還させることができる。
ただし、占有者が果実を取得したときは、通常の必要費は、占有者の負担に帰する。
 
2 占有者が占有物の改良のために支出した金額その他の有益費については、その価格の増
加が現存する場合に限り、回復者の選択に従い、その支出した金額又は増価額を償還させる
ことができる。
ただし、悪意の占有者に対しては、裁判所は、回復者の請求により、その償還について相当
の期限を許与することができる。
 
 
(贈与者の引渡義務等)
第五百五十一条 
贈与者は、贈与の目的である物又は権利を、贈与の目的として特定した時の状態で引き渡し、
又は移転することを約したものと推定する。
 
2 負担付贈与については、贈与者は、その負担の限度において、売主と同じく担保の責任
を負う。
 
 
(買戻しの実行)
第五百八十三条 
売主は、第五百八十条に規定する期間内に代金及び契約の費用を提供しなければ、買戻しを
することができない。
 
2 買主又は転得者が不動産について費用を支出したときは、売主は、第百九十六条の規定
に従い、その償還をしなければならない。
ただし、有益費については、裁判所は、売主の請求により、その償還について相当の期限を
許与することができる。
 
 
 
(借用物の費用の負担)
第五百九十五条 
借主は、借用物の通常の必要費を負担する。

2 第五百八十三条第二項の規定は、前項の通常の必要費以外の費用について準用する。
 
 
(貸主の引渡義務等)
第五百九十六条 
第五百五十一条の規定は、使用貸借について準用する。

 
(期間満了等による使用貸借の終了)
第五百九十七条 
当事者が使用貸借の期間を定めたときは、使用貸借は、その期間が満了することによって
終了する。
 
2 当事者が使用貸借の期間を定めなかった場合において、使用及び収益の目的を定めた
ときは、使用貸借は、借主がその目的に従い使用及び収益を終えることによって終了する。
 
3 使用貸借は、借主の死亡によって終了する。

 

 

本日の 過去問 

マンション管理士試験 平成27年度(2015年度)

〔問 15〕

Aがその所有する甲マンションの 105号室に関し、Bとの間で使用貸借契
約を締結し、これを引き渡した場合に関する次の記述のうち、民法の規定
によれば、正しいものはどれか。

                                                         ※ 肢1は、内容を変えてあるところがあります

105号室に欠陥があったが、AB両者ともそれに気付いておらず、105号室
の品質等について特に合意をしていることがない場合、貸主Aは、借主Bに対し、
品質等についてこの契約における責任を負うことはない。


Bが 105号室に有益費を支出し、使用貸借契約終了時に同室の価格の増加が
現存する場合には、Bは、支出した金額又はこれを支出したことによる同室の
増価額のいずれかを選択してAに請求することができる。


AとBが貸借の期間を定めた場合でも、その期間内にAが死亡したときは、
Aの死亡時にAとBとの使用貸借契約は効力を失う。


105号室がBの居住を目的として使用貸借されている間は、Aが 105号室を
Cに売却しても、Bは、Cに対し、引き続き借主であることを主張することが
できる。

 

正しいものは  です

 

 

 について

 特に合意したものがないし 特定した時の状態で引き渡し 又は移転する

 ことを約したものと推定される ので その現状のままで引き渡せば責

 を負わない

 

2 について

 回復者の選択に従い なので Aが選択したもの(その支出した金額又は
 増価額)を請求できる

 

 について

 借主の死亡によって 終了する

 

 について

 使用借権は 不動産を目的とする場合でも登記することができず(不動産
 登記法3)対抗要件を備える手段がない(民法605)

 第三者であるCに対し 使用借権を有する者であること つまり借主である
 ことを対抗できない

 

 

 

  


タッタ 76年前 ?

2021-05-22 | ■ 業 務 エ ッ セ イ

 

 

マンションの相談に限らず

その組織の本来のあり方と思われる姿・形のこと 
その団体での物事の決め方の流れ様のこと

などの相談があると つい ある映画 のことを思ってしまう

 

[日本の一番長い日]なのだが 

とあることが また気になり始め 今日は 実務がひと段落ついたので 2015年版を

観させていただいた

 

 

毎度 熱がこもってしまうのは

【終戦に向かうべく国家としての決断に至るまでの 会議また会議さらに会議・・・に

おける明確な決定ルートの存在の有無のこと 実際のヤリトリに垣間見える準ルールの

ようなものの存在の有無のこと 各人のそれらに対する理解のあり方の深度とコダワリ

の差の質の妙?のようなこと 政治における慣例の存在の有無のこと 統帥権 のこと 

特に 明治憲法下の為政権と統帥権の持分領域?の綾のようなこと などなど・・・】

 

“ こんな気分になることが 以前にも何度かあったな その度に眺めたりもしたな

ブログと映画と・・・” 

いう思いがして

ブログをあさっていたら

ある時期の記事連をみて やはり あの頃もウヤムヤ感が強かったのだな と再び 同じ

心模様が ムクムクと

それにしても

あの頃の国家組織には イロイロと?マークが付き 未だ疑問点が尽きない 

ひるがえって 今の 為政者の 行政権といわれるもののあり方は ? 組織 とは・・・

 

ブログ 

驚き - おてんとうさんのつぶやき & 月の光の思案 + 入道雲の笑み (goo.ne.jp)

2009年1月26日のブログ記事一覧-おてんとうさんのつぶやき & 月の光の思案
+ 入道雲の笑み (goo.ne.jp)

2009年2月10日のブログ記事一覧-おてんとうさんのつぶやき & 月の光の思案
+ 入道雲の笑み (goo.ne.jp)

2009年3月16日のブログ記事一覧-おてんとうさんのつぶやき & 月の光の思案
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2010年4月10日のブログ記事一覧-おてんとうさんのつぶやき & 月の光の思案
+ 入道雲の笑み (goo.ne.jp)

2013年3月20日のブログ記事一覧-おてんとうさんのつぶやき & 月の光の思案
+ 入道雲の笑み (goo.ne.jp)

 

などと 一介の素浪人は アーダコーダと まったく コマッタチャンであります

 

そんなことで どうしても 組織論とか団体論とか レベルはもちろん大違いだ

けれど 実務上の関連するような事例を思ってしまって

映画そのものだけを思ってみても 日本の一番長い日 での 2作(1967版 と 

2015版)の対比の興味深さ など

でも どうしても仕事柄心がいってしまうのは 毎度 同じ 組織と人間

というテーマ

物事の決め事のルールと それを外部に 正しく広く伝えることのあり方 とかも

 

組織の意思の形作りのこと とか 団体としての意思の捉え方論 すべてにポイント

となるであろう 全体と個 とか

 

硬い話でスミマセンが

天皇大権 と 輔弼制のこと 枢密院とか重臣会議だとかの存在意義だとか・・
内閣制度も法律明文は無いものだった とか 元老や重臣などのアドバイスで 行政
の首領たる
総理大臣候補が選ばれていたであろうこと などなど

 

そんな大昔のこと

とお思いになる方も多いとは思うのですが

タッタ ? 76年前ほどのこと なのです

 

それで 
今は どうなの ?

完璧に近い ? 確固たる法治主義・人のではなく法の支配 の国家で あるはず・・・

なのだが・・・

なんとなく 元老・重臣もどきも厳として居座っているような いないような

捉えかたによっては あまり真の進化には程遠い 行政の立法の司法の非効率さも

似てるような 

いや そう
ではないような むしろ劣ってしまっているかもと思えるような・・・

 

 

不信のソ連 ・ 非人道的な米 という言葉が登場したり
ソ連の対日参戦・原爆の投下 などあり

『・・相手がアメリカである内に始末をつけねばならん・・』との状況分析があったり 

< もしもソ連が終戦交渉に直接登場し そうであったなら少なくとも北海道は統治下に

おかれたかもしれない などとのことは 今も戦慄を覚えてしまう >

 

 

劇中曲としてテロップに キューブリックの「博士の異常な愛情」にもあった「We'll  Meet
Again」 が登場し 
同じタイトルの ビル・エヴァンス の「We Will  Meet  Again」の愁いを思ってし

まったり・・

 

ということで 

団体論・組織論の学習・実務用にもなり得るようなところもあるという 自身の勝手な思い

をも含んでの

映画鑑賞(観照)の 小噺 でした

 

 

 

当地は連続の雨模様

 

さて 実務 本気モード目指しレベルを強めて 再開 です

 

                  

 

 


総会関連相談も サマザマだけれど

2021-05-20 | マンション〔実務に到るまでをも含む 相談アレコレ〕

 

 

マンション管理組合定期総会の多い時季です

 

本日の マンション管理士過去の問題 です

生涯学習などを目指す一般の学習者さん の他 受験者の方の参考に との記事

なのですが マンション住民の方も お時間があれば 眺めてみてください

 

マンション管理士試験 2015年度 (平成27年度)

〔問29〕管理組合で行う次のア~キの各工事のうち、標準管理規約によれば、総会

で組合員総数及び議決権総数の各4分の3以上の決議が必要なものはいくつあるか。

ア   防犯カメラの設置工事

イ   集会室の延べ床面積を2倍に増築する工事

ウ   不要となった高置水槽の撤去工事

エ   耐震改修工事に関し、柱やはりに炭素繊維シートや鉄板を巻き付けて補修す

    る工事

オ   玄関扉の一斉交換工事

カ   バリアフリー化工事に関し、階段室部分を改造し、エレベーターを新たに設

    置する工事

キ   計画修繕工事で行う給水管更生・更新工事

1 一つ

2 二つ

3 三つ

4 四つ

 

イ ・ カ  が 標準管理規約・コメントからすると組合員総数の4分の3
以上及び議決権総数の4分の3以上で決する ことになるので

正解肢は 2

 

 

 

《共用部分の著しい変更 なのか ? どうなのか ?》というのが一つの考え方の
 ポイントであることはそのとおり
 なのですが “ ・・・玄関扉の外側は共用部分・・ で その一斉の工事なのだから
 それなりの規模の工事ともいえそうだし・・著しい変更 ?
 一斉 と 交換 ということをワザワザ用いて問題文としている と すると ? 

 試験場では 通常以上にイロイロと比較考量 アレコレ ・・と なって・・・
 でも 
 とにかく 基本的には各工事の具体的内容に基づく 個別の判断によることとなる

 との【標準管理規約によれば】なのです
 ・・・標準管理規約及び同コメントによれば・・・との説明がより好ましいとも思われるが・・・
 
 

 


第47条関係  コメント
・・・・
 ⑤ このような規定の下で、各工事に必要な総会の決議に関しては、例えば 次のように
考えられる。ただし、基本的には各工事の具体的内容に基づく 個別の判断によることとなる

ア)バリアフリー化の工事に関し、建物の基本的構造部分を取り壊す等の加工を伴わずに階段
にスロープを併設し、手すりを追加する工事は普通決議により、階段室部分を改造したり、建
物の外壁に新たに外付けした りして、エレベーターを新たに設置する工事は特別多数決議によ
り実施可能と考えられる。


イ)耐震改修工事に関し、柱やはりに炭素繊維シートや鉄板を巻き付けて補修する工事や、構
造躯体に壁や筋かいなどの耐震部材を設置する工事で基本的構造部分への加工が小さいものは
普通決議により実施可能と考えられる。


ウ)防犯化工事に関し、オートロック設備を設置する際、配線を、空き管路内に通したり、建
物の外周に敷設したりするなど共用部分の加工の程度が小さい場合の工事や、防犯カメラ、防
犯灯の設置工事は普通決議により、実施可能と考えられる。


エ)IT化工事に関し、光ファイバー・ケーブルの敷設工事を実施する場合、その工事が既存
のパイプスペースを利用するなど共用部分の形状に変更を加えることなく実施できる場合や、
新たに光ファイバー・ケーブルを通すために、外壁、耐力壁等に工事を加え、その形状を変更
するよ うな場合でも、建物の躯体部分に相当程度の加工を要するものではなく、外観を見苦し
くない状態に復元するのであれば、普通決議により実施可能と考えられる。


オ)計画修繕工事に関し、鉄部塗装工事、外壁補修工事、屋上等防水工事、 給水管更生・更新
工事、照明設備、共聴設備、消防用設備、エレベータ ー設備の更新工事は普通決議で実施可能
と考えられる。


カ)その他、集会室、駐車場、駐輪場の増改築工事などで、大規模なものや著しい加工を伴う
ものは特別多数決議により、
窓枠、窓ガラス、玄関扉等の一斉交換工事既に不要となった
ストボックスや高置水槽等
撤去工事
普通決議により、実施可能と考えられる



:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

(総会の会議及び議事)

第47条
総会の会議は、前条第1項に定める議決権総数の半数以上を有する組合員が出席し
なければ
ならない。


2 総会の議事は、出席組合員の議決権の過半数で決する。

3 次の各号に掲げる事項に関する総会の議事は、前項にかかわらず、組合員総数の4分の3
以上及び議決権総数の4分の3以上で決する。

一 規約の制定、変更又は廃止

二 敷地及び共用部分等の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないもの及び建築物の
耐震改修の促進に関する法律第25条第2項に基づく認定を受けた建物の耐震改修を除く。)

五 その他総会において本項の方法により決議することとした事項

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 

 



なお この前年の本番試験にも この問題とホボ同様 ともいえそうな 出題が問31に登場

していました

連続出題はまず無い とも言えないことの見本 のようなことでした

出題の肢 と 要点のみを記してみます
<2014年度(平成26) 問 31>

「標準管理規約によれば 適切なものはどれか」というもので 「適切」と判断される 以下の
 肢が そのままの文言でではありませんが 登場していました

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

::::::::

2 計画修繕工事に関し、外壁補修工事給水管更新工事及びエレベーター設備更新工事は普通

  決議で実施できる

3 バリアーフリー化工事に関し、階段部分を改造エレベーターを新たに設置する工事は、特別

  多数決(組合員総数の4分の3以上及び議決権総数の4分の3以上による総会決議)で実施

  できる

4 窓枠、玄関扉の一斉交換工事は、普通決議により実施できる

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

以前にも記していますが 標準管理規約関連問題は 標準管理規約に

いかにタクサ
触れる学習をしているか が ポイント としか言えません

標準管理規約というもの 解釈が難解 という部分も無いとは言いませんが・・・

 

区分所有法はじめ法には反してはいない内容であることもそのとおり で あくまで

規約の参考

そのような性格のもの なので強行規定でないところでは標準管理規約どおりでないも

のの登場が許されることも実務では多くみられる 

そういった いわば緩い規範の範囲についての出題であっても クドイヨウデスガ 

あくまで【標準管理規約によれば】であれば 他の規範での回答は不許

なので 
各人の感覚では ムムム と感じるところがあった
としても ソノママ 多くの機会をもって触れ
その【標準
管理規約によれば】に 馴染むことの徹底が 
受験のためには 肝要 と思われるのです

〔毎度 オナジコトバカリ 言ってしまって ゴメンナサイ〕

 


コマッタチャン

2021-05-18 | ◆ マンション管理業務  《 全般 》

 

 

私的なことで恐縮ですが

子達が幼い頃 ナンダカンダと?忙しくしていたので 一緒に遊んでやれることが少なすぎた

今も 幼い子の何とも可愛い仕草など眺めるたび その頃のことを思い出してしまう

 

 

遠い昔 北の地で

ママと子達とのオシャベリによく登場していたのは

おんぶおばけ

にこちゃん

こまったちゃん

などの言葉     “ ニコ ニコ ニコチャン・・・ ” とのお唄まで耳に残っている

 

こまったちゃん という言葉の音色からは 可愛さの雰囲気さえ覚えたりするが・・・

マンション共同生活でのコマッタチャンは 少々どころか ヤッカイな存在にもなってしまう

こともあり・・・

 

 

マンション専有部の賃貸しも増えていて サマザマナ 個性・意識層区分所有者と賃借人占有者

間とのコミュニケーションのあり方も 管理運営のために よりタイセツに扱うべき問題 と 

なっていると考えられます

 

最近の相談に

『 賃借人に対する使用禁止という手段も あり得ますか ?』というのがありました

この言葉だけでは ナントモ 情況は見えないので アレコレ 質問をさせていただいたのです

結論から言うと

《専有部占有者に対しての対応ですが 賃借権という権利を持つ者に賃料の支払債務はそのまま

に借りているものを使わせない というわけにはいかないので 区分所有者に対して認められて

いる58条のような使用禁止請求は認められていない

が 57条4項 とともに 60条で <引渡し請求> という対応も認められている》

ということあたりが 保持しておくべき 主な 知識です


 

 

ということですが 

本日の マンション管理士過去問題は 上記にも関連するところのある

2019年度 (平成元年度) 問8

 

〔問 8〕 甲マンションの管理組合Aの組合員Bは、101号室の区分所有権の購入に際して、

C銀行から融資を受けてCのために抵当権を設定し登記を行い、また、現在は同室をDに賃貸

して賃料収入を得ている。

Bは極めて長期間管理費等を滞納し ており、滞納額も多額となっ
たため、Aが再三にわたり

督促をしているが、Bは一切無視し続けている。

この場合における次の記述のうち、区分所有法、民法、不動 産登記法(平成16年法律第123号)

及び民事執行法(昭和54年法律第4号)の規定によれば、正しいものは何個あるか。

 

ア B及びDは、101号室について、Cの承諾を得なくても賃借権の登記をする ことができる。

 

イ Bの管理費等の滞納が原因で、建物の修繕に重大な支障が生じるような状況に至っている場

合は、Bの滞納は、建物の管理に関し区分所有者の共同の利益に反する行為に該当する。

 

ウ Bの区分所有権及び敷地利用権の最低売却価額で滞納管理費等を回収できる見込みがない場

合でも、Aは区分所有法第59条の規定による競売を請求する ことができる。

 

エ Cが抵当権の実行として101号室を競売し、Eが当該競売における手続きを経て買受人となっ

た場合には、Aは、Eに対して、滞納管理費等を請求することはできない。

 

1 一個    2 二個    3 三個   4 四個

 

誤りは エ 他は正しいので   答え 3

 

 

 

ア について

  抵当権は 目的物の占有を設定者から抵当権者に移転する必要は無いし 設定者は目的物
  の使用をソノママ継続できるし 収益や処分もできる
  抵当権は いざというときの優先弁済権を確保する権利で 抵当権者はふだんは目的物の
  管理を負担しない
  賃借権の登記は 抵当権者の承諾を得なくとも許される(既に登記の抵当権に その賃借
  権は対抗関係では勝てないのであるけれど) 

 

イ について

  専有部分を不当に利用する とか 共用部分を不当に利用・毀損するとかの行為とは
  性質が異なることである との理解もされ得る が
  設問にあるような共同利益違反レベルの状況なら 滞納 も<区分所有者の共同の利
  益に反する行為>に該当するとされます   (判例 大阪高判平成14・5・16)


(区分所有者の権利義務等)

第六条 区分所有者は、建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者
の共同の利益に反する行為をしてはならない。

 第一項の規定は、区分所有者以外の専有部分の占有者(以下「占有者」という。)に準用
する。


 

 

ウ について

  59条の競売は 共同生活の維持を図ることが目的の仕組みなのであって 配当を目的と
  するものではないので 設問にあるような回収の見込みに関する無剰余取消し
  <民事執行法188・63>は 適用されない
  ( ただし 建物の最低売却価格で手続費用を弁済することすらできない場合は<民執63>
    に反するとされています              東京高決平成16・5・20 )

  以前にも記しましたが 競売訴訟の口頭弁論終結後に 共同利益侵害行為者からその専有部
  を譲り受けた者に対しては 競売オーケーの確定判決がだされたとしても競売申立てはでき
  ない(最決平成23・10・11)とされていて このことは区分所有法59条4項のこと
  からしても オカシイ という批判もあります(違反者の関係者に渡ってしまうこととも
  なってしまう)

 

 

エ について

  強制執行や担保権の実行による売却を原因として 区分所有権を承継取得する者も 8条でいう
  特定承継人に含まれますので
  管理組合は 特定承継しているEに対して 滞納金を請求できます


  (特定承継人の責任)

第八条 前条第一項に規定する債権は、債務者たる区分所有者の特定承継人に対して行うことが
    できる。


 

 

 

【参 考】

(共同の利益に反する行為の停止等の請求)

第五十七条 

区分所有者が第六条第一項に規定する行為をした場合又はその行為をするおそれがある場合には、
他の区分所有者の全員又は管理組合法人は、区分所有者の共同の利益のため、その行為を停止し、
その行為の結果を除去し、又はその行為を予防するため必要な措置を執ることを請求することが
できる。

 前項の規定に基づき訴訟を提起するには、集会の決議によらなければならない。

 管理者又は集会において指定された区分所有者は、集会の決議により、第一項の他の区分所
有者の全員のために、前項に規定する訴訟を提起することができる。

 前三項の規定は、占有者が第六条第三項において準用する同条第一項に規定する行為をした
場合及びその行為をするおそれがある場合に準用する。

 

 

(使用禁止の請求)

第五十八条 前条第一項に規定する場合において、第六条第一項に規定する行為による区分所有
者の共同生活上の障害が著しく、前条第一項に規定する請求によつてはその障害を除去して共用
部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときは、他の区
分所有者の全員又は管理組合法人は、集会の決議に基づき、訴えをもつて、相当の期間の当該行
為に係る区分所有者による専有部分の使用の禁止を請求することができる。

 前項の決議は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数でする。

 第一項の決議をするには、あらかじめ、当該区分所有者に対し、弁明する機会を与えなけれ
ばならない。

 前条第三項の規定は、第一項の訴えの提起に準用する。

 

 

(区分所有権の競売の請求)

第五十九条 第五十七条第一項に規定する場合において、第六条第一項に規定する行為による
区分所有者の共同生活上の障害が著しく、他の方法によつてはその障害を除去して共用部分の
利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときは、他の区分所
有者の全員又は管理組合法人は、集会の決議に基づき、訴えをもつて、当該行為に係る区分所
有者の区分所有権及び敷地利用権の競売を請求することができる。
 
4 前項の競売においては、競売を申し立てられた区分所有者又はその者の計算において買い
受けようとする者は、買受けの申出をすることができない。

 

(占有者に対する引渡し請求)

第六十条 第五十七条第四項に規定する場合において、第六条第三項において準用する同条第一
項に規定する行為による区分所有者の共同生活上の障害が著しく、他の方法によつてはその障害
を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難である
ときは、区分所有者の全員又は管理組合法人は、集会の決議に基づき、訴えをもつて、当該行為
に係る占有者が占有する専有部分の使用又は収益を目的とする契約の解除及びその専有部分の引
渡し
を請求することができる。

 

 第五十七条第三項の規定は前項の訴えの提起に、第五十八条第二項及び第三項の規定は前項
の決議に準用する。

                            ※ 一項は準用なし

 第一項の規定による判決に基づき専有部分の引渡しを受けた者は、遅滞なく、その専有部分
を占有する権原を有する者にこれを引き渡さなければならない。


 

                                 


シックスティーンのお嫁さん 

2021-05-16 | 行政書士 〔親 族〕

 

『 オカシナことを 言っているんですよ 

  来年度あたりからは 女子も18歳 にならなければ結婚の届出など

   できないはず ですよね ? 』

 


(婚 姻 適 齢)
第七百三十一条 
男は、十八歳に、女は、十六歳 にならなければ、婚姻をすることができない。

 
 
とありますが 
2022年4月1日から 


第七百三十一条
婚姻は、18歳 にならなければ、することができない。

 
として施行されます
 
 
法律の改正には 附 則  というものもあって

上記に関係するものは (平成30・6・20 法59) というものですが
 
(婚姻に関する経過措置)
第一条  この法律は、平成34年4月4月1日から施行する。 
第三条② この法律の施行の際16歳以上18歳未満 の女は、新法第731条の規定にかかわらず、
     婚姻をすることができる。
と 公布あり
 
                            
 
 
 
 
再度記しますが
法律の改正には こうした経過措置等を示している 附 則 というものが示されるともいえます
 
例えば  最近の 総則・債権・相続関係等では


附 則 (平成二九年六月二日 法律 第四四号)
 
第十五条 
施行日前に利息が生じた場合におけるその利息を生ずべき債権に係る法定利率については
新法第四百四条の規定にかかわらず、なお従前の例による

2 
新法第四百四条第四項の規定により法定利率に初めて変動があるまでの各期における
同項の規定の適用については、同項中「この項の規定により法定利率に変動があった期の
うち直近のもの(以下この項において「直近変動期」という。)」とあるのは「民法の一
部を改正する法律(平成二十九年法律第四十四号)の施行後最初の期」と、「直近変動期
における法定利率」とあるのは「年三パーセント」とする。

 
などというものが あったりします
 
 利息のことなどは 特に切実 です
 
とにかく 附 則 をもシッカリみてからでないと ウッカリ 答えられません
ビ ク ビ ク です