それなりの管理運営がなされていたマンションからリタイアを機に棲み処を変えてみて・・・
少人数組合員で いわゆるドンが差配しているようなところでは 散見されることだが 数年間 総会での年一回の
報告さえなされずに過ぎていっている〔 区分所有法の強行規定さえ守られていない 〕
マンション組織もあるようで ・・・
話を伺って ビックリ というような場面にも出会わすことがあります
責任ある者なのに必要な活動についてなんら実行してくれない場合 ただ一人であっても改善の意思がある者の希
望を伝える手段が団体組織内に用意されているべき
ということで およそ どのような組織においても いわゆる少数者保護の定め というものがある といえるでしょう
区分所有者にも いざという時のために そうしたものが用意されています
役員の解任についての規定( 区分所有法25 ・ 標準管理規約48 )などもありますが
自分の思いをブツケてみたい ということよりも より好い管理運営体制にして 自己をも含む 資産管理団体の姿
をキチンと改める ということが目的となるべきと考えられますから 争いは可能な限り避け 話し合いの場を通して
改善されるべき なのですが ナカナカ その思いは届かないことが多い
サマザマな情況もあるし 一様なアドバイスなどあるはずもないのですが 知識として持っていて欲しい以下の
ような法文などのことは 必ずお伝えすることにしています
区分所有法・・・省略アリ
(事務の報告)
第四十三条 管理者は、集会において、毎年一回一定の時期に、その事務に関する報告を
しなければならない。
(集会の招集)
第三十四条 集会は、管理者が招集する。
2 管理者は、少なくとも毎年一回集会を招集しなければならない。
3 区分所有者の五分の一以上で議決権の五分の一以上を有するものは、管理者に対し、
会議の目的たる事項を示して、集会の招集を請求することができる。ただし、この定数は、
規約で減ずることができる。
4 前項の規定による請求がされた場合において、二週間以内にその請求の日から四週間
以内の日を会日とする集会の招集の通知が発せられなかつたときは、その請求をした区
分所有者は、集会を招集することができる。
5 管理者がないときは、区分所有者の五分の一以上で議決権の五分の一以上を有するもの
は、集会を招集することができる。ただし、この定数は、規約で減ずることができる。
標準管理規約<単棟式> ・・・省略アリ
(理事長)
第38条
2 理事長は、区分所有法に定める管理者とする。
3 理事長は、通常総会において、組合員に対し、前会計年度における管理組合の業務の執行
に関する報告をしなければならない。
(組合員の総会招集権)
第44条 組合員が組合員総数の5分の1以上及び第46条第1項に定める
議決権総数の5分の1以上に当たる組合員の同意を得て、会議の目的を示
して総会の招集を請求した場合には、理事長は、2週間以内にその請求が
あった日から4週間以内の日(会議の目的が建替え決議又はマンション敷
地売却決議であるときは、2か月と2週間以内の日)を会日とする臨時総
会の招集の通知を発しなければならない。
2 理事長が前項の通知を発しない場合には、前項の請求をした組合員は、
臨時総会を招集することができる。
集会招集の行動などのためには 組合員名簿が必要
各専有部に同居人がいたとしても 行動は とにもかくにも区分所有者自身に向けるもので
なくては法的には意味をなしません
管理運営団体の意思をつくりあげていくための表明ができる権利者に事態を解ってもらわな
くてはなりませんので
現状を説明したり 意見を求めたり 集会通知を出したり・・・
(帳票類等の作成、保管)
第64条 理事長は、会計帳簿、什器備品台帳、組合員名簿及びその他の帳
票類を作成して保管し、組合員又は利害関係人の理由を付した書面による
請求があったときは、これらを閲覧させなければならない。
東京地裁平成29年の裁判 では 閲覧請求を正当な理由も無いのに拒否した管理組合の対応を
『言語道断』という表現もまじえて 厳しくとがめています
争いの場合は サマザマな対抗主張も登場するようで・・・
閲覧の範囲についてですが 組合員の氏名・部屋番号・送付先住所に限定すべき との主張に対しても
目的の重要さからしても個人情報が混じっているとして閲覧の範囲を限定することは慎重な検討が必要
ということで この裁判の場合は名簿の閲覧の範囲を限定することは認められませんでした
ということで どうにもならないとあきらめることなく 正当な権利行使をして管理運営の正常化に向かう
姿勢を貫くjことはいろいろタイヘンだと理解されますが 管理組合としてあるべき管理運営・資産保持団
体のため 是非必要なことだと思います 社会的資産ともとらえられることからしても トンデモナイ独裁
者的言動をしている理事長などを放任しているとしたなら つまるところ区分所有法3条団体としてミットモナイ
とさえ思われてしまい 自ら資産価値さえも低めている張本人連ととらえられてしまうことでしょう
そのようなマンション物件に 買い手さんの眼が向くはずもありません
ドンドン 資産価値が削られていきます
そうした類の相談では “ 同志の方を増やしながら なんとか 頑張ってくださいね ” とお伝えします
今回は その後 特に 相談はないので 好い方向に進んでいるのだろう とは思っているのですが・・・
どのように進んでいるのか ヤハリ 気になります
かといって 特に権限を持っているわけではないので 直接訪問させていただくわけにもイカズ・・・
〔いつも言うことですが 行動組合員は ケッシテ執行部の一員として動いているのではなく まして
自身への相談も管理組合意思でなされているわけではなく 一匹狼的な立場からの蠢きのスタートとも
いえるので その改造のための行動は いつ途切れても仕方がない というようなものかも という悩み
がつきそいます〕
長年 声高ドン支配にマカセキリ 〔こうしたドンは 我は住民から任せられている と信じているので
自分の管理運営手法に ホトンド 疑問など抱く機会というものがない
つまり 意見も通じない というか 意見というものが 組合員から そもそも出ることがない〕
相談者の方には 思うようにいかないときは 連絡ください とは 伝えています が・・・
繰り返しのようになって恐縮ですがどの組織においても ドン的者の存在は 困ったことです
法的権利はないことでも 事実上の壁として 長い間 批判もなくその壁ともども増長してしまう
ことが 常 なので・・・
自身の業務において およそなにが一番つらいかというと 管理組合自体そのものからの助力
要請でなければ
改善のためのより好い意思形成の場であるべき管理組合執行部そのものとは接触できない ということ
通常 相談に見える方は 一人の あるいは複数の組合員さん
つまり 当然の事なのだが 管理組合 そのものではない
ので 相談料の負担者は おみえになった個々人
管理組合の経費を後ろ盾にしての相談とはなり得ないと まず 考えられます
(一定の金額なら 組合のためになることなら 執行部員でなくともよい知恵の
収集のための手数料を補助します などとする管理組合が登場することなど 夢のまた夢 なのだろうか・・・)
自腹を切ってまでの相談というものは ナカナカできにくいのは道理であろう・・・か
以前から言っていることですが ジレンマとして 執行部がサマザマ気付いて築いていかない限り
好い案であったとしても管理組合としての意見や思いにまで育つことは 至難の業
個々人の熱情がいかに高まろうとも 団体意思とまではいかなくとも 執行部意思にまで育てない
と 改めのためのエネルギーとは言えず
いかんともしがたい という 思いがしてならない
団体組織 というものの宿命 なのか ?
なんとか個々人を超えるエネルギーになる工夫を見つけていきましょうと 呼びかけてはいるが・・・
とにかく 歩むしかない
はたけやまとくお事 務 所