昨日岐阜県でひとつの裁判の判決が出されました。
中部電力が進めている風力発電計画をめぐり、その計画に反対するごく普通の市民が公安警察の調査対象になり、調査結果が中部電力に報告されていたという事件です。
発電所予定地の住民有志が勉強会などを行ってきましたが、これらのひとを公安警察が調べ上げ、中部電力に報告していました。これは明らかにプライバシーの侵害であり、市民活動つぶしの違法なものだとして賠償倍書訴訟を行ってきました。
これに対し、岐阜地裁は「必要もないのに相手方に積極的、意図的に個人情報を提供するのは思想信条の侵害にあたる」として賠償を命じました。裁判の内容を報じた今日のしんぶん赤旗です。
労働争議、原発、リニア幹線のトンネル、最近では東京原宿の樹木の伐採などなど土地開発や都市の再開発なども含めいろいろの市民運動が起きています。
私にはこれらの市民運動を警察が監視の対象にしているように思えます。
特に、私もかかわっている「憲法9条守れ!」の活動さえも監視の対象になっているように思えます。
「憲法を守る」ことは国民全体の責務であるのですが、そのことが監視の対象になるなど、本来ありえない話です。
でも、今、政権与党だけでなく、その他の政党さえ、改憲になびいています。
正に、先の戦争中の「翼賛体制」がつくられつつあります。となれば、その意を受けて警察が市民運動の監視・抑圧を益々強めると思われます。そうした過去の歴史の再現を許さないためにも市民ひとり一人が手を携えて思想信条の自由を守る運動を進めなければならないと思います。