能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

日本語ふしぎ発見 言葉というものは、時間と空間によってどんどん変化していくことが分かる一冊 日経より

2014年12月02日 | 本と雑誌

「遅い生まれなのになぜ早生まれというの?」

「サッカーとフットボールはどっちが正しい呼び名?」


日本語に限らず、言語というものは長い歴史の風雪の中耐えてきたもの、その結果として、現在の使い方がある・・・。

今回、読んだ一冊は、日経らしくない国語の本。

日経新聞電子版で公開している「ことばオンライン」の記事をもとに新書にまとめた一冊です。

書名が、TBSの「世界ふしぎ発見」みたいで少しベタですが、中身はなかなかの教養本です。

 

日本語ふしぎ発見

日本経済新聞社編 日経プレミアシリーズ 850円+税

 

目次

第1章 端午の節句、主役は女性だった

第2章 桃栗3年、柿8年に続くのは、ユズ9年

第3章 鯨飲馬食=大食いは誤り

第4章 「俺の○○」ネーミング、なぜ流行?

第5章 角界にもキラキラネーム

第6章 サッカーとフットボール、どちらの呼び方が正解か?

第7章 独力で漢字辞典を作った編集者

第8章 女子大生が開発した方言チャート

 

各章のネーミングが、とても興味をそそるタイトルです。

ただ、新聞記者が書いたコンテンツだけに、ロジカルながら、ちょっとひつこい解説です。

解説を少なくして、取り上げる言葉を増やした方が良かったように思います。

この3倍は欲しいところです。


ちなみに、冒頭に取り上げた問いの解答です。

1.「早生まれ」とは、年度ではなく、その年の早いうち(1~3月)に生まれたという意味。

2.サッカーとフットボールは国によって使い方が異なる、ということらしいです。

フットボールという言葉が主流の国は、本場の英国、フランス、ドイツ、ポルトガル、ブラジル、アルゼンチンという欧州系と南米系、ワールドカップの強豪国。

それに対して、サッカーという言葉が主流の国は、米国、カナダ、豪州、ニュージーランド、日本、韓国、南アフリカとのことです。

サッカーという言葉は、公式ルールの「アソシエーション・フットボール」の「ソシエ」を略したもの・・・初めて知りました。

通ぶるには、「フットボール」と呼んだ方がカッコいいかもしれません(笑)。


一番興味深かったのが、自動車教習所の話。

大学生時代に通うことになる自動車教習施設の呼び方が地方によって違うというのです。

の言い方によって、出身地が分かるといいます。

・関東関西の大都市圏・・・「キョウシュウジョ」「キョウシュウ」

・栃木、長野・・・「ジキョウ」

・東海、東北、中四国、九州・・・「シャコウ」 自動車学校の略

・青森、秋田・・・「ジシャガ」

・青森、宮城、長野・・・「ジシャコウ」

・名古屋・・・「シャコウ」

「ジシャガで免許を取った」という人は、おそらく東北の出身であると推測できるらしいのです。

日本は、本当に広いんですね。

暖かい部屋で、ウイスキーや焼酎の湯割りを飲みながら、ゆっくりと、まったりと読める一冊です。


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