帝国ホテルでいただいたニッカウヰスキーの利き酒。
クリスマスということもあり、また、帝国ホテル開業125周年ということもあり、そして、NHKの朝ドラ「マッサン」の放送ということもあり、ニッカウヰスキーのウイスキー4種類をいただく機会に恵まれました。
1.竹鶴21年ピュアモルト
2.竹鶴17年ビュアモルト
3.シングルモルト余市21年
4.シングルモルト宮城峡12年
やはりピュアモルトの21年、17年は、なかなかの歴史を感じさせる重厚な香りと舌触り・・・。
幸せな瞬間です・・・。
ブレンダーではないため、豊かなボキャボラリーはありませんが、その美味さは十分に堪能することが出来ました。
御代は、税込で3500円。
ちょっとお高めですが、ここは帝国ホテル。
空間と空気を楽しみながら、利き酒、テイスティングすることが出来ました。
今から10年ほど前、北海道余市を訪れる機会がありました。
札幌からJRに乗り小樽へ・・・そして、さらにJRに乗り継ぎ余市へ。
JR余市駅の正面に、ニッカウヰスキーの余市蒸留所があります。
こちらでは、ヨイチの「ヨ」にアクセントがありますが、地元の人は「イチ」にアクセントがあります。
余市蒸留所では、世界のウイスキーの歴史・・・スコッチウイスキー、バーボンウイスキー・・・ジャパニーズウイスキーなどの歴史的な展示があり、同蒸留所の方が親切に案内をしています。
竹鶴政孝さんのこと、その妻リタさんのこと。
まさにNHK「マッサン」のストーリーがそこに展開されていました。
・竹鶴政孝が、広島県竹原市の造酒屋「竹鶴」の跡取息子であるということ。
・現大阪大学の醸造学科で勉強したということ。
・現サントリーの前身である壽屋に勤務していたということ。
・ウイスキー研究のためイギリスに遊学したということ。
・そこでリタと出会い結婚し帰国したということ。
・戦時中であったため、リタはスパイ呼ばわりされたということ。
・ウイスキーづくりのため、国内を探し回り、北海道余市に落ち着いたということ。
・まずは、ウイスキーづくりのため、日本果実酒株式会社(これを略して「ニッカ」)を設立したということ。
・自分たちのウイスキーが出来るまで果実酒、リンゴ酒を作っていたということ・・・昔、田原俊ちゃんが広告宣伝をしていた「シードル」は、その末裔ということが出来ます。
・マッサンもリタも余市に埋葬されているということ。
その後、ニッカウヰスキーの大ファンとなり、以降、ウイスキーと言えば「ニッカ」。
今は、クリアブレンドの大ファンです。
余市蒸留所では、試飲コーナーもあり、10杯近く飲んで、ベロンベロン(笑)。
結局、タクシーに乗り札樽自動車道路を通って札幌のホテルまで帰った次第です。
今回のテイスティング、一番うまかった「竹鶴21年ビュアモルト」と「17年」。
その解説文を引用させていただきます。
竹鶴21年ピュアモルト
1.香り・・・よく成熟したピーチやトロピカルフルーツにような果実香。豊かで濃厚な香り、リッチで華やかな樽熟成香、ほどよいピート香。
2.味わい・・・やわらかさの中の複雑さ、コクが感じられる。ほのかな苦み。
3.フィニッシュ・・・コクのある余韻が大きく広がった後、すっと消える。
竹鶴17年ビュアモルト
1.香り・・・やわらかなウィデイ感の中に、心地よいスモーキーさと、モルティな香ばしさが絶妙なバランスで漂う。フィニッシュに湧き立つ深みのあるエステル香。
2.味わい・・・まろやかな口当たりの中にも、凛としたボティ感。麦芽由来の穀物的なコクと、樽由来の円熟した甘さ。
3.フィニッシュ・・・嫌みのない爽やかな余韻と、すっきりとした味わい。
「香り」「味わい」「フィニッシュ」というカテゴリー分けがプロっぽくていいですね。
英語的には、「アロマ」「テイスト」「フィニッシュ」という表現になります。
さすが、ブレンターの持つ表現力は、素晴らしいものです。
わたしが大好きなニッカウヰスキーは、いまやアサヒビールグループ。
余談ですが、私の大好きな沖縄のオリオンビールもアサヒビールグループ。
今年のNHKの朝ドラは、ニッカウヰスキーにとってシェア拡大の大チャンス。
スーパードライがキリンの牙城を切り崩した時ぐらいのチャンスです。
(ハイボールの訴求は、ニッカウヰスキーのとるべき戦略ではありません。競合の術中にはまるだけです・・・念のため)
大人の文化・・・美味しいジャパニーズウイスキー造りのために、引き続き頑張っていただきたいと祈念しています。