能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

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60分でわかる!SDGs超入門 ビジネス×サステナブルにスポットを当てた経営SDGs本です

2020年11月08日 | 本と雑誌

仕事で関わっている企業やNPO、学校でも、さかんにSDGsという言葉が飛び交っています。

街を歩いていてもSDGsバッジを付けた人を目にするようになりました。

最近では、中小企業からもSDGsに関する相談を受けることが多くなってきました。

コロナ禍の中でも、経営者の意識も随分変化してきたように思います。

 

現在、通っている米倉誠一郎学長のソーシャル・イノベーション・スクールでも、このSDGsが取り上げられています。

今月は、ARUN代表の功野聡子さんの講義も受けることが出来ました。

 

2015年9月に国連で採択されたSDGs(Sustainable Development Goals)。
持続可能な開発目標のことで、エス・ディー・ジーズと読みます。

これは、2000年ニューヨークで開催された国連ミレニアムサミットで採択されたMDGsのコンセプトを引き継いだものです。


SDGsは「17の目標(ゴール)」と「169のターゲット(具体目標)」で構成。
世界中1000万人以上の様々な人たちの声をオンライン調査で集約した、いわば、人類の未来を基礎づけるものです。

目標1 あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ
目標2 飢餓をゼロに


目標3 あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する
目標4 すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
目標5 ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る

目標6 すべての人々に水と衛生へのアクセスを確保する
目標7 手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する


目標8 すべての人々のための包摂的かつ持続可能な経済成長、雇用およびディーセント・ワークを推進する
目標9 レジリエントなインフラを整備し、持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る
目標10 国内および国家間の不平等を是正する

目標11 都市を包摂的、安全、レジリエントかつ持続可能にする
目標12 持続可能な消費と生産のパターンを確保する


目標13 気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る
目標14 海洋と海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
目標15 森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る

目標16 公正、平和かつ包摂的な社会を推進する
目標17 持続可能な開発に向けてグローバルを活性化する


SDGs達成ランキング(2019年時点)において日本は162カ国中15位。
トップ5は、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、フランス、ドイツ。
日本は、17の目標のうち、達成されていると評価されたのは、たった4つ。
5年前から、あまり普及、浸透、進化しているとは言えません。


アジェンダでは、2030年と銘打っているため、あと10年でどこまでSDGsを実現していくことが出来るのか?

ちょっとと言うか、かなり心配です。

60分でわかる!SDGs超入門 

バウンド著 功野聡子監修 佐藤寛監修 技術評論社 1080円+税

 

この本は、米倉誠一郎学長のソーシャル・イノベーション・スクールの功野聡子さんのコマの課題図書として取り上げられた一冊です。

通常のSDGs本は、環境やソーシャルを中心に解説されているのですが、同書は、「ビジネス×サステナブル」という観点からのアプローチがされています。

ビジネスパースンにとっては、身近な内容です。

目次

PART1 なぜSDGsは注目されるのか?世界全体で達成を目指す17の目標

PART2 企業がSDGsに取り組むべき理由 取り組めばメリット、取り組まなければリスクになる!

PART3 「サプライチェーン」からやるべきことが見えてくる 企業が連携すれば一社ではできないことが出来る

PART4 SDGs達成の鍵を握るESG投資とは?正しくお金を使えば、世の中をよりよい方向に導ける

PART5 企業は経営とSDGsをどうリンクさせるのか? SDGsを経営にうまく取り込むための方法論

PART6 ビジネスとSDGsを両立させる企業の取り組みから学ぶ・・・UCC上島珈琲、滋賀銀行、虎屋本舗、イオンなどのケース

 

同書で初めて知ったコンセプトがあり、とても勉強になりました。

プラネタリーバウンダリー、ウェディングケーキモデル、バリューチェーンマッピング、インパクト投資、SDGsコンパス・・・。

全ページカラー、わずか150ページの本ですが、なかなかの充実ぶりです。

一隅を照らす・・・。

まずは、個人のSDGs計画、家庭内のSDGs計画、職場のSDGs計画、経営のSDGs計画、国のSDGs計画、アジアのSDGs計画、世界のSDGs計画といったカタチでボトムアップしていく方が有効であるように思います。

この本、特に経営、ビジネスに携わっている方には必読の一冊です。


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