面白い一冊に出会いました。
マスコミやメディアに頻繁に登場する日本の若き知性たち4名が織りなす未来予想図。
Amazonで売上ナンバー1です。
凡人では思いつかないような切り口が新鮮です。
天才たちの未来予想図
高橋弘樹編著 マガジンハウス 1000円+税
成田悠輔 経済学者 イェール大学助教授
斎藤幸平 経済思想家・マルキスト 東大准教授
小島武仁 経済学者 東大センター長
内田舞 小児精神科医 ハーバード大学医学部助教授
みなさん、30歳代の天才たち・・・テレビ東京の高橋プロデューサーがインタビューしていくという編集になっています。
目次
成田悠輔 「わけがわからない人間」が輝く時代
斎藤幸平 資本主義から脱成長コミュニズムへ
小島武仁 世界の歪みを正すマッチング理論
内田舞 withコロナ時代の「心の守り方」
口語で分かりやすく専門分野が解説されていますが、なかなか奥深い世界・・・。
アタマの体操にもってこいの一冊です。
「人新世生の資本論」がベストセラーになった斎藤幸平さんの「資本主義から脱成長コミュニズムへ」も面白い切り口の解説でした。
一部を紹介させていただきます。
「地球を犠牲にしながら富める者たちが、より富むようになっていく資本主義という仕組みは限界を迎えつつある」
「格差と環境問題を同時に解決する道を探さなければならない」
「脱成長という視点を自分の仕事や人生に取り入れることで、本当の意味で、豊かさを手に入れることができるようになる」
「グローバル化が進んでいく中で、不都合な諸問題を遠く離れた国や地域に押しつけるようになっている」
「資本主義による行き過ぎた富の一極集中を是正することで、多くの人の暮らしが安定し、より幸せに生きられる人が増えていくはず」
「競争から降りられる社会にすべき」
「暇になればなるほど、政治に関心を持ったり、地域で何が起きているかの関心持ったりできるようになる。そこで自分が声を上げたりする余裕に繋がっていく」
なるほどです。
資本主義は、民主主義は、日本社会は、そして私たちの人生は今後どう「変調」していくのか?
同書は、その解に近づくためのヒントになるとや思います。