能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

一橋大学名誉教授の野中郁次郎先生がお亡くなりになりました・・・享年89歳 ご冥福をお祈りいたします

2025年01月27日 | マネジメント

先月、ユーチューブでお元気なお姿を拝見したばかりでした。

お弟子さんの米倉誠一郎名誉教授との対談でした。

突然の訃報に驚きました。

一橋大学名誉教授の野中郁次郎先生・・・享年89歳。

ご冥福をお祈りいたします。

 

野中先生は、「知識創造企業」「SECIモデル」というコンセプトを創造した世界的な経営学者。

「暗黙知」という言葉も広まりました。

先の大戦の日本軍の戦いを分析した名著「失敗の本質」はロングセラーになっています。

日本のドラッカー博士のような存在。

実務家であり、学者。

知行合一。

大学を出たあと富士電機でのサラリーマン経験というものが、現場視点を形作っていったのではないかと思っています。

富士電機から米国の経営大学院に留学。

カリフォルニア大学バークレー校MBA・・・元祖・米国MBA(経営学修士)。

(野中先生の若き日・・・大好きな写真です)

野中博士が、日本で初めてイノベーションの研究を始めた経営学者、それはまさに日本の経営学の歴史でした。

・当初は、情報処理モデル、コンティンジェンシー論から入る。

・そこで、情報の意味づけや価値づけの問題が出でくる。

・情報自体は、ある意味無味乾燥なもの。人間の温かみはない。

・革新の元は、人間の「思い」である。

・万事、人に何かをやりたいという思いがあってやり続けているうちに、概念や理論が徐々にできていく。

・そうした対象を理論化するには、「知」の問題を掘り下げなければいけない。

・知の本質を取り上げてきた学問は、哲学だ。30歳になって哲学を学び直した。

 

そして、晩年期には、「フロネシス(賢慮)」のコンセプトを提唱されていました。

まさに哲学の世界です。

そして、野中先生は言います。

人間は、未来に意味をつくる存在

人は、思いを実現していく存在

見事なコンセプトだと思います。

野中先生のご冥福をお祈りいたします。合掌


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