人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーン」でベートーヴェン「ピアノ協奏曲第4番」,モーツアルト「交響曲第35番」,シューベルト「交響曲第6番」他を聴く~アンコールはもちろんあの曲!

2017年04月18日 08時01分31秒 | 日記

18日(火).わが家に来てから今日で931日目を迎え,中国国家統計局が 2017年1-3月の国内総生産(GDP)が物価の変動を除いた実質で前年同期比6.9%増えた と発表したというニュースを見て 感想を述べるモコタロです

 

       

         成長率が低迷する日本からは脅威的だけど どこまで信用できる数字なんだろか ?

 

                     

 

昨日,夕食に「肉野菜炒め」「生野菜とアボガドのサラダ」「ウィンナと野菜とシメジのスープ」を作りました 「肉野菜~」はキャベツを炒め過ぎて「肉野菜煮」になってしまいました 味に自信はありますが,見た目がぐちゃぐちゃです

 

       

 

                     

 

昨夕,東京オペラシティコンサートホールで「トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーン」のコンサートを聴きました  このオケは,ウィーン・フィルのコンサートマスター,フォルクハルト・シュトイデ芸術監督のもと,ウィーン国立歌劇場管弦楽団,ウィーン・フィルのメンバーを中心にヨーロッパで活躍するアーティストも加わった30名から構成されている少数精鋭オーケストラです

プログラムは①ベートーヴェン「コリオラン」序曲,②同「ピアノ協奏曲第4番ト長調」(P:金子三勇士),③モーツアルト「交響曲第35番ニ長調”ハフナー”K.385」,④シューベルト「交響曲第6番ハ長調」です

 

       

 

自席は1階24列5番,左ブロックのど真ん中です.人気公演につき通路側席が取れませんでした 会場は文字通り満席です 例年サントリーホールで開催されてきたコンサートなので,会場が違うとちょっと違和感を感じます でも 来ている人たちは多分毎年のように聴いているリピーターのような気がします

オケのメンバーが登場し配置に着きます.指揮者なしのためコンマスのシュトイデの合図で1曲目のベートーヴェン「コリオラン」序曲の演奏に入ります  曲の冒頭,フォルティッシモで演奏される弦楽器の鋭い切れはベートーヴェンのエッセンスそのものです これが本当に30人だけで演奏しているのか と思うほど迫力に満ちた演奏です そして第1ヴァイオリンが導く第2主題の美しさもまたベートーヴェンのエッセンスです つかの間の安らぎとでもいうべき曲想です.この曲は,短い曲ながら魅力に満ちた作品です

ピアノがセンターに移動して2曲目のベートーヴェン「ピアノ協奏曲第4番ト長調」の演奏に備えます この曲は1808年の暮れに38歳のベートーヴェンのピアノ・ソロによって初演されました よく知られている通り,当日は第5交響曲”運命”,第6交響曲”田園”,合唱幻想曲も併せて初演されています

金子三勇士が登場しピアノに対峙します 金子は1989年,日本人の父とハンガリー人の母との間に生まれ,6歳で単身ハンガリーに渡りバルトーク音楽学校に入学,2001年に11歳でハンガリー国立リスト音楽大学の特別才能開発コースに入学し,06年に全課程取得して帰国,東京音楽大学付属高校に編入,清水和音他に師事しました 2008年にはバルトーク国際ピアノコンクールで優勝したほか数々のコンクールに入賞しています

この曲はピアノの独奏から入ります 金子としては,指揮者役のシュトイデを背にして演奏する形になるので,間合いを取るのが難しいのではないかと思います そこはウィーン・フィルのコンマス,シュトイデの方が金子に合わせる形を取ります 金子の演奏では,第1楽章のカデンツァが鮮やかでしたが,初めて聴いたような気がします ベートーヴェン自身が2種類のカデンツァを書いているほか,ブラームスやシューマンなども書いてます 結局 誰のものか分かりませんでしたが,技巧的な曲想でした

 

       

 

休憩後の1曲目はモーツアルト「交響曲第35番ニ長調”ハフナー”K.385」です ザルツブルクの富豪ハフナー家の祝宴のために1782年に作曲されたセレナーデを基に生まれました ただし,あの有名な1776年作曲の「ハフナー・セレナーデK.250」はまったく別の曲です

この交響曲は1783年春,ウィーンのブルク劇場で初演されました 第1楽章「アレグロ・コン・スピリト」,第2楽章「アンダンテ」,第3楽章「メヌエット」,第4楽章「プレスト」の4つの楽章から成ります

全体を通して感じたのは,管楽器と弦楽器がよく溶け合って見事なアンサンブルを奏でていることです フルートが,オーボエが,あるいはホルンが突出して演奏技巧を誇るというのでなく,あくまでもオケの1セクションとして自然体で演奏しているように感じました これが本来のアンサンブルの在り方ではないか,とさえ思いました

第4楽章はモーツアルトが楽譜に「可能な限り速く」と書いている「プレスト」ですが,このメンバーで聴くプレストは滅茶苦茶速いというのでなく,これこそモーツアルトの求めた理想の速度だと思わせる説得力のあるテンポで演奏しました

ウィーン・フィルを中心とするメンバーによるオケが選んだ最後の曲は,ウィーン生まれのシューベルトが作曲した「交響曲第6番ハ長調」です この曲は1817年秋から18年にかけて(シューベルト20~21歳の時)作曲されました.4つの楽章から成りますが,通常,交響曲の第3楽章は「メヌエット」のところを,ベートーヴェンの影響か「スケルツォ」と明記しています

第1楽章冒頭はベートーヴェン的な堂々たる開始ですが,すぐにシューベルトらしい曲想が現れます 第2楽章はハイドンの交響曲の影響があるような曲想です.交響曲の父=ハイドンへのオマージュでしょうか 第3楽章は再びベートーヴェン,とくに第7交響曲第3楽章「プレスト」冒頭のスケルツォに似た曲想です 第4楽章は冒頭からシューベルトらしい明るく軽快な曲想が展開します オケのメンバーは「我らがシューベルト」を誇らしげに,楽し気に演奏していました

ウィーンの精鋭たちはアンコールに,ウィーン・フィルの代名詞的なアンコール・ピース,ヨハン・シュトラウス2世の「美しき青きドナウ」を選び,ウィーン情緒たっぷりに演奏,会場割れんばかりの拍手とブラボーを浴びました 私は心の中で思わず「ホンモノだ」と叫んでいました

 

       

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする