人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

渡邉格著「田舎のパン屋が見つけた『腐る経済』~タルマーリー発,新しい働き方と暮らし」を読む

2017年04月29日 07時50分10秒 | 日記

29日(土).わが家に来てから今日で942日目を迎え,森友学園への国有地売却問題で,学園の籠池泰典理事長が,民進党が開いたヒアリングで2015年5月に結んだ定期借地契約について「(国側との)交渉の経緯は,(阿部首相の妻の)昭恵氏に報告していた」などと発言していた というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

       

        次々と新たな証言が出てくるけど 否定するなら昭恵氏は国会で証言すべきでは?

 

                     

 

昨日,夕食に「豚肉の生姜焼き」「生野菜とタコのサラダ」「野菜と椎茸とタケノコのスープ」を作りました 「豚肉~」をはじめ,だんだんと料理のコツがつかめてきたような気がします

 

       

 

                     

 

渡邉格著「田舎のパン屋が見つけた『腐る経済』~タルマーリー発,新しい働き方と暮らし」(講談社+α文庫)を読み終わりました 渡邉格氏は1971年東京生まれ.フリーターを経て25歳で千葉大学園芸学部入学.農産物卸販売会社で妻・麻里子と出会う.31歳でパン職人になる決意をし修業を始める 2008年に独立し千葉県で「パン屋タルマーリー」を開業.2011年の東日本大震災を機に岡山県真庭市勝山に移転する.その後,地ビール事業に取り組むべく鳥取県八頭群智頭町に移転

 

       

 

この本は朝日だか日経だかの書評欄を読んで,面白そうだと思って購入しました この本のサブタイトルにある「タルマーリー」というのは,著者の渡邉格(いたる)と妻の麻里子から採られています

地方の森と山に囲まれた辺境の地で,天然麹菌を使って発酵させ,1個350円もするパンを売る 週に3日は店を休み,毎年1か月の長期休暇を取る.それでもSNSなどを通じて来客者は後を絶たない そんなことを可能にしたのは渡邉氏の研究熱心さと,「いいものはいい」と思わせる独自のパンを作っているからです

渡邉氏の解説によると,「イーストはたくさんいる『野生の酵母』の中から製パンに向いた酵母を選び出して,それだけを増やしたもの.イーストで作ると,純粋培養しているので,味も香りも単調になりがち.天然酵母だと,いろんな性質の違う酵母が働くので,味も香りも広がる.他の菌,例えば乳酸菌なども混ざり込むので,味わいに奥行きが出る」.ただし,「いろいろな菌がいると,その分,発酵の管理が難しくなる.怠け者の菌や腐らせるような菌まで入り込んだり,温度とか湿度とか,まわりの環境の影響を受けやすくなる」とのことです.それでも理想のパンを求めて彼は挑戦するのです

この人が普通のパン屋さんと違うのは,小さなパン屋の修業時代で経験した長時間労働と賃金の問題をマルクス主義経済学を引っ張り出してきて説明しているところです そして店の経営方針として「利潤を出さないこと」を掲げていることです

パンという「商品」と職人という「労働力」とでマルクスの「資本論」をわかり易く解説しているので,「経済は苦手だ」という人にも参考になると思います

この本を読んでから,パン屋さんでちょっと高めのパンを見た時,このパンはそれなりの製法で手間暇かけて作っているから値段が高いのだろうな,と思うようになりました

コメント
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