24日(月).わが家に来てから今日で937日目を迎え,廊下でリラックスするモコタロです
今日はとくにコメントなし 毎日考えるの大変なんだから ・・・・・・ たまには休ませておくれやし
昨日,池袋の東京芸術劇場コンサートホールで,新交響楽団第237回演奏会を聴きました プログラムは①J.シュトラウス2世:喜歌劇「こうもり」序曲,②ベートーヴェン「交響曲第8番ヘ長調」,③ツェムリンスキー:交響詩「人魚姫」です 指揮は寺岡清高です
自席は3階B列43番,センター右ブロックの左通路側です.会場は9割近く入っているでしょうか.新響の動員力には毎回驚きます
今回のプログラムは,現在 大阪交響楽団常任指揮者を務める ウィーン在住の寺岡清高が選んだウィーンに因んだ3曲です
オケのメンバーが登場し配置に着きます.コンミスはいつもの堀内真実さん.弦の配置もいつもの通り,左から第1ヴァイオリン,第2ヴァイオリン,チェロ,ヴィオラ,その後ろにコントラバスという配置です
寺岡のタクトで1曲目のヨハン・シュトラウス2世の喜歌劇「こうもり」序曲が開始されます このオペレッタは仮装舞踏会の帰りに友人のアイゼンシュタインがファルケ博士をコウモリ姿の仮装のまま道端に置き去りにしたことから,ファルケ博士が周りの人たちを巻き込んでアイゼンシュタインに復讐するという内容です 序曲はオペレッタのエッセンスなので,この序曲を聴いているだけでワクワクしてきます ウィーン在住の寺岡の面目躍如といったところでしょうか.新響の面々も軽快な演奏に徹します
2曲目はベートーヴェン「交響曲第8番ヘ長調」です この曲はベートーヴェンの交響曲の中で一番演奏時間が短く,編成も小さく,他の交響曲と比べてドラマティックな展開がないことから,同じ時期に作曲された第7番(のだめカンタービレで有名になった曲)に隠れて地味な存在になっています しかし,聴けば聴くほど味わい深い趣があります
寺岡はキビキビした指揮でテンポよく曲を進めます.オケも軽快そのものです
休憩後はツェムリンスキーの交響詩「人魚姫」です ツェムリンスキーというと,アルマ・シントラ―の作曲の先生ということを思い浮かべます どうやら師弟を越えた関係があったようですが,アルマは結局マーラーを選びました
この曲は,アンデルセンの童話「人魚姫」を基にして作曲しています 第1楽章「海底/人間界の人魚姫,嵐,王子の救出」,第2楽章「人魚姫の憧れ,海の魔女のもとで」,第3楽章「人魚姫の最後」の3つの楽章から成ります
シェーンベルクと同時代の作曲家ということで,私などは警戒して身構えてしまうのですが,実際に聴いてみると非常に聴き易い作品です 「アンデルセン原作 ディズニー制作アニメ『人魚姫』~劇中音楽=ツェムリンスキー作曲」と言っても通用するような,まるで映画音楽を聴いているような気分です
初演はツェムリンスキーの弟子であり義弟でもあったシェーンベルクが交響詩「ペレアスとメリザンド」の初演したのと同じ演奏会で行われましたが,シェーンベルクの方は批評家から厳しい批判を受けたものの 革新的な音楽だったため強い印象を与えたのに対し,ツェムリンスキーの方は批評家の強い関心を引くことが出来なかったと言われています とは言え,個人的にはシェーンベルクよりもツェムリンスキーの方を支持したいと思います
各楽章で聴かれたコンミスの堀内さんをはじめ首席のソロ演奏はとても良かったと思います 管楽器で特に印象に残ったのは第3楽章における女性ホルン奏者のソロです
なお,次回は7月15日(土)午後6時からです.残念ながら私は当日2つコンサートをハシゴするので行けません.どなたか行ってください