30日(日).今まで黙ってましたが 今日で4月も終わりです ところで,昨日の朝日朝刊「文化・文芸」欄に「日本のオケ 欧州で高まる評価」という記事が載っていました.超訳すると
「アンサンブルやリズムの正確さは折り紙付きだが,まじめすぎる印象もあった日本のオーケストラの評価が欧州で上がっている 2月末から3月にベルリン,パリ,ロンドン,ウィーンなど欧州7都市で公演したパーヴォ・ヤルヴィ指揮NHK交響楽団は,英ガーディアン紙が「鳥肌が立つほどすばらしいアンサンブル」「信じられないほど統率され,切れ味がよく,意味深く,そして表現豊か」と絶賛した 昨年10月に欧州5都市を回ったジョナサン・ノット指揮東京交響楽団はウィーン・フィルの本拠地,楽友協会で演奏したが,チケットは完売し『渡航費用を除き,演奏会では黒字』という」
これら海外の評価を待つまでもなく,最近 在京オーケストラの演奏を聴いていると,弦楽器も管・打楽器も演奏レヴェルが上がっていると思います もちろん,指揮者によって演奏内容が違ってくるということは否めませんが,それでも全体的なレヴェルは上がっているのではないかと思います
ということで,わが家に来てから今日で943日目を迎え,友だちを紹介するモコタロです
左は白ウサちゃん 右は・・・君 だれだっけ? えっ まっしろ白すけ? トトロ一族かよ
昨日,池袋の新文芸坐で「ダイヤルMを廻せ」と「暗くなるまで待って」の2本立てを観ました 「ダイヤルMを廻せ」はアルフレッド・ヒッチコック監督による1954年製作アメリカ映画(カラー,105分)です
若く美しい妻マーゴ(グレイス・ケリー)の不倫を知ったトニー(レイ・ミランド)は彼女の殺害を企てる 自分はマーゴの不倫相手マーク(ロバート・カミングス)とパーティーに出掛け,その間に旧友の悪党レズゲートに妻を殺害させるという陰謀だった しかし,自宅で襲われたマーゴは逆にレズゲートをハサミで刺し殺してしまう 予想外の展開に,焦ったトニーは,マーゴが不倫をネタに脅迫されており,そのためにレズゲートを殺したというシナリオに変更する しかし,老齢の警部の登場によりトニーの目論見は見破られてしまう
この作品は原作者フレデリック・ノットの舞台劇を自ら脚色した映画だけあり,台詞回しが演劇的です 一例を挙げれば,トニーが旧友の悪党レズゲートを自宅に招き,滔々と説得して殺人の実行を決意させるまでを描くシーンでは,トニーのセリフが延々と続きます 屋外のシーンがほとんどないのも演劇的です.それと事件の鍵を握るのが鍵だというのもヒッチコックらしい皮肉です
出演者では何と言ってもマーゴを演じたグレイス・ケリーが輝いています 思わずニヤッとしたのは,トニーが仲間たちと撮った昔の写真を見せるシーンがありますが,ちゃっかりヒッチコックも仲間の一人として映っていたのです ヒッチコックはこういうジョークが好きだったようです
2本目の「暗くなるまで待って」は,テレンス・ヤング監督による1967年製作のアメリカ映画(カラー,108分)です
夫のサム(エフレム・ジンバリスト・ジュニア)が見知らぬ女性から受け取った人形にはヘロインが隠されていた そのヘロインを取り戻そうとする組織のリーダー,ロート(アラン・アーキン)はマイク(リチャード・クレンナ)とカルリーノ(ジャック・ウェストン)の二人と共にサムのアパートで人形を探すが 見つからない サムの妻スージー(オードリー・ヘップバーン)が盲目であることを知った3人は,人形の行方を突き止めるために一芝居打つことにする しかし,感の鋭いスージーは次第に不信を抱くようになる.最後にスージーはロートに自宅の片隅に追い詰められる
この映画は,ン十年前に一度観たことがあります 新宿だったか飯田橋だったか思い出せませんが,映画が終わってから,ビルの外階段を降りた覚えがあります.今回あらためて観たら,ストーリーはまったく覚えていなかったのですが,唯一覚えていたのは真っ暗な部屋の中で盲目のスージーがマッチを擦って火を点けるシーンです
この映画は何と言ってもスージーを演じたオードリー・ヘプバーンです 盲目であるがゆえに恐怖に襲われながらも 機転で窮地を脱する主婦を熱演しています この時彼女は39歳でしたが,20代の時と違った魅力に溢れています