人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

カンブルラン+読響でバルトーク:歌劇「青ひげ公の城」他を聴く~イリス・フェルミリオンとバリント・ザボにブラボーの嵐

2017年04月16日 08時53分41秒 | 日記

16日(日).わが家に来てから今日で929日目を迎え,日向ぼっこをするモコタロです

 

       

          

大変失礼しました.契約通信社の誤配信により,近所の人気犬「二代目さくら」の写真を誤って掲載してしまいました  参考までに「さくら」は「桜」ではなく,映画「男はつらいよ」のフーテンの寅さんのセリフで「おい さくら,500円貸してくんねえか」というときの「さくら」のイントネーションで呼ばれています 二代目さくらの所属芸能事務所との契約の関係で,これからは不定期で出演しますので,以後 見苦しき面体お見しりおかれまして 恐惶万端よろしくおたの申します

ということで,この度の誤配信につきお詫びの上,以下に正しいモコタロの写真を掲載いたします

 

       

        何だよ おいらと間違えてさくらの写真を載せたんだって?  犬当違いもいいとこだぜ

 

                     

 

昨夕,池袋の東京芸術劇場で読売日響第567回定期演奏会を聴きました プログラムは①メシアン「忘れられた捧げもの」,②ドビュッシー「聖セバスチャンの殉教」交響的断章,③バルトーク:歌劇「青ひげ公の城」(演奏会形式)です ③のユディット=イリス・フェルミリオン,青ひげ公=バリント・ザボ,指揮=シルヴァン・カンブルランです

 

       

 

読響定期演奏会の新年度が始まりました サントリーホールの改修工事に伴い 年度の前半は池袋の東京芸術劇場コンサートホールで開催されます. 読響側で用意した自席は1階RB席です.ひと言でいえば1階右サイドにせり出した中2階のような席です ステージに近くとてもいい席だと思います ステージ上には集音マイクが立てられ,客席には2階席を中心に数台のテレビカメラがステージに向けられています ロビーの掲示に「日本テレビの読響シンフォニックライブで放映する」旨が書かれていました(放映日程は未定)

オケのメンバーが登場し配置に着きます.コンマスは小森谷巧です 1曲目はメシアンの「忘れられた捧げもの」です この曲はメシアンがパリ高等音楽院卒業の年に書かれた,若き日の記念碑的な作品です 「十字架」「原罪」「聖体の秘跡」の3つの部分から成りますが,緩-急ー緩のテンポで切れ目なく演奏されます この曲を聴くのは確か2回目のはずですが,カンブルランの指揮で聴くと非常に分かり易い曲だと感じました

2曲目のドビュッシー「聖セバスティアンの殉教」交響的断章は,この後に演奏されるバルトークの歌劇「青ひげ公の城」と同じ1911年に作曲されました イタリアの詩人で劇作家のガブリエーレ・ダヌンツィオの聖史劇のための音楽として書かれましたが,ドビュッシーは多忙を極めていた(借金の返済のため仕事をしていたらしい)ことから,友人のアンドレ・カプレの助力を得て完成させました 交響的断章はカプレによって編まれた4曲から成る組曲で,第1曲「百合の園」,第2曲「法悦の踊りと第1幕の終曲」,第3曲「受難」,第4曲「良き羊飼い キリスト」から成ります

この日は,第3幕のためのファンファーレが冒頭に演奏されましたが,読響のトランペット,トロンボーン・セクションは素晴らしい それと,第4曲の冒頭で演奏されたイングリッシュ・ホルンの美しいメロディーが忘れられません

この曲を聴いて思うのは,同じドビュッシーでも,「海」に代表される管弦楽曲よりも,歌劇「ペレアスとメリザンド」の世界に近いな,ということです

 

       

 

休憩後はバルトークの歌劇「青ひげ公の城」(演奏会形式)です この作品は,友人のベラ・バラージュがヨーロッパ各地で語り継がれてきた「青ひげ伝説」を題材にして書いた台本に基づいて作曲されました 全1幕 約1時間の作品で 登場人物は2人だけというシンプルなオペラです

ストーリーを大雑把に解説すると,婚約者を捨て 家族の反対を押し切って青ひげ公に嫁いたユディットは,青ひげ公に城内の7つの「開かずの扉」を開けるように懇願する 「拷問の扉」「武器庫への扉」「宝物の扉」「秘密の花園の扉」「広大な領地への扉」「涙の扉」「青ひげ公の先妻たちの扉」が次々と開かれていく,といった ちょっとミステリータッチのオペラです

ユディットを歌うドイツ生まれのイリス・フェルミリオンが,青ひげ公を歌うハンガリー生まれのバリント・ザボとともに登場し,指揮台の左右にスタンバイします  イリスはローズ・レッドの衣装が鮮やかです ザボの前には譜面台がありません.暗譜で歌うようです

イリス・フェルミリオンは説得力のあるメゾ・ソプラノで,好奇心豊かなユディットをドラマティックに歌い上げました バリント・ザボはMETライブビューイングでお馴染みのルネ・パーペに似た風貌のバスで,声の質もよく似ていて,底力のある歌声で聴衆を圧倒しました 

実は,この二人の歌手は聴く前はそれほど期待していなかったのですが,予想以上の出来で,カンブルラン+読響の完璧なサポートと相まって,歌劇が文字通り「歌によるドラマである」ことを強く印象付ける演奏として心に刻まれました

 

       

 

これから1年,読響定期で悪名高きサスペンダー爺さんの姿を見ることになるという 不都合な真実 を突きつけられました   嗚呼ミゼラブル

 

 

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コメント (2)
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