人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

哲学者ケーベルとメンデルスゾーン / METライブ2018-19「ムビチケ」3枚セットを買う / 「ハッピーMOKU5アワー」のチケットを取る / 村田沙耶香著「コンビニ人間」を読む

2018年11月01日 07時23分34秒 | 日記

11月1日(木)。油断していたわけではないのですが 今日から11月です。今年も残すところあと61日となりました  

イタリアでは暴風雨などの悪天候が襲い、運河に囲まれる北部ベネチアは 街が冠水し、観光名所のサンマルコ広場は閉鎖されたといいます ベニスは「水の都」から「水浸しの都」になってしまいました イタリアに限らず世界中が異常気象に見舞われていますが、世界にとってアメリカのトランプ政権は予測不能の天変地異そのものです

ということで、わが家に来てから今日で1490日目を迎え、31日午後6時10分頃 渋谷区宇田川町の渋谷センター街付近の地上6階建てビルで火災が発生した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

         ハロウィーンで浮かれすぎて他人の迷惑を顧みない人たちへの警告じゃねーの?

 

         

 

昨日、夕食に「豚バラの卵とじ」と「湯豆腐」を作りました 「豚バラ~」は杵島直美先生のレシピです。初めてにしては美味しく出来ました

 

     

 

         

 

音楽学者の瀧井敬子さんが日経夕刊に連載してきた「文豪が聴いたクラシック」の第5回(最終回)が昨日の紙面に載りました それによると

「ロシア生まれのラファエル・グスターヴォヴィッチ・ケーベルは哲学者にしてピアニストだった 来日して東京帝国大学で教鞭を執ったが、最初の美学の講義を夏目漱石が受講している ケーベルはメンデルスゾーンが好きで、ベートーヴェン以後の大作曲家のうちで『最も明晰にして、その意図がよくわかる作曲家だ』と評価していた そしてメンデルスゾーンの最も美しい器楽曲の一つとして『ピアノ協奏曲第1番』を挙げている この曲はメンデルスゾーン22歳の作品で、1831年10月17日、バイエルン国王隣席のもと、ミュンヘンで開かれた慈善演奏会で作曲者自身のピアノ独奏で初演された ケーベルは東京帝大との兼任で1898年5月から東京音楽学校(現・東京藝大)で11年間ピアノを教えた ケーベルは1905年に独奏者としてメンデルスゾーンの『ピアノ協奏曲第1番』を日本初演した

この記事を読んで、「明治時代に ブラームスよりもメンデルスゾーンを高く評価していた人がいたのだ」と驚きました ケーベル博士が評価のポイントとして挙げている「明晰さ」こそメンデルスゾーンの魅力そのものです

 

         

 

来年1月29日(火)午後7時から紀尾井ホールで開かれる紀尾井ホール室内管弦楽団によるアンサンブル公演「ハッピーMOKU5アワー」のチケットを取りました どうやら「ハッピーアワー」と「木管五重奏」を合成した公演名のようです プログラムは①ヨハン・シュトラウス:喜歌劇「こうもり」序曲、②ロッシーニ「木管四重奏曲第1番」、③モーツアルト:歌劇「魔笛」から2曲、④ビゼー「カルメン組曲」、⑤ルーセル「ディヴェルティスマン」、⑥ミヨー「ルネ王の暖炉」、⑦ラヴェル「マ・メール・ロワ」です 

演奏はオーボエ=池田昭子(N響)、フルート=難波薫(日フィル)、クラリネット=勝山大輔(都響)、ファゴット=岩佐雅美(読響)、ホルン=日橋辰朗(同)、ピアノ=鈴木慎崇(洗足学園音大非常勤講師)です

 

     

 

         

 

待望の「METライブビューイング2018-19」が11月2日から始まります 今期は来年6月までの間に全10公演が上映されます

 

     

 

チケット代は@3,600円(学生@2,500円)ですが、特別鑑賞ムビチケカード3枚セットは9,300円と格安です 最低9公演は観る予定なので、迷うことなく3枚セットを取りあえず1セット購入しました

 

     

 

今期第1作はヴェルディ「アイーダ」です ヒロインのアイーダを 今やMETを代表するソプラノ歌手 アンナ・ネトレプコが歌います。全10公演の中でも必聴の公演です

 

     

     

     

 

         

 

村田沙耶香著「コンビニ人間」(文春文庫)を読み終わりました 村田沙耶香さんは1979年千葉県生まれ。玉川大学文学部卒。2003年「授乳」で第46回群像新人文学賞優秀作受賞。2016年「コンビニ人間」で第155回芥川賞を受賞しています

 

     

 

この小説の主人公はコンビニのアルバイト歴18年の古倉恵子36歳 郊外の住宅地で生まれ普通に育ったが、幼い頃から奇妙がられていた 公園で死んだ小鳥を見つけた時、他の子供たちは泣いていたのに、自分は母親に「お父さん、焼き鳥好きだから、今日、これを焼いて食べよう」と言った。母親は絶句した。変わった子どもと思われ、友だちから避けられるようになった それ以来、皆の真似をするか、誰かの指示に従うか、どちらにしても、自ら動くのは一切やめた そんな恵子は新しくオープンするコンビニにアルバイトで働くようになった。今や日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、コンビニで働いている時だけが世界の歯車になっているように感じるコンビニ人間になっていた そんなある日、婚活目的で新入りの男性・白羽がやってきた。立派な夢は語るくせに仕事はサボり、廃棄食品をこっそり食いし、遅刻常習犯の彼は 間もなく店長からクビを言い渡される ある日、コンビニ近くで店の常連客の女性をストーカーのように狙っている白羽を発見した恵子は、行くところがない白羽を家に連れて帰ることになる それから二人の不思議な”同棲生活”が始まる。そのことが店長や他の店員に知れ渡り、居ずらくなった恵子はコンビニを辞めてしまう 求職のため面接に行く途中でコンビニに立ち寄った時、恵子は「コンビニの声」を聞く。結局、自分はコンビニの店員が一番性に合っていると自覚する

この小説は、村田さん自身のコンビニ店員の経験に裏打ちされているので、コンビニでの”日常生活”が説得力をもって描かれています   まさに等身大の彼女を描いているようです

しかし、この恵子という主人公はやっぱりおかしい 一緒に暮らすことになった白羽に、茹でただけの大根、もやし、じゃがいもを”エサ”だと言って与えます 恵子自身も食材に火を通して食べるが塩分が欲しくなれば醤油をかける、と言います。はっきり言って、これは料理ではありません

この本を読むと、「どこにもいるよな、ろくに能力もないくせに 自分を実力を認めないのは会社や世間が悪いのだとほざいている白羽みたいな救いようのないヤツが」と思います グダグダ言ってる暇があったら自分の実力を認めさせるような結果を出してみろよ と言いたくなります

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