人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

バッハ・コレギウム・ジャパンでJ.S.バッハ「クリスマス・オラトリオ」を聴く~第130回定期演奏会 / モジリアニの人生を描いた「モンパルナスの灯」を観る~バッハ「主よ、人の望みの喜びよ」も流れる

2018年11月24日 07時34分23秒 | 日記

24日(土)。わが家に来てから今日で1513日目を迎え、政府が来年10月の消費増税の対策として導入するポイント還元制度について、安倍晋三首相は22日、還元率を2%にし、増税後9か月間実施すると表明した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      還元とか言ってるけど そのためのコストもかかる 財政再建をどうするつもりか!

 

         

     

昨日、夕食に「クリームシチュー」と「生野菜サラダ」を作りました  寒い時は温かいシチューがいいですね

 

     

 

         

 

昨日は池袋の新文芸坐で上映された「ジェラール・フィリップ特集」の最終日でした ジャック・ベッケル監督によるフランス映画「モンパルナスの灯」(1958年・108分)を観ました これは画家モジリアニの人生を描いた伝記映画です

1917年のモンパルナス。青年モジリアニ(ジェラール・フィリップ)は肺結核に冒され、飲酒の中毒でどん底の生活を送りながら、僅かの知己に支えられながら画業に取り組んでいた ある日彼は、ジャンヌ(アヌーク・エーメ)という画学生に出会い 激しい恋に落ちたが、彼女の父親の反対で二人は引き裂かれ、彼は絶望から昏倒した   画壇で唯一の理解者である画商ズポロフスキー(ジェラール・セティ)は彼を南仏ニースにやり静養させ、ジャンヌも家出してそこへ来る 幸福な半年を過ごしてパリに戻った彼を待ち受けていたのは、彼の絵に対する無理解と屈辱だった 個展は見事に失敗し、貧窮にあえいで、カフェで素描を5フランで売り歩くうち倒れた彼は、運ばれた病院で不帰の人となる それを看取った冷酷な画商モレル(リノ・ヴァンチュラ)は待ち構えていたかのように、彼の家に行きジャンヌを相手にその傑作の数々を買い叩くのだった。ジャンヌに彼の死を告げることもせずに

 

     

 

映画の冒頭、「この映画は史実に基づくが、史実そのものではない」というクレジットが出ます 唯一はっきりしているのは、モジリアニの作品は生前は売れず、失意の中で死んでいったということです ジェラール・フィリップは、この作品でモジリアニを演じた時は35歳でしたが、その翌年の1959年11月25日、奇しくもモジリアニと同じ36歳でこの世を去っています。才能のある人は早死にします

映画の前半で、辻ヴァイオリン弾きがバッハの無伴奏らしき曲を弾くシーンがありましたが、作品名は分かりませんでした また、モジリアニがモデルを前に絵を描いている時、J.S.バッハの教会カンタータ「心と口と行いと生活」BWV147の中の楽曲「主よ、人の望みの喜びよ」が流れていました その当時、ジャンヌと幸せな生活を送っていたモジリアニの心境を反映した穏やかで良い曲です

 

     

 

         

 

昨日、東京オペラシティコンサートホールでバッハ・コレギウム・ジャパンの第130回定期演奏会を聴きました プログラムはJ.S.バッハ「クリスマス・オラトリオ  BWV248」です 出演はソプラノ=ハナ・プラシコヴァ、カウンターテナー=クリント・ファン・デア・リンデ、テノール=ザッカリー・ワイルダー、バス=クリスティアン・イムラ―、管弦楽・合唱=バッハ・コレギウム・ジャパン、指揮=鈴木雅明です

ロビーは早くもクリスマス・イルミネーションです

 

     

 

「クリスマス・オラトリオBWV248」は、ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)が1734年に作曲したカンタータ集です ルカによる福音書、マタイによる福音書など、新約聖書からインスピレーションを得ており、楽曲の合唱曲とアリアの大半と器楽伴奏つきレチタティーボの一部は旧作のカンタータからの転用で、第1部から第4部までの合唱曲やアリアのもとになったのは2つの世俗カンタータ「岐路に立つヘラクレスBWV213」と「太鼓よ轟け、ラッパよ響けBWV214」の音楽です

「クリスマス・オラトリオ」はドイツ語の歌詞により全6部(計64曲)から成ります。クリスマス・シーズン(12月25日~1月6日)に、協会暦に沿ってクリスマス(12月25日)から顕現節(1月6日)のうち、日曜と祭日の計6日間に全6部を1日1部ずつ演奏するものです コンサートでは全6部を休憩を挟んで一度に演奏するのが一般的で、今回の演奏もそれにならっています。この日は以下のプログラム構成により演奏されました

第1部:歓呼せよ、欣喜せよ、さあ、讃えよこの日々を (12月25日)

第2部:そして羊飼いたちがその辺りで (12月26日)

第3部:天統べ給う君、聞き届けたまえ、舌足らずの言を (12月27日)

       ≪ 休  憩 ≫

第4部:ひざまずけ感謝をもって、ひざまずけ賛美をもって (新年)

第5部:誉をおんみに、神よ、歌いまつる (新年後第一日曜日)

第6部:主よ、高ぶる敵ども息まく時 (1月6日)

 

     

 

会場は「マタイ受難曲」の時と同じくらいの入りで、ほぼ満席です 普段もこうだと良いのですが ロビーのプログラム売り場には長蛇の列が出来ていて、ロビーの中ほどに行くのに苦労するほどでした 例によって、私は購入しませんでした

オケはいつもの通り、左サイドにヴァイオリン、ヴォイラ、右サイドに木管楽器、中央に通奏低音(チェロ、オルガンなど)、その後方にソリストを含めた合唱がスタンバイします オルガンはいつもは鈴木優人ですが、この日は大塚直哉が入っています。鈴木ジュニアは別件でしょうか  コンミスは若松夏美です

第1部は左サイドにナチュラル・トランペット3本とティンパニが入り、第1曲の合唱「歓呼の声を放て、喜び踊れ」から大活躍します トランペットとティンパニが入ると華やかで良いですね オーボエの三宮正満、ファゴットの堂坂清高も準備万全です

第2部はトランペットに代わりフルート2本(菅きよみ、前田りり子)が入ります

第3部は再びナチュラル・トランペットとティンパニが入ります

第4部はトランペットの代わりにナチュラル・ホルン2本(福川伸陽=N響、藤田麻理絵=新日フィル)が入ります

第5部は金管楽器は入らずオーボエとファゴットです

第6部は三たびトランペットとティンパニが入ります

 

     

 

プラハ生まれのハナ・プラシコヴァは透明感のあるソプラノです この日もノン・ヴィブラートの美声を会場の隅々まで届けていました

カウンターテナーのクリント・ファン・デア・リンデは声量があり歌唱力も抜群でした

テノールのザッカリー・ワイルダーは一番出番が多く、レチタティーボもアリアもそつなくこなしていました

バスのクリスティアン・イムラ―は良く声が通り、艶のある声が魅力です

特筆すべきは、ソリストや合唱をしっかり支えた金管、木管、通奏低音のメンバーたちです

第一に挙げるべきはオーボエの三宮正満でしょう。歌手にしっかり寄り添って名演奏を繰り広げます

フルートの菅きよみ、ナチュラル・ホルンの福川伸陽、藤田麻理絵の演奏も素晴らしく、ヴァイオリンの若松夏美、高田あずみの二重奏オブリガードも聴きごたえがありました

ナチュラル・トランペットの3人とティンパニも素晴らしい演奏でした

世界に通用する合唱団の素晴らしさは言うまでもありません

15時に開演したバッハ生誕333周年という記念すべき年の「クリスマス・オラトリオ」は18時3分に終了しました

午後6時を過ぎると外はもう夜です。オペラシティ地下の広場には恒例のクリスマス・ツリーが輝いていました この日は「バッハ」と「クリスマス」に縁のある一日でした

 

     

コメント
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