23日(金・祝)。わが家に来てから今日で1512日目を迎え、サイバーセキュリティ基本法改正案を担当する桜田義孝五輪相は21日の衆院内閣委員会で、普段パソコンを使用していないことが海外でも驚きをもって報じられたことについて、「有名になったんじゃないか」と述べた というニュースを見て感想を述べるモコタロです
同じ「有名」でも famous ではなく notorious だという自覚があるのかなぁ?
昨日、夕食に「大根と豚バラ肉の南蛮煮」と「大根の葉のお浸し」を作りました 「大根~」は鈴木登紀子先生のレシピですが、初めてにしては上手に出来ました
昨日、池袋の新文芸坐でスタンダール原作、クロード・オータン=ララ監督によるフランス・イタリア合作映画「赤と黒」(1954年・192分)を観ました
1820年代の小都市べリエールに暮らす上昇志向の強い聡明な青年ジュリアン・ソレル(ジェラール・フィリップ)は、貧しい家庭に育つが、シェラン司祭の推薦で町長レナール家の家庭教師となる そこで夫人ルイーズ(ダニエル・ダリュー)と恋に落ちたジュリアンだったが、スキャンダルの発覚を恐れて神学校へ進む道を選ぶ そこで、校長のピラール神父から聖職者に向いていないと判断されるものの、才能を買われ、パリの大貴族ラ・モール侯爵(ジャン・メルキュール)の秘書に推薦される 公爵家の令嬢マチルド(アントネッラ・ルアルディ)に見下されたジュリアンは、マチルドを征服しようと心に誓う。マチルドも他の貴族にないジュリアンの才能と情熱に惹かれるようになり、二人は愛し合うようになる やがてマチルドはジュリアンの子を宿し、二人の関係はラ・モール侯爵に知られるが、身分の違いを理由に結婚に反対される しかし、マチルドが家出も辞さない覚悟を見せたため、やむなくジュリアンを陸軍騎兵中尉に取り立てた上で、レナール夫人のところにジュリアンの身元照会を要求する手紙を送る しかし、ジュリアンとの不倫の関係を反省し、贖罪の日々を送っていたレナール夫人は、聴罪司祭に言われるまま「ジュリアン・ソレルは良家の妻や娘を誘惑しては出世の踏み台にしている」と書いて送り返してきたため、侯爵は激怒し、ジュリアンとマチルドとの結婚を取り消す レナール夫人の裏切りに怒ったジュリアンは故郷に帰り、教会で彼女を射殺しようとしたが弾が外れ、彼は逮捕される。牢獄を訪ねたレナール夫人から、手紙が本心からのものではなく、いまだ夫人は自分を愛していることを知ったジュリアンは、死刑を運命として受け入れる
この映画が1954年に日本で初めて公開された時は144分の短縮版でしたが、2009年に主演のジェラール・フィリップの没後50周年を記念してオリジナル(185分)に未公開シーン7分を加えた完全版(192分)が制作されました 今回の上映はこの完全版によるものです。前編と後編の間に10分程度の休憩が入りました
題名の「赤と黒」は、主人公のジュリアンが出世の手段にしようとした軍人(赤)と聖職者(黒)の衣服の色を表しているという説と、ルーレットの回転盤の色を表し、一か八かの出世に賭けようとするジュリアンの人生をギャンブルに例えているという説があります しかし、この点についてスタンダールは何の説明もしていません
幸いこの作品はカラー映画なので 軍服が赤で聖職者の服装が黒であることが分かり、前者の説に説得力を持たせています しかし、192分の全編を通して映画を観ると、主人公の波乱万丈の人生がギャンブルのように思え、後者の説が説得力を持ちます
後編の冒頭に、ヴィヴァルディのような バッハのような バロックっぽい軽快な管弦楽曲が流れますが、どちらでもないような気もします また、舞踏会のシーンでもワルツのような音楽が流れますが、映画の舞台となった1820年代に活躍していたヨハン・シュトラウス親子=1世(1804-1849)、2世(1825-1899)のいずれでもないようだし、同時代の他の作曲家でもないような気がします どちらもこの映画の音楽担当 ルネ・クロエレックが作曲したものではないかと推測します 「パルムの僧院」同様 モーツアルトの音楽を期待していましたが、どうやら音楽に関しては期待外れだったようです