人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ロッシーニ「小荘厳ミサ曲」を聴く ~ 園田隆一郎 ✕ 吉澤淳・朝倉麻里亜・上ノ坊航也・川田直輝 ✕ 東京藝大声楽科合唱団 ✕ 藝大フィルハーモニア管弦楽団による渾身の演奏

2018年11月18日 07時25分51秒 | 日記

18日(日)。わが家に来てから今日で1507日目を迎え、サウジアラビア人記者ジャマル・カショギ氏が、トルコのイスタンブールにあるサウジアラビア総領事館で殺害された事件で、ワシントン・ポスト紙は16日、米中央情報局(CIA)が「サウジのムハンマド皇太子が殺害を命じた」と結論付けたと報じた というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                実行役の5人は死刑を求刑されているけど 殺害命令を出した張本人はどうなるの? 

 

         

 

今朝の朝食は四角いスイカです ウソですけど 本当はスイカに似せた食パンです。種はチョコレートなので全体的に甘いです。娘は時々このような変な食物を買ってきてインスタ映えを狙っています

 

     

 

         

 

昨日、上野の東京藝術大学奏楽堂で藝大定期第389回演奏会「ロッシーニ 小荘厳ミサ曲」を聴きました 出演はソプラノ=吉澤淳、アルト=朝倉麻里亜、テノール=上ノ坊航也、バス=川田直輝(いずれも藝大大学院生)、管弦楽=藝大フィルハーモニア管弦楽団、合唱=東京藝大音楽学部声楽科学生、指揮=東京藝大指揮科出身の園田隆一郎です

 

     

 

全自由席です。1階12列25番、右ブロック左通路側を押さえました。会場は7~8割の入りでしょうか

藝大音楽学部声楽科の学生、総勢165人がステージ後方にスタンバイします 向かって左サイドに女声115人、右サイドに男声50人です。弦楽器と同様、声楽も女子学生が圧倒的に多いようです

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの編成。コンマスは植村太郎です

「小荘厳ミサ曲」は、ジョアッキーノ・ロッシーニ(1792-1868)が晩年の1863年に、彼のパトロンだったフランス銀行頭取ピエ=ヴィル伯爵の邸宅が新築され、その礼拝堂で演奏するミサ曲の依頼を受けて作曲されたものです 曲名に「小」が付くのは、4人のソリスト、8人の合唱、2台のピアノ、1台のハルモニウムの伴奏で演奏できる小編成だったからとのこと ロッシーニはその後、1866年に管弦楽伴奏版を作りました。この日の演奏はその版に基づくものです

この曲は次の12曲から成ります

1.キリエ(四重唱と合唱)

2.グローリア(四重唱と合唱)

3.グラティアス(アルト、テノール、バスの三重唱)

4.ドミネ・デウス(テノール独唱)

5.クイ・トリス(ソプラノ、アルトの二重唱)

6.クオニアム(バス独唱)

7.クム・サンクト・スピリトゥ(四重唱と合唱)

8.クレド(四重唱と合唱~ソプラノ独唱~四重唱と合唱)

9.宗教的前奏曲(器楽曲、ハルモニウム※)

     ※Wikipediaによると、ハルモニウムとはフリーリードを用いて足で空気を送って発音する鍵盤楽器です。今回の演奏ではパイプオルガンを使用しています。

10.サンクトゥス(四重唱と合唱~無伴奏の合唱と重唱)

11.オー・サルタリス・ホスティア(ソプラノ独唱)

12.アニュス・デイ(アルトと合唱)

 

     

 

独唱者は4人とも素晴らしい歌唱力でした その筆頭に挙げたいのはテノールを歌った修士2年生の上ノ坊航也(うえのぼう  こうや)です。明るく軽いテノールで声に伸びがあります 「ドミネ・デウス」における独唱をはじめ無理なく自然体で歌う姿が印象的でした 同じく修士2年在学中の川田直輝は、恵まれた体格を生かした迫力あるバスで、存在感抜群でした アルトを歌った同じく修士2年の朝倉麻里亜は「アニュス・デイ」におけるソロをはじめ潤いのある歌声を聴かせてくれました ソプラノを歌った吉澤淳(よしざわ  まこと)は修士4年生ですが、「オー・サルタリス・ホスティア」における独唱をはじめ、透明感のある美しい歌声を聴かせてくれました 4人とも近い将来が楽しみです

声楽科の学生165人による混声四部合唱は素晴らしく、とくに「クレド」における合唱は迫力に満ち、「サンクトゥス」における無伴奏による合唱は感動的でした

藝大フィルハーモニア管弦楽団は、園田隆一郎のタクトの下、歌手と合唱に寄り添いしっかりとサポートをしていました

演出で良かったのは、「宗教的前奏曲」の演奏に入り管楽器とオルガンにより前奏曲が演奏されると、ステージと客席の照明が落とされ、2階正面のパイプオルガン席と指揮者だけに照明が当てられてオルガンの独奏が奏でられたことです 長田真美(賛助出演)によるオルガン独奏は素晴らしかったです 「宗教曲」と言えば「教会」を想い、「教会」と言えば「パイプオルガン」をイメージします その意味で、視覚的にも聴覚的にもオルガンにスポットライトを当てた演出は素晴らしいアイディアだと思いました

この日の演奏は、今年没後150年を迎えたロッシーニの「小荘厳ミサ曲」を”オペラ的”でなく、あくまでも”宗教曲”として真正面から取り組んだ好演奏でした

 

     

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