人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ジャナンドレア・ノセダ✕ナレク・アフナジャリャン✕N響でハイドン「チェロ協奏曲」、ラフマニノフ「交響的舞曲」他を聴く~N響11月B定期演奏会

2018年11月16日 07時41分17秒 | 日記

16日(金)。わが家に来てから今日で1505日目を迎え、大相撲九州場所5日目の15日、4連敗中の横綱稀勢の里が休場することになった というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

       モンゴル勢が活躍する相撲界で 貴重な日本人横綱だから 頑張ってほしかったなぁ

     

         

 

昨日、夕食に「豚小間ポークケチャップ」と「ブロッコリーのお浸し」を作りました 「豚小間~」は cookpad のレシピです。「ブロッコリーのお浸し」は料理本に載っていたので作りましたが、意外と美味しいです

 

     

 

         

 

昨夕、サントリーホールでNHK交響楽団の第1898回定期演奏会(Bプロ)を聴きました プログラムは①レスピーギ「リュートのための古風な舞曲とアリア  第1組曲」、②ハイドン「チェロ協奏曲第1番ハ長調」、③ラフマニノフ「交響的舞曲作品45」です ②のチェロ独奏はナレク・アフナジャリャン、指揮はジャナンドレア・ノセダです

ノセダは1964年ミラノ生まれ。BBCフィル、マリンスキー劇場の首席指揮者等を歴任し、現在ワシントン・ナショナル響の音楽監督を務めています

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという編成です。中央にはチェンバロがスタンバイしています。コンマスはマロこと篠崎史紀氏です

1曲目はオットリーノ・レスピーギ(1879-1936)の「リュートのための古風な舞曲とアリア  第1組曲」です この曲は、イタリアの音楽学者オスカール・キレゾッティが19世紀末に編纂したリュート曲集から16世紀の4曲を選び、1917年に管弦楽に編曲した作品です 第1曲「オルランド伯爵」(シモーネ・モリナーロの1599年の作品)、第2曲「ガイヤルド舞曲」(ヴィンツェンツォ・ガリレーイの作)、第3曲「ヴィラネル」(作曲者不詳)、第4曲「パッサメッゾ舞曲と仮面舞踏会」(同)の4曲から成ります

かなり背の高いノセダが指揮台に上がり第1曲の演奏に入ります 彼はタクトを持ちません。最初の音が会場に響いた時、何と抑制された優しく柔らかな響きなんだろうと思いました その時 私が感じたのは「元は16世紀のリュートのための音楽です。当時の演奏会場は小さかったはずです。したがって、大きな音は出しません。皆さん、耳を傾けて16世紀の響きを感じ取ってください」というノセダのメッセージです   それは基本的に第4曲まで変わりません。オーボエとチェロの独奏が素晴らしかったです

2曲目はハイドン「チェロ協奏曲第1番ハ長調」です  この曲はフランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732‐1809)が1761~1765年頃に作曲したと考えられています   第1楽章「モデラート」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「終曲:アレグロ・モルト」の3楽章から成ります

1988年アルメニア生まれ、2011年のチャイコフスキー国際コンクールのチェロ部門優勝者ナレク・アフナジャリャンがノセダとともに登場し配置に着きます   チェロ協奏曲と言えば、このハイドンかドヴォルザークを思い浮かべるほど有名な曲ですが、ハイドンの作品は天真爛漫の明るさがあって好きです

ノセダの指揮で第1楽章に入りますが、アフナジャリャンの演奏には度肝を抜かれました 技巧的なパッセージも楽々と弾いているように見え、演奏を楽しんでいるようにさえ見えます この楽章終盤のカデンツァは唖然とするほど見事でした 第2楽章は一転、チェロの深みのある音色を生かした叙情的な演奏でした そして第3楽章は独奏チェロとオケのスピード感あふれる丁々発止のやり取りが楽しく聴けました ノセダはあくまでもチェロを主役として伴奏に徹し、終始控えめな演奏を心がけているように見えました

会場いっぱいの拍手に応え、アフナジャリャンはカタルーニャ民謡(カザルス編)「鳥の歌」をアンコールに演奏し聴衆のクールダウンを図りました この曲はバッハの「無伴奏チェロ組曲」を世に広めたパブロ・カザルス(当時94歳)が1971年10月24日に、ニューヨークの国連本部において「私の生まれた故郷カタルーニャでは、鳥はピース、ピースと鳴くのです」と言って演奏したことで有名になりました


     


プログラム後半はラフマニノフの「交響的舞曲作品45」です この曲はセルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)が1940年夏に作曲した作品です ミハイル・フォーキンの振付でバレエ化する意図で作曲されましたが、フォーキンが死去したため意図は実現せず、音楽だけが残りました 第1楽章「ノン・アレグロ」、第2楽章「アンダンテ・コン・モート(テンポ・ディ・ヴァルス)」、第3楽章「レント・アッサイ~アレグロ・ヴィヴァーチェ」の3楽章から成ります

さすがのノセダもラフマニノフはタクトを使用するようです 第1楽章は冒頭から行進曲のような舞曲が奏でられますが、中間部のオーボエ、クラリネット、そしてアルト・サクソフォンによるアンサンブルが印象的です 第2楽章はワルツですが、フランス風ではなくロシア風と言えばいいのか、ちょっと不気味な感じもします 第3楽章では、ベルリオーズの幻想交響曲でも使われた「怒りの日のテーマ」が随所に出てきます コーダの畳みかけは圧巻でした 全体を通じて感じたのは、前半の2曲では抑制された演奏に徹していたのが、後半のラフマニノフではそこから解放されたかのようにエネルギーを一気に爆発させていたということ。しかし、オケがどんなに大きな音になっても濁らず、クリアな演奏になっていたということです

会場いっぱいの拍手とブラボーにカーテンコールが繰り返され、最後に第1ヴァイオリンの宇根京子さんからノセダに花束が贈呈されました この日が今年の客員の最終日ということで、N響からノセダへのお礼と来年もよろしくという気持ちの表れでしょう ノセダの笑顔が忘れられません 次は首席客員指揮者として登場することを期待します

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