11日(火)。昨夕は、元の職場のOB会の開催通知を発送するため、OBのM氏を混じえて4人で作業をしました その後、地下Rでお疲れさん会を開き、3時間近く飲んで、M氏のたっての願いにより、家庭生活優先の一人を除く3人でタクシーに乗り上野に向かいました 例によってカラオケ歌合戦 を繰り広げましたが、月曜から飲みに飲んだので点数は上がらず、大変疲れました 今週は今日から日曜まで8回コンサートを聴きに行くのに、月曜から無謀な行動をしてしまい、ただただ反省あるのみの朝を迎えています 頭痛いし・・・・・
閑話休題
ジェフリー・アーチャ―著「時のみぞ知る(上・下)」(新潮文庫)を読み終わりました ジェフリー・アーチャーの本は新潮文庫で出ているものはほとんど読んでいますが、帯の「『ケインとアベル』を超えた」という謳い文句に嘘はあるまいと思って上下巻を買いました
物語の舞台は1920年代のイギリスの港町ブリストル。幼い頃父親を亡くした貧しいハリー・クリフトンは母メイジ―と伯父の手で育てられます 意外な才能に恵まれ、周囲の推薦もあって進学校に進みます。そこで富裕層の御曹司たちからイジメを受ける一方、生涯の友人となるアル・ディーキンズやジャイルズ・バリントンと出会います
母の懸命な経済支援を受けて勉学に励む中、英雄として戦死したと聞かされていた父親は、実はバリントン海運が建造中だった船の中に閉じ込められ、救出されないまま死亡したことが判ります ジャイルズの父でバリントン海運の社長ヒューゴー・バリントンはハリーに冷たく当たりますが、それはそうした事実だけが理由ではありませんでした
やがてハリーはジャイルズの妹、つまりヒューゴー・バリントンの娘エマと愛し合うようになりますが、ヒューゴーは拒否反応を示します。同じようにハリーの母メイジ―も結婚には大反対します それは何故なのか・・・・・・
ハリーは、愛し合いながらも結婚できない現実を目の前にして、貨物船に乗り込み航行に出ますが、途中、魚雷の襲来を受け船は沈み、かろうじてハリーはアメリカの船に救助されます 「自分さえ居なければ、エマは自由の身となり他の男性と結婚もできる」と考えて、ハリーとともに救出されたものの息を引き取ったトム・ブラッドショー三等航海士に成りきって生きていくことを決意します
船がニューヨーク港に着き、移民局から「ミスター・ブラッドショーでしょうか」と訊かれ、「そうだが」と答えると、ハリーはいきなり手錠を掛けられてしまいます。友人が「容疑は何か」と訊くと「第1級殺人罪だ」と答えます。これが最後の行です。
最後の最後にどんでん返しがあった訳ですが、なぜハリーは逮捕されたのか ハリーがブラッドショーに成りきっていたことがその理由ですが、これでハリーは身の潔白を証明するために”実は自分はブラッドショーではなくハリーだ”と言わざるを得なくなるはずです ここから、もう一つの物語が展開できそうな気がします。アーチャーの新しい手法でしょうか。いつもながら、読み始めたら途中で止められない痛快小説です