3/31(水) 15:00配信
Forbes JAPAN
.2020年は前年を25%上回り、449人の小中高生が自殺により命を落とした(警視庁調べ)。これは1980年以降、過去最多だ。
この状況を受けて今回、10名の著名人が、生きづらさを感じる子どもたちのための笑下村塾の企画に賛同。新学期は、クラス替えなどで環境が変わり不安や緊張が高まる時期だ。無料でアクセスできる場に、子どもたちの居場所があってほしい、という思いから、自身のいじめ体験を YouTube「たかまつななチャンネル」で、苦しかった日々をどのように乗り越えたか、包み隠さずに話した。
プロジェクト名は「#元いじめられっ子から今いじめられている君へ」。 SNSでこの#でつぶやいてもらい、いじめ経験(いじめた、いじめられた、いじめを見てた、子どもがいじめを経験した)をたくさんの人が発信することで、子どもの自殺を防ぎたいと始めた。
子どもの自殺が増える新学期。新しいクラスに馴染めずいじめの対象になったり、春休みに顔を合わせていなかったクラスメートからのいじめが再開したり、いじめに悩む子どもたちにはとても苦しい時期だ。また新型コロナウイルスの影響で、給食時に友達と話せないなどの理由で友達をうまく作れず、孤独を感じやすい状況でもある。
誰かを頼ったり、SOSを出したり、逃げ出したりしてもいい。先輩たちの言葉が子どもたちの生きやすさにつながることを願っているという。
「#元いじめられっ子から今いじめられている君へ」特設サイト:
https://www.shoukasonjuku.com/ijime
◆子どもの自殺は、春休みと夏休み前後が増える
子どもの自殺は、新学期に多くなる。自殺総合対策推進センターの調査によると、小学校~高校生までの「子どもの自殺」のうち、2018年までの10年の間では、8月下旬、 9月上旬、4月中旬に自殺者数が多いことが分かる。月別の自殺者数は、約40年間のデータを見ると、小学生は3月に、中学生は1月に、高校生は4月が最も多い。子どもの自殺は、春休みと夏休み前後に注意が必要だ。
(自殺総合対策推進センター https://jssc.ncnp.go.jp/file/pdf/2018-0807-report.pdf)
◆発起人、たかまつななの思い
私は、昔いじめられていました。
学校に行きたくない。居場所がない。生きるのが辛い。
人見知りで、人に裏切られるのが怖くて、いつもぼっちでした。
口を開けば、生意気だと言われました。
でも、人と違うことを個性として受け入れてくれるお笑いや
自分の意見を真実を元に伝えられるジャーナリズムに出会い、私は変わりました。
自分のありのままを受け入れてくれる人が、たくさんいました。
当時の私に “無理しなくてもいいんだよ” と言いたい。
“短所が長所として認められる日が来るから、安心して” と伝えたい。
でも、現実には自ら命を落としてしまう子どもたちがいる。
新学期を前に、耐えきれずに……。
そんな人たちに、私は少しでも、寄り添いたい。
そう思い、先輩方にご協力いただいて動画を作りました。
株式会社 笑下村塾 たかまつなな
◆著名人10人のメッセージのまとめ動画
過去にいじめられた経験がある、10名の著名人に自身の体験談を聞いた。インタビュアーは本企画の発起人であり、元いじめられっ子のたかまつななが務めた。
https://youtu.be/mdNXAxhiBeo
▼亀田興毅さん
17歳でプロボクサーとしてデビューし、日本人初の三階級制覇王者になるなどパワフルなイメージがある亀田さんだが、意外にも小学生時代にいじめられた経験がある。いじめを克服してからは、「強くなっていじめられてる子を助けなあかん」という父の教えを忘れず練習に励んだそうだ。
▼たんぽぽ 白鳥久美子さん
小学生のころから長年いじめられてきたというたんぽぽの白鳥久美子さん。「アゴドリル」というあだ名でいじられ、教室で孤立。ビルから飛び降りたいと思ったことも。本の世界に逃げ込んだり、悲劇の少女を妄想してトランペットを1人で吹いたりする中で、「生きやすいところへ逃げる」技を身につけてきたそうだ。
▼猫ひろしさん
お笑い芸人やマラソンランナーとして活躍する猫ひろしさん。小学生時代、背が低くて太っていたことから「チビでデブでブー」などと歌に合わせて揶揄われるなどのいじめを受けていた。しかしお笑い芸人になるとそんなコンプレックスを “強み” に変えられることがわかったそうだ。
▼マキシマム ザ ホルモン ナヲさん
マキシマム ザ ホルモンのナヲさん。中学生のころ転校先の学校で、机を隠される、無視されるなどのいじめにあっていた。学校に行くことが “戦い” であったなか、週1日学校を休んでもいい日を自ら作り、好きだったテレビ番組の録画を見たりする時間に充てたことが救いになっていたそうだ。
▼葉一さん
YouTubeの「とある男が授業をしてみた」というチャンネルで小中高生向けの授業動画を配信する葉一さん。中学時代に陰口や悪口を言われるいじめを受け、リストカットをしたり、飛び降りを考えるなどの自殺願望まで抱いていたそうだ。高校に入り恩師となる先生と出会い、自分自身も教育の道に進むことを決めた。
松村邦洋さん他4名のメッセージ
▼松村邦洋さん
小学生のころから運動や勉強が苦手だったことが理由でからかわれてきた松村邦洋さん。高校時代はトイレで殴られるなどの暴力的いじめをうけ、毎日ノートにいじめっ子の名前を書いていた。そんな中、先生のものまねをする特技を校内で発揮。自宅の鏡の前でひたすら練習することに没頭していたことが、後のモノマネ芸人というお仕事に結びついたそうだ。
▼三四郎 小宮浩信さん
お笑い芸人、三四郎の小宮さんは、小学生時代にクラス全員に無視され、私立中学校に入学してからも、「机を画鋲だらけにされる」「葬式ごっこをされる」などのいじめをうけていた。しかし、高校生になって「笑い」で返すことで徐々にいじめが終わり、現在の相方で当時の友人でもあった相田さんとの芸人への道を開いた。
▼大林素子さん
身長が高いことから、「デカ林」「ジャイアント素子」などのあだ名を付けられて、いじめにあっていた元バレーボール女子日本代表の大林素子さん。テレビアニメの『アタックNo.1』を観て、最初いじめられていた主人公がオリンピックに向けて挑む姿に魅せられ、バレーボール部に入部した。一時は、いじめが原因で自殺まで考えたものの、悔しかった想いを練習にぶつけ、結果的に3度もの五輪出場を果たした。
▼かが屋 賀屋壮也さん
お笑い芸人、かが屋の賀屋さんは、中学生時代に「汚い」「臭い」などと同級生の女子から陰口や悪口を言われるいじめに苦しんでいた。そんな中で、続きを見ることが楽しみにもなる長編のドラマや漫画が生きる活力になったという。自分の健康状態を気にしてあげることが大切、というメッセージも。
▼うしろシティ 阿諏訪泰義さん
小学生時代は同級生みんなから無視をされ、中学生になると暴力やカツアゲなどのいじめを受けた阿諏訪さん。いじめが頭から離れず眠れなくなり、それを忘れるために一晩中録画したネタ番組を流していた時期も。高校生からは、1人でもできる趣味に没頭し、現在の特技でもある「ソロキャンプ」などにも繋がる、“とことん極める”力を身に付けたそうだ。
●動画一覧:
https://www.shoukasonjuku.com/ijime
◆プロジェクト監修・主催について
●監修:千葉大学教育学部教授 藤川大祐氏
1965年生まれ。千葉大学教育学部教授。専門は教育方法学。さまざまな分野の新しい授業づくりに取り組む。また、メディアリテラシー教育研究の第一人者。内閣府「子供・若者育成支援推進のための有識者会議」構成員や千葉市教育委員などを務め、複数の自治体でいじめ対策組織の委員等を歴任。
●企画:株式会社 笑下村塾
●プロデューサー
たかまつなな/時事YouTuber ピン芸人 株式会社 笑下村塾代表取締役
1993年神奈川県横浜市生まれ。お笑いジャーナリストとして、現場に取材に行き、お笑いを通して社会問題を発信している。18歳選挙導入を機に、株式会社 笑下村塾を設立し、政治を面白く伝えるため、全国の学校へ出張授業「笑える!政治教育ショー」を届ける。フェリス女学院出身のお嬢様芸人としてデビューし、「エンタの神様」、「アメトーーク!」「さんま御殿」などに出演、日本テレビ「ワラチャン!」優勝。また「朝まで生テレビ」「NHKスペシャル」などに出演し、若者へ政治意識の喚起を促す。
相川美菜子/株式会社 笑下村塾代表取締役
1993年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を総代で卒業。大学時代に内閣官房で首相官邸のwebサイトをわかりやすく改善するプロジェクトに参加したことをきっかけに、政治や社会問題を伝えることに関心を持ち、若者の政治に対する声を伝えるメディア「政治美人」を個人プロジェクトとして開始。新卒ではリクルート住まいカンパニーにて雑誌編集やウェブサイト企画を経験。笑下村塾代表就任後、2019年6月のリクルート退職までの10ヶ月間は“副業社長”として働く。現在は経営およびSDGs発信のための教材作りやメディア出演に従事。
●株式会社笑下村塾とは
本社:〒160-0022 東京都新宿区新宿1-15-6 オリエント新宿303
代表取締役:相川美菜子・たかまつなな
事業内容:お笑い芸人が政治やSDGs、コミュニケーション力などを学ぶ企業研修や出前授業を、全国で展開。若者へ向けた社会問題の発信にも力を入れており、2019年の参院選の際に制作した「若者よ、選挙にいくな」という投票啓発動画はツイッターで約400万回再生された。
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