
私の農業
私の今行っている農業は、
いわゆる有機農業といわれるものです。
私の有機農業とは、有機質の肥料を使用し、
化学合成の農薬と化学合成のミネラル資材を使用しないことです。
多くの人は、有機農業は農薬を使用できないと思っています。
私も以前はそう思ってました。
有機農業でも農薬が使えることを知り、驚きました。
使えることは分かりましたが、
だからと言って農薬と呼ばれるものにアレルギーがあり、
去年まで使用しませんでした。
私は就農2年目ですが、1年目の虫との戦いで、
かなりの野菜のロスをだした私は、
天然成分でできた、自分が納得できる農薬なら
使用しようと考えを変えました。
今使っている農薬は、
除虫菊の成分を抽出した農薬、微生物農薬、
100%醸造の米酢の3種類を使用しています。
農薬も使用しますが、防虫対策の基本は
不織布といわれる白い布を使用することです。
現在の私の畑は、不織布で野菜を覆っているので、
白一色で傍から見ると
何を作っているか判らない畑となっています。


不織布の働きは、虫の侵入を出来るだけ抑えることです。
不織布は虫の侵入を完全に防ぐものでないので、
虫が侵入した場合は、手作業での防虫対策となります。
ところで話は変わりますが、
私の農園名の勇気百倍農園は、
ジブリのおもひでぽろぽろのセリフで、
有機農業は、勇気の出る農業 勇気の要る農業から付けました。
実際不織布で囲っただけの防虫対策では、
白い布で囲っているだけに虫の侵入に気付くことが遅れ、
一畝分の野菜の全廃棄も1回だけではありません。
これは化学農薬を使えば対策が簡単に出来ることで、
周りの農家から農薬を使ったらと、何回も言われました。
実際今までの苦労が全て無になってしまうので、
精神的には結構まいりますが、
安心安全でおいしい野菜を作りたいと思いで
始めた有機農業ですので、
勇気百倍で乗り切っています。
※ この記事は、NPO法人土といのち『お便り・お知らせ』12月号より転載しました。