”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

在来作物について考えた

2014-03-22 12:05:24 | 在来種 伝統野菜

静岡県内の在来作物を楽しむグループ、

「在来の味を愉しむ会」に参加させていただいて

丸一年が経とうとしています。

 

ありがたいことに、会議にも呼んでいただけるようになり、

コアメンバーの方とお話もさせていただきました。

 

現在、県内の在来作物の数は72品目220種。

映画「よみがえりのレシピ」の上映と連動させた

飲食店のイベントもあり、

若い世代も在来作物に興味を持つようになった

と言われています。

 

しかし、いつも考えてしまうのは

在来作物をどうしたいのか・・・ということ。

 

流通に乗らなかったから、

その地に在来作物として残っているのです。

産地を形成し、市場へ出荷しようとしたら

まったく逆の流れを作ってしまうことになります。

 

実際、20年ほど前、水窪の在来のじゃがいも「水窪じゃがた」を

JA出荷しようとしたら、うまくいかなかったとか。

その理由は

 ・品質を調えるのが難しかった。

 ・他品種のじゃがいもとの違いを鮮明に出せなかった。

 

在来作物は、気難しいと言いますか、

同じ品種を同じ地域で作っても、

味や性質が異なってしまうのです。

 

Img_7605

写真は、県内の在来のじゃがいも

左3つは、井川のおらんど(ただし作られた場所は違います)

右手前から、梅ヶ島地いも、井川赤いも、水窪じゃがた

 

また、収量が少ないのも在来作物の特徴。

県内各地には、在来のニラが多種ありますが、

飲食店でニラレバ炒めにして出せるほど

大量には収穫できません。

(たしかに、昨年レストランで出された在来のニラも

トッピングとかソースの一部として使われていました。)

 

そう考えてみると

やはり在来作物は、その土地で食べないと

本当の味はわからない。

そして、その時は、そこで暮らす人々に対し

敬意と感謝の気持ちを忘れてはならない

ということも大切なことだと思います。

 

コメント
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