仕事でトラブル、と言うよりゴタゴタがあり、帰りの中央線に乗っているときも、どうも気持ちが晴れなかった。手にした本のページを繰っても、頭に入ってこない。
そんな、すっきりしない気分で会場に入った。杉並公会堂は初めてだ。考えて見ると・・。以前公会堂シリーズを聞いたときは、ここが改装工事で使えないので、代わりに中野ゼロというところでやっていた。あれから聞いてないんだな・・。
シューボックス型で、天井が広く、ステージ側2階にも客席がある。音響は良さそうだ。ステージが低いような気がする。客席との一体感は強いが、舞台に立つ側は結構緊張するかも知れない。
プログラムはブルッフのヴァイオリン協奏曲と、チャイコフスキーの交響曲4番。いい感じ。
ソリストは城戸かれんさんという、新進のヴァイオリニストだ。1994年生まれと言う。若いなあ。
蒼いロングドレスで登場。うわー、きっと緊張しているんだろうなあ。
なんだか心配しながら、演奏が始まる。演奏はさすがに達者で、自然に音楽に身をまかせることができた。
演奏が終わり、マイクを持った城戸さんは、スピーチをした。素朴な話しぶりはやはり19歳の女の子だな、とも思うが、同時にやはり結構度胸はありそうだな、という気もしてくる。お父さんどころか、おじいさんぐらいの年の大指揮者と、オケを前に演奏できるんだもんなあ。将来が楽しみだ。
チャイコフスキーの4番は、ひたすら派手な曲だが、今回実演で聞くと、視覚的にもなかなか楽しめる曲だなあと思った。第3楽章のピチカートも見ていて面白い。ど派手な第4楽章は、コバケンの真骨頂だ。普段スピーカーで聴いているのに比べると、さすがに音のキレが良い。
アンコールはブラームスのハンガリー舞曲。みんなで聞いて、拍手をするのもコンサートだからこそ。ようやく、昼間のストレスを解消することができた。