今年の初秋は穏やかなものだったが、10月に入りまだ気温の高いときもあり、本格的な秋はこれからのようだ。
毎年、秋は音楽(コンサートやCDなどで鑑賞する)の季節なのだが、今年はこれまでCD店には行っていなかった。8月にHMV閉店で行ったくらいか。
日々の生活で少し荒れ模様の日々が続いたこともあり、少しほっこりしたいという気持ちで新宿タワーに。毎回の例に漏れず、この日も雨が降っている・。
右がジョー・サンプルの「虹の楽園」。先日書いたように、Sample This かこの「虹の楽園」、どちらを買おうかと思っていたのだが、とりあえず今回はこちらを買った。こちらの方がオリジナル。1978年の大ヒット・アルバムである。今でも全然古くなっていない気がするが、その印象は世代によって違うだろうな・・。
1978年というのも、僕個人にとってはどうもツボらしくて、この時期は本当に印象的な音楽が集中してリリースされている気がする。以前にもそんなことを書いた。
反時計回りに、左がナット・キング・コールのアンソロジーアルバム。3枚組で1000円という廉価版で、この機会にと思って衝動買いした。
「モナ・リサ」はじめ、主要曲はあらかたカバーされている。50年代後期にキャピトル・レコードから発売されたLove Is The Thing, This Is Nat King Coke, Cole Espanol, St. Louis Blues, A Mis Amigos の5作品、更にボーナストラックが12トラックほど入っている、ようだ。正直言ってこれらのアルバムがナット・コールにとってどのような位置づけなのか、書いていてもわからないが、とにかく代表曲はあらかたカバーされているらしい。
ナット・コールさんの声、スターダストなんか、最高に好きだけどね。昔、「めぐり逢えたら」(Sleepless in Seattle、メグ・ライアン、トム・ハンクス)という映画があって、そこでも効果的に使われていた。こうしてずっと聞いていると、なんとなく「ラジオ深夜便」を聞いているような気分になってくる。人生の先輩達の、屈託のない青春時代・・。
この2枚を決めてから、もう一品ほしくなった。バランス上、ここはやはり女声がほしい。現代の歌姫、テイラー・スウィフトとかも考えたけど、秋なので(意味不明か・)、キャロル・キングをいろいろ探してみる。「ロコモーション」を彼女が歌っているのを探したがなくて、この5枚組セットを買った。
紙ジャケは当時のLPレコードの雰囲気を狙ったものだと思う。1971年の「つづれおり」に前後して発売されたアルバム群、時期的には彼女のもっとも脂ののっていた時期にあたる。
僕には「つづれおり」、なかでもIt's Too Lateになんとなく秋の季節感があって-音楽や歌手に季節感があるというのも不思議ですが-、キャロル・キングの声に、なんとなく穏やかな秋を感じてしまう。もっと言えば、70年代初期というのも、何となく秋のようにすこし肩の力の抜けた感触がある・・。まあ、個人の主観だけど。
「つづれおり」は、むかしダウンロードしたデータしかなくて、レコードとかは持っていない。LPを買ってみようかな?