在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”コッリオ・ソーヴィニオン・ロンコ・デッレ・メーレ” ヴェニカ

2007-10-19 21:15:52 | Friuli フリウリ
"Collio Sauvignon Ronco delle Mele" Venica -Friuli
ソーヴィニオン、トカイ、それに、カラブリアで造っているオリーブオイル。ヴェニカは良いものを出す。生産量も多いし、結構大手なのに、品質が安定している。適度に華やか、適度にインターナショナル、適度にボディがあり、嬉しいことに値段も適度である。
品種はソーヴィニオン100%。
色は、若干濃い目の麦わら色で、やや緑かかる感じあり。つやがとても良い。
香りは、ソーヴィニオンらしくニワトコsambucaの香り、リンゴ、柑橘系、白桃のフレッシュな香りに緑の香りが混じる。香草は、サルヴィア、タイムなど。そして、米ぬか風の香りがある。(日本人にしかわからないだろうなぁ~。。。)香りの強さは良く、広がりがある。強さとエレガントさの両方を兼ね備え、ヴェニカのソーヴィニオンと言えば定番と言う感じになったが、やはりさすが。
味もとても良い。とにかくきれい、の一言。たけのこ風の味が気のせいかあるが、フルーツと花が広がる。しっかりした酸と塩味のバランスがとても良く取れている。(つまりどちらも強すぎず、良く調和している。)味の持続性も良く、長く、後味がとても心地良い。
なお、樽は使っていない。ステンレスのみ。
おっと、ヴィンテージは2005年だと思います。

”バルバレスコ・クリケ・パィエ 1997” イ・パリエーリ

2007-10-19 17:28:16 | Piemonte ピエモンテ
“Barbaresco Crichet Paje’ 1997” I Paglieri -Piemonte
15000本の生産量という小さなワイナリー。ラベルからも想像できる(?)ように、ビオ。ビオ歴20年だそうで、つまりイタリアのビオの走りというか、きっと、頑固で改革をしたくなかったから気がついたら20年経っていた、というのが正しいような気がする。。。
熟成は大樽で6年。それより、発酵期間が木樽で75日というのはすごい!60日位なら時々あるけど。。。いやー、まだまだいろいろなワイナリーがあるもんだ!(修行が足りない、を感じました。。。)
パィエの畑は、バルバレスコ村の南に位置。
色は、基本的なバルバレスコの色、ガーネット色。
香りは、かなり複雑で、深みあり。血、肉、ミネラル、花はカーネーション、菊のややドライ、フルーツはサクランボ、ブラックベリー、プルーンなど。茎、スパイス、腐葉土なども混ざる。ややアルコールが勝り、かなり伝統的スタイル。
味は、口に含んだ時、優しい。この優しさ、柔らかさは、ビオ系ワインに通じるところがあるような気がする。しかし、タンニンはしっかりある。優しさを帯びたタンニン。ミネラルあり。口の中にふわっと広がりがあり、後味がとても心地よくきれい。
エレガントで、長期熟成の可能性を感じる。
こういうバルバレスコもあるとは。うれしい新発見でした。それに、値段も良心的です。(45ユーロ程度)でも、手に入ればの話ですが。。。
(ところで、面倒なので、ワインの名前、eの上のテンテンは省略しました。)

”コッリオ・ソーヴィニオン・セグレ 2006” カステッロ・ディ・スペッサ

2007-10-19 16:49:27 | Friuli フリウリ
“Collio Sauvignon Segre’ 2006” Castello di Spessa -Friuli
このワイナリーは、良く知らないワイナリーだったが(飲んだことがあるにしても、あまり記憶にかなった)結構印象に残った。
ワインの色は、適当に修正が効くものなのであまりアテにはならないし、一つのインフォメーションとしてしか取らないが、人間は視覚から入ることが普通なので、やはり左右されてしまう。色はそれほど濃くもなく、つまり、普通だったのだが、これだけインパクトが強いワインだとは思わなかった。ただ、20ユーロ以上という値段がちょっと残念。まあ、フリウリのワインは全体にちょっと高めだが。
品種は、当然、ソーヴィニオン。
色は、とてもつやの良い、やや緑がかった感じのある麦わら色。
香りは、最初、ビタミン剤。つまり柑橘系の臭いだが、ちょっと薬がかった感じもある。(でも、決して悪くないので間違えないように。)やや未熟のリンゴ、カリンnesporaなどに加え、緑の香りが強い。香草、タイム、野生のアスパラガスなど。ミネラルもある。
味は、しっかりしたインパクトがある。ボディがすごい。そして口の中で広がりあり。塩味がしっかり、そして、味も持続性もとても良く、後味がとてもきれい。

”カルソ・ソーヴィニオン 2005” カンテ

2007-10-19 16:47:05 | Friuli フリウリ
“Carso Sauvignon 2005” Kante -Friuli
自然派ワイナリーである。非常に好感の持てるワイナリーである。
確固たるフィロソフィーがある。当然、ワイン造りに関しても、そして、ボトルにも。ボトルは、一般に使われている750mlではない。ボトルの形状、容量、注ぎ口の直径などを計算した上で、1ℓか500mlしか造っていない。500mlはやや小ぶりだが、1ℓのものは、750mlのを一回り大きくしただけで、かなり趣味の良いボトルである。
さて、ワインは、バリックで発酵、熟成。フィルターなし。
品種は、もちろんソーヴィニオン100%。
色は、かなり濃い目の麦わら色で、つやがとても良い。
香りは、ちょっと弱い。だんだん出てくるが、どうしてもやや弱め。しかし、その分エレガントである。白い花、白桃、白い皮のスモモsusina Biancaなどに、ミネラル臭がかなり感じられる。香りが全体に弱いとは言え、複雑性は良く、じわっと広がる感じはある。ほのかに緑の香りもきれい。そして、香りに変化があり、単調でなくとても良い。
味は、やや堅めの酸がある。そして、塩味がきれいに出る。味の強さは程よく、持続性は良い。後味に柑橘系に加え、ほろ苦さが残るがとても心地よい。ワイナリーと同様、とても好感の持てるワインである。
色からはバリックだと感じるが、それ以外、バリックのタルタルが全く出ていない。味付け程度に存在して、ワインの骨組みを造っている感じ。再び、RBのソーヴィニオンを飲む機会があったが、相変わらず強烈なタルタルで、大違い。あくまでも個人的な嗜好の問題だと思うので、どちらが良いとは言わないが。