在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

カニーナ・ディ・ロマーニャ DOC

2008-01-28 19:45:05 | イタリア・ワインABC
Cagnina di Romagna DOC –Emilia Romagna
イタリアは、赤のデザートワインがかなり造られている国だと思う。
デザートワインというと白、というイメージが一般にあるのではないかと思うが、イタリアでは各地で甘い赤ワインに出会う。意外とこのあたりに、日本のワインの火付け役となった「赤玉ポートワイン」の起源があったりして。。(名前がポートだし、違うと思うが。。)

さて、「DOCカニーナ」も赤のデザートワイン。本当になんてことのないワインであるが。。品種は、レフォスコrefosco。フリウリ、ヴェネトにも見られる品種で、地理的に繋がっていると解釈して良いだろう。レフォスコは少なくとも85%使用で、他の品種を混ぜても良い。なお、レフォスコを地元ではテッラーノterranoと呼ぶので、そうなるとフリウリの「DOCカルソCarso」の品種の一つであることを思い出すと思う。(ただし、こっちは辛口ワイン)
名前にロマーニャが付いているので、州の東側のフォルリ、ラヴェンナあたりが生産地。
最低アルコール11%
最低残糖分は40g/l
きれいなルビー色、やや紫がかり、いかにもワインらしい(グレープジュース的と言ったらちょっと怒られてしまうか??)ほどほどに甘いワイン。

”カニーナ・ディ・ロマーニャ 2003” ファットリア・カメローネ(マラビーニ)

2008-01-28 19:41:22 | Veneto, Emilia Romagnaヴェネト、エミリア
"Cagnina di Romagna 2003" Fattoria Camerone(Marabini) -Emilia Romagna
今はちょうどカーニバルの季節である。カーニバルとこのワインの関係は、カーニバルの時期に食べるお菓子フラッペ。またはキャッケレと呼ばれるお菓子を自分で揚げて食べるのに、何かちょうど良いワインがないかと思ったからである。
そして、ちょうど、その前に春巻きを含む中華系の料理を考えていたから、それなら、少し甘いワインもいいかもね、と思った。こちらは、春巻きは醤油、酢、ラー油で食べるとは限らず、スイートサワーソースも普及しているのである。
結果的に、中華のスイートサワーソースにこのワインはまずまず(個人的には中華にはビールが良いかなぁ)、甘口ワインが好きな人には良いと思ったが(日本では、食事用のワインリストに何故かモスカート・ダスティがあったりするから、そういうワインを飲む人には)、フラッペには結構合ったと思う。

もう何年かうちに眠っていたワインの1本。でも、保存状態は良いので、思ったより美味しかった。(というより、もうダメなら捨てようと思っていたのだが。。)
品種はレフォスコ。地元名でテッラーノ。
色は、明るいルビー色。バラ色という感じ。もっと若い時は紫がかっていたのだろうが、それが取れて、きれいなルビーになっている。
香りは、いちご、それも、いちごの種のよう、そして、レッドベリー、サクランボ。いちごの種の青っぽさ、革を思わせる苦みを含んだ香り、薬草風の匂いも混じる。最初はひたすらいかにも「ワインらしい香り」だったと思うが、やや落ち着きが出てきた感じか。ただし、完全にきれいな香りとは言えない部分がある。
味は、程よい甘さが心地よい。アルコール度9%で、軽めで、ベタベタした感じでないのが嬉しい。酸はあるが、あまり感じるほどではなく、どちらかというと最後に渋みが残るのが気になる。
まあ、こんなもんでしょ、という感じ。