在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

ワインを飲み干さないことのススメ

2017-12-25 23:24:53 | イタリア・ワインABC
少し前のワイン会での質問というわけではないが、ワインは開けてしまったら飲まなきゃ、というので、そんなことはないですよ、と答えた。

参考になればと思うので、それについて少し。

確かに、ワインのことについて知る前は、私も開けたワインはできるだけ飲むようにしていた。

ワインの勉強を始めたら、今度はヴァキューヴァンを買ってきて、残ったワインはしっかり真空保存。

今ではヴァキューヴァンも使ってない。

正確には、ヴァキューヴァンの栓で蓋をするが(使いやすいので)、真空にはしない。

面倒臭い、と言ったら性格がばれそうだが、例えばちびちびと飲む時など、いちいち真空にしていたら面倒くさいからである。


また、ワインは、飲み干すつもりで開けない。
もちろん、終わってしまえばそれでいいし、わざわざ少し残して取っておくことをするわけではない。
しかし、全部飲めないから開けない、とか、残ってしまってどうしようー、とは考えない。

数人集まっての食事会などでは、ボトルが終わってなくても開けていく。
全部飲み干してから次のワイン、ではなく、次のお皿に合わせてワインを開けていく。

ワインが残っても別に問題ないし、残ったワインを翌日、2日後、場合によっては1週間後に飲むことも楽しみなのである。

翌日、もっと良くなっていることもあるし、ダメになっていることもある。
1週間過ぎてもまだ美味しさを保っているワインは嬉しいし、数日でもう飲めない状態になっていることもあるが、その場合、そのワインの限界が見えてくるので勉強になる。
硬かったワインがまろやかになったり、違う香りの発見があったり。
これもワインの大きな楽しみのうち。

だから、ヴァキューヴァンの栓のようなちゃんとしたものは絶対に持っていた方が良いと思うが(開けやすい、閉めやすい)、それを使って、ワインを後日飲んでみることをオススメする。

ワインによっては大きな発見があるかもしれない。






今年のローマのクリスマスツリー ベネチア広場

2017-12-25 23:05:03 | もろもろ、つれづれ
今年もまた貧相なローマのクリスマスツリー でも、かわいそー




ローマに、というかイタリアにいない間に、恒例のベネチア広場のクリスマスツリーが完成した。
ローマでは、他にもたくさんツリーはあれど、これがやっぱりローマを代表したものになる。

昨年のはひどいものだったが、まさか今年も、と思ったら、まさにその通りというか、もっとひどいものになった。

あだ名がspelacchiato、ムシられたという意味で、トイレブラシ、という呼び名もあるらしい。
それくらい貧相。

これに50000ユーロ((670万円)かぁ。。。

そのお金で町中のゴミをどうにかしてほしいものだと思ったりもする。

たしか、去年も飾り代をケチって、あまりの貧相さに、後から飾りを追加した。


こんな感じで向こうがスケスケ

今年は、エレガントよ!とローマの女性市長は弁解しているようだが、 21メートルの高さの木に600の球、ライトの配線は3キロの長さで、真っ白に輝いている。
白一色がエレガントと言えなくもないが。。。
色がゴタゴタよのツリーよりいいかもしれないが。。。。
。。。なんか貧相。

飾りが枝から枝へと渡っていなために、枝が強調され、本当に巨大なトイレブラシの塊に見る。(笑)

しかし、あまりの言われよう、そして、Spelacchioの謎とか、Spelacchioの真実とか、メディアで引き続き取り上げられているのを見ると、すごーーーーーくかわいそうになってきた。

この手の木は、伐採された時に多くの根が切り落とされてしまうために、死んでしまうそうだが、それにしても、輸送中の扱いが悪かった説もあり、多くの葉や枝が落ちたらしく、それがまた、あいにくの雨でまた落ちたらしい。
枝がかなり少なくなって、さらに少なくなっているようで、かなりかわいそう。

飾りのない木を見た時は、木自体はそれほどひどくはなかったように記憶している。

でも、運ばれてきた時にはすでに死んでいたとか、クリスマスまで持たないとか(通常クリスマスツリーなどの飾りは1月6日か半ばまで飾られる)、またまたいろいろ言われるようになった。

もちろん、ローマのツリーがこれ??という感じで、ローマの衰退を象徴しているとか、ミラノの豪華なツリーに完全に負けているとか、これまたいろいろ言われている。

しかし、考えてみると、自然の中ですくすく育っていたのを突然伐採され、遠くまで無理やり運ばれ、木もかわいそうだよねー(涙)
不運にも選ばれちゃって。。。

さて、広場を通りかかって、改めて見てみる。
何せ今年話題のツリーなので、心なしか見物人も多い。

葉っぱはかわいそうに、しょぼんとして、取れてしまっているところも多い。
やっぱり、かなりかわいそうー。。。




安物家具にならなくて良かったねー
いや、まだこれから??