在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

やっぱり好きになれないテルミニ駅近くのホテルM

2017-12-09 11:11:52 | 行ってはいけない
うーん、やっぱりこのホテルは好きではない。


たまたま、最近、早朝に空港送迎の簡単な仕事が入り、空いていたので受けたのだが、珍しく、(専用車ではなく)タクシーで空港までという内容だった。

チェックアウトを済ませ、タクシーをレセプションにお願いすると、早朝のせいか、いかにもフルボ(ちょっとする賢い)そうな人が一人。
市内まで?と聞くので、空港、と答える。

すぐに、それなら、うちの車があるからすぐ呼びますよー
タクシーと同じ値段ですよー

おお、きたか。。。

本当に5分で来るならいいけど、そうでなければタクシーがいい、と返事をする。

タクシーなら2分で来るので、なんで、ホテルの知り合いのドライバーの車を10分も待たないといけないのか??
値段は同じで、もちろん車は快適だが、へたすると10分以上待つことになる。

彼はすぐさま、知り合いのドライバーに電話をかけ、最初の車は10分はかかる、という回答。
次は、5分でなんとか来る、という回答。

5分で来るよー、とニンマリ。

しかし、案の定5分では来ない。。。

5分ぴったり経った後、まだ来ないならタクシーを呼んで、とお願いする。

イタリアの5分は最低10分、いや、15分になるときもある。。。

だいたい、タクシーを呼んでいたら、もうとっくにホテルを出発している。

彼はちょっと不機嫌になり、タクシーがいいなら、タクシーを呼ぶよ、とぶっきらぼう。

さて、呼んだタクシーがそろそろ来るかも、という頃(最初のアクションから10分以上経っている)、最初に呼んでいた知り合いの車が来た。

その後、来ただろうタクシーにはどういって話をつけたかは知らないが、一応その車で空港まで。

キックバックをもらうのはわかる。
それも自分一人というシチュエーション。
誰とも分けることなく独り占め。

しかし、セコイ。
お客様が多く払っているわけではないので、悪いわけではないが、偶然いただけるシチュエーションになったのならともかく、そういう状況を無理やり作ろうとするところがセコイ。
やっぱり、このホテルとは合わない。。。。

イタリア映画の紹介 Dove non ho mai abitato di Paolo Franchi 住んだ事のない場所

2017-12-07 22:27:14 | 何故か突然イタリア映画
Dove non ho mai abitato 住んだ事のない場所
監督 パオロ・フランキ



純愛。
それも大人の純愛。

50代の大人の恋愛もの。。。。今時、なんだか、珍しい。

昔の映画であったよねーこんな感じの恋愛って。

クラシックな恋愛ものを描きたかった、というのが監督の意図。
まさに、クラシック。クラシックな恋愛。




トリノに有名建築家、マンフレディが住んでいる。
彼の右腕はマッシモ。マンフレディの建築事務所の後継者でもある。
彼も有能な建築家で、硬派、かなり真面目なタイプ。

マンフレディの実の娘、フランチェスカはパリに住んでいる。
非常に有能な建築家で、父親が彼女の才能を評価している。
お金持ちの有能な男性と結婚して、一人娘もいるのだが、父との確執で、建築をすっぱりやめ、イタリアを逃げ出した。
彼女が建築を止めたのは、別に夫の責任ではないのだが、マンフレディは彼女の夫がお気に召さない。

父の誕生日にパリから飛んできたフランチェスカ。
父親の怪我(骨折)と、無理やり任されたトリノ郊外の見事な一軒家の改築で、しばらくトリノに留まることになる。

改築の指揮を執っているのはマッシモ。

一緒に仕事をしていくうちに、そして、マンフレディの突然の死も含め、マッシモとフランチェスカの間に恋愛感情が生まれていく。

マッシモは彼女がいる身、フランチェスカは夫がいる身。

でも、最後は、泣く泣く別れ、二人とも元の鞘に納まる。

ここで、彼女を捨て、夫を捨て。。。にならないところが、なんだかじれったい気もする。

綺麗すぎる。別れが綺麗すぎる。。。

でも、こういうクラシックな恋愛、昔、見ていて胸キュン、ときめいたものだ、と懐かしかったり。

しかし、今の若者たちが見たら、50過ぎたいい大人が二人なにやってんの〜??と思わないかなーと思ったり。

マンフレディの家も豪華だが、パリのフランチェスカの家も豪華、そして、改築する家も、超金持ち新婚夫婦が住むのだが、湖が目の前、ガラス張りでプール付き、超豪華。
すごーい。

それから、小物がいい。

フランチェスカのコート、バッグ、ボストン、品のいい色合いのカシミアのセーター、そして、彼女のサングラス。

200以上のサングラスの中から選び、また、女優が、ちょうだ〜い、と頂いていったというものだそうだが、見事な個性を描いている。

建築家は、人の家を造るのが仕事。自分の家ではない。
だから、住んだことのない場所。
それと、二人の心の住処がない、違う、あるいは、無理がある、という感じをかけている。

タイトルとしては単純に思えるが、面白い。
実は家だけではなく、実体のない心の意味も含めている。

50代の純愛。
そんなの見たくないーという若者には勧めないが、昔懐かし、最後に涙ほろっ、という感じの映画もいいねーという方にはオススメ。


Franciacorta フランチャコルタ

2017-12-07 20:39:21 | Lonbardia, Valle d'Aostaロンバルディア他
Franciacorta




フランチャコルタ協会とイタリアソムリエ財団の協力によるフランチャコルタの試飲会が行われた。

微妙に形は変わっているが、ほぼ毎年1回行われている試飲会の一つ。

この手の試飲会の参加ワイナリーは、残念ながら毎年減っているのだが、今年は35社程度が参加した。
各社、2本ずつ持参。

持ってきて良いとなったら6本も7本も持ってくるところはあるだろうが、そうなると、果てしなく終わりのない試飲会になってしまう。
だからこのくらいの数がちょうど良い。

出ていなくて残念、というところも幾つかあったが、大手、有名どころはだいたい参加。
いい加減嫌になって飲まなかったところもあるが、以下、だいたいの印象。

評価はいつも、+++が良い、で、あとはプラス、マイナス。最高点は特に決めていない。

Antica Fratta+++ ちょっとボタっとした印象で個人的にはあまり好きではないのだが、他、いろいろ飲むと、まだマシだということがわかる。。。(ごめんなさい)

Fratelli Berucchi++ ベルッキは主なところで2つあるので注意。マイナーな方といっていいかもしれない。

Barone Pizzini +++

Bellavista +++ 持ってきたうちの1本が一番安い、カジュアルタイプのもので、ちょっとがっかり。やや甘いので心地良いが、ちょっと薄っぺらい印象。Vittorio Morettiを持ってき欲しかった。(笑)

Guido Berlucchi++++ No.61のラベルで有名な方。しっかりした味わい、心地よく、こちらの方はよくできている。

Bersi Serlini++++ ほとんど無名だが、かなり良い。

Bosio+++(+)

Ca’ del Bosco++++(+) 好き嫌いが分かれるところ。嫌い、という意見も多いのだが、そして、個人的にすごく好きなわけではないが、やはりよくできている。
2本のうちの1本にAnnamaria Clementi 2008を持ってきたが(拍手!)実は、翌日、偶然、Annamaria Clementi 2005を飲む機会があり、二日連続。
2005年くらいでやっと良さが発揮できるようになる感じ。

Castelveder +++(+)

Cola Battista++++ 悪くない。意外な発見。

Contadi Castaldi ++++

Corte Aurea ++(+)

Ferghettina ++++

Le Marchesine ++++ これも意外な発見。

Monte Rossa ++++(+)こちらも賛否両論はあるが、やはりよくできている。ちょっと木の香り、樽の香りが強いのだが、こういうパワフルなタイプが好きな人も多いし、そういうタイプではよくできていて、安定、安心。
Cabochon 2012を持ってきた。(拍手!)

Mosnel ++++ 

Quadra ++

Ricci Curbastro ++++

Uberti ++++

Giuseppe Vezzoli ++++ メトド・ソロウーヴァを使用している。

他、不参加ワイナリーはあるし、飲んでないワイナリーもあるので一部。
また、飲んだけど、ちょっと、あちゃー(涙)というところも除いている。


Champagne e prosciutto D'Osvaldo ドズヴァルドの生ハム

2017-12-04 13:55:47 | もろもろの食べ物
シャンペンとドズヴァルドの生ハム



いつもの大判振る舞いのエノテカ、ディ・ビアジョでの試飲会。
毎週土曜日の午後に開かれている。(休みの時期もある)

今週はシャンペンとドズヴァルドの生ハム。

ドズヴァルドとはいかに???

で、当然のごとく顔を出した。

ドズヴァルドの生ハムは、イタリアで最も美味しいハム(の一つ)と思っている。

かるーーーーい燻製の香りほのか(最高〜)、燻製しているから、いわゆる生ハムとはちょっと違う、しかし、燻製ハムのスペックとも違う。

それは、煙で燻製をするのではなく、蒸気で燻製するから。

大きな鉄鍋いっぱいに大量の香草を入れ、ハムにその香りがほのかに付く。



詳しくは、ずーーーーと前、訪れた時に記事にしているので見て(探して)いただければ嬉しいが、その時に見た小さな燻製用の部屋は、今は衛生管理規定から外れてしまうらしく、使用していないと知った。

それでもドズヴァルドのハムは美味しい。

うまい。

唸るほどうまい。

もちろん、知らないと普通の生ハムと違う事に気が付かない程度だが、いや、この違いが大きいのである。

食べた事のない方には説明が難しいのが申し訳ない。
イタリア好き、イタリア食好きとなれば、イタリアに来た時に是非探して欲しい。
(かなり難しいのだが。。。そして値段が高い。。。)



今回はシャンペンの方が味が強く、本当はもう少しデリケートなタイプと合わせた方が良いと思ったが、その辺りはご愛嬌。

Piere Sauvignon 2014 Vie di Romans

2017-12-04 13:44:53 | Friuli フリウリ
Piere Sauvignon 2014 Vie di Romans



ひさびさにイタリアにいらした友人を家にお誘いして開けた1本。

もう少し取っておいても良かったのだが、2年程度家に置いておいて、ちょうど飲み頃になっていると思ったらその通りだった。



ヴィエ・ディ・ローマンスは綺麗なワインを造るので大好き。

これも、まさに、透き通るという表現がぴったりなくらい、優雅で、繊細で、見事に洗練されていた。
(ラベルも品が良い)

リリースされたばかりだと、味わいがちょっと物足りないくらいだが、やっぱり数年の熟成を経ると、白は絶対に美味しくなる。
2014年だから重たすぎず、やや軽めの仕上がり。
ソービニオンのコクが増して、満足。++++(+)

やっぱり、白は数年置いて飲むに限る。

こちらのソーヴィニオンは樽使いではない方。
樽が好きな方は、Vierisを。
私は樽使用ではない方が好みなので、Piereの方が好き。

なお、今は、PIere Sauvignonではなく、単にPiereになっているよう。
樽使いのソーヴィニオン、Vierisは、シャルドネで似たような名前のがあるので(Ciampagnis Vieris)があるのでご注意を。 

間違って買ったら品種が大違い。(笑)

La Spinetta ラ・スピネッタ ワイナリー見学

2017-12-03 12:46:33 | Piemonte ピエモンテ
La Spinetta




ラ・スピネッタに行った。
以前、ずーーーーーっと前、2度行ったことがあるが、1回はバローロのカンティーナの方だったと思う。
今回は、バルバレスコに近い方。
すっかりきれい、すっかりモダンになって、当時の面影は全くなく、ここだったはずだけど、という印象もない。

ランゲでワイナリーを選ぶ場合、本当は独断と偏見で、伝統的なところを選びたいのだが、そうはいかない時もある。

今回は、ちょっと大きめ、有名どころが良いというリクエスト。
となると、モダン、大手が良さそう、と思い、ラ・スピネッタの予約を思い立った。
それも、バローロの地域まで行くにはちょっと時間がなかったという理由もある。

なんと今は日本人のスタッフもいて、直接日本語で説明してくれるので、かなり楽をさせてもらった。

そして、そのせいで写真も結構撮れた。
(通訳をしていると、思うように写真が撮れない)

サイで有名なラベルの絵は、デューラーの絵。
一度見たら忘れられない、というか、印象の強い、ダイナミックなラベル。
力強さ、強固さ、風格、安定感などが見て取れる。
遠くからでもわかりやすいし、こういうラベルを見ると、ラベルの印象がいかに大切かわかる。

このラベルを思い立ったのは幸運の一つでもある、との説明だが、まさにそう。
しかし、幸運は待ってやってくるものではないので、幸運を呼んだのは、やはりそれなりの能力、努力があったわけだ。

カンティーナは、そう、昔訪れたのはやっぱりここだったのだろう、という面影が少なからずあったが、水平ファーメンターがずらり。。。。。。
数えなかったが、8つくらいはあったと思う。

ひえー(と、以前もちょっと驚いた)

金持ち〜(なのは知っていたが)

ワインの勉強を始めた頃、ランゲのワイナリーを訪れた時、「僕も持ってるんだよ、1個!」と嬉しそうに語ってくれたワイナリーがあった。
あれは、どこだっただろう。。。。

今は、持っていな方が良い、というか、持っている所には行かないというか。。。。
で、ひさびさのご対面。(笑)

1時間に1回転。



これがあるから、マセレーションの期間を短くできる。。。(との説明)

マセレーションは長くても決して悪くはないのだけど。。。

熟成庫に大樽はありません。(との説明)

確かに、中樽が少し、あとは全部バリック。。。。。




さて、今ではもうスピネッタは飲まないので(笑)試飲はひさびさ。

20年から30年は持ちます。(との説明)

うーーーー。。30年から50年、持つワイナリーもある。。。

さて、こちらも業界関係者であったため、ワインは次々に開けてくれた。
写真の通り。(写真を見てね)



昔、時々飲んだLidia。樽〜がみんな好きな時代があったと懐かしい。
バルベーラのCa’ Di Pianは、安かったからよく買って飲んだ。(今は高い)
Pinは、まだ90年代のものがワインクーラーに1本眠っているが、当時とブレンンドが変わって、今はネッビオーロとバルベーラのブレンドだそう。これもよく買って飲んだ。




そして、バルバレスコはGallinaを開けてくれた。これは悪くない。
値段がかなり安かったので、1本買っておいた。




バローロは、なんとまあ力強い。。。。はあ。。。



そして、スピネッタの原点、モスカート。
今は、甘いワインはほとんど飲まなくなったが、これもよく買ったものだ。
相変わらず、可愛らしくきれい。

ひさびさに別世界を見たような気分と、ちょっと懐かしさを覚える見学となった。



Venezia Biennale Arte 2017 ヴェネツィア ビエンナーレ アート 2017 続き

2017-12-01 20:21:36 | 何故か突然アート
ヴェネチアのビエンナーレ・アート2017の続き

他にも写真は撮ったのだが、うまく撮りにくいもの、とってもよくわからないものなどなどはパスしている。

こちらはジャルディーノの方。


フィボナッチを思わせる


ロシア館。下は人、人、人。


同じく。誰が隠れているか書いてある。


携帯画面で、隠れている人の姿が見えるという趣向。。。


日本館。 逆さま。下の穴から人が顔を出す。。。はずかし〜


ネオンアート


私も穴を開けたい。


ここまで精巧に開けるのは疲れそう。


噴水


絵の中の本


いたずら書きをしたくなる


よく見ると名画がいっぱい見えてくる


君は名画をいくつ知っているか。。。


印刷したメモ用紙的なものを貼り付けている

今年の花形。場外の作品。今年一番の話題作。
タイトルは「サポート」だが、みんな「手」と呼んでいた。
本物を見るだけの価値あり。


ヴァポレットから見るとこんな感じ



下から見るとど迫力







カ・ドーロの隣の宮殿で、ホテルらしい。
ああ、泊まってみたい。
窓から見たらもっとど迫力だろう。

Venezia Arte Biennale 2017 ヴェネツィア ビエンナーレ アート 2017

2017-12-01 19:50:02 | 何故か突然アート
Biennale Arte 2017 Venezia



ギリギリ、駆け込みセーフでヴェネチアのビエンナーレに行った。
正確にはビエンナーレ・アート。
最終日。

今年で3回目。
隔年なので、3年目ではない。

ヴェネチアのビエンナーレは、隔年で、アート年と建築年が開催されている。
建築年もぜひ行きたいのではあるが、さすがにローマからなかなか時間が取れない。
しかし、アート年は面白いのでぜひ行きたいと思っている。
今年はダメかと思ったのだが、なんとか、本当にギリギリセーフで最終日に行けた。

11月も終わりだから、あいにく天気がいまひとつで、しかし、どのみちビエンーレしか行かないで、そんなの構わない。
そして、その方が、かえって人が少なくなるので嬉しいくらいである。

予想通り、お昼前は結構人が入っていたが、午後になるとだいぶ減り、アルゼナーレもジャルディーノもかなりゆっくり見ることができた。
特に、ジャルディーノの方は、各パビリオン入場の際に、いちいち列に並ばないといけないようでは、たくさん見ることができなくなってくる。
最終日も悪くない、と思った。

ビエンナーレは、会場外の作品もあるが、主な会場はアルセナーレ(造船所)とジャルディーノ(庭園)に分かれている。

両方を見るには、駆け足で半日強。
ゆっくり見たい場合や、ジャルディーノの方の列が多いと、丸1日かかる。

一つしか見れない場合や、どちらから見るかとか、悩むところなのであるが、私はアルセナーレ>>ジャルディーノの順番で見る。

アルセナーレの出口が、入り口の反対側に位置しているので、出た後、10分程度、ジャルディーノまでとぼとぼ歩いて、その後、残りの時間をジャルディーノに費やす。

アルセナーレはほぼ一方通行。
最後の方にイタリアのパビリオンがある。

ジャルディーノにはビエンナーレ館があり、そのほか、各国のパビリオンが並んでいる。
その中にはもちろん日本館もある。

前回の日本館には感動した。
ドイツに住んでいる、日本の女性の作品で5万個の鍵を使った作品。
未だに携帯の待ち受け、PCの壁紙に使っている。
(家族の写真を使う趣味はないので、これで落ち着いている)

今年は、ちょっとした余興的な部分は面白かったのだが、全体にはイマイチ。

しかし、それはフランス館も同じで、前回の方が良かったと思うし、イギリス館やカナダ館も含め、前回の方が良かったというところが多かった。

逆に、今年、ダントツに良かったのはロシア館。

しかし、アルセナーレの方は、今年の方が、いや、今年も面白かった。

イタリア館もかなり良かった。

なお、今年、ダントツに話題になったのが、場外の作品の「手」。正式な作品のタイトルは「サポート」。
大運河沿いに見て、さらにその下まで行けて、その大きさに感動。

良かった作品で、写真に撮りやすかったものを紹介。


糸を使った作品


刺繍でまるで文字のよう


迷路。。。(でもないが)


なんてことないが結構気に入った作品


あはは


これも同じ作家


毛糸の山


人形はかなり小さい


もちろん鏡の仕業


なるほどね


潜水艦があった


Distilleria La Berta グラッパ蒸溜所 ベルタ

2017-12-01 17:40:05 | Piemonte ピエモンテ
La Berta グラッパ蒸溜所



グラッパ蒸留所ベルタは、もう何度も行っているが、かなり有名な蒸留所。
ピエモンテにあり、ピエモンテはワイナリーも多いが、蒸留所も結構ある。

グラッパというと無色透明で、熟成させないタイプが伝統的、一般的なのであるが、今は、色のついた熟成タイプのグラッパも人気がある。

グラッパは、絶対、白(グラッパ・ビアンカ)に限る!
という人も多いが、グラッパに慣れていない人には、熟成タイプの方が飲みやすい。

ベルタがグラッパの歴史を変えた、と言っても過言ではないと思うのだが、イタリアで初めて、飲みやすい熟成タイプの高品質のグラッパを造ったのはベルタである。

20年以上前、初めてベルタのグラッパを飲んだ時には、こんなグラッパがあるんだぁ、これもグラッパなんだぁ、と感動した。



グラッパは、ぶどうの搾りかすから蒸留し、イタリアで造られたもののみである。
イタリア以外のものは、同じぶどうの搾りかすから造ったとはいえ、グラッパという名前を名乗ることはできないし、逆に、似ていても、例えばワインから蒸留したものはイタリアで造っていてもグラッパではない。

さて、ベルタは、ピエモンテのモンバルッツォというところにある。
車がないとちょっと行けないところなので、日本の観光客が行くことは難しいかもしてないが、予約すれば見学は無料で、1時間ほどのコースを案内してもらえる。

もちろんグラッパの試飲も込み。
また、ベルタはお菓子も作っているので、焼きたてのお菓子も食べさせてくれる。



ベルタのような規模の大きな蒸留所になると、痛みの早いぶどうの搾りかすをよりよく保存するために、まず、搾りかすに含まれているアルコールを摂るデアルコリゼーションという作業をして、ぶどうの搾りかすに含まれているアルコールを集め、アルコール度30ほどのフレンマと呼ばれる(英語でローアルコール)蒸留液を作る。
それを単式ポットスティルで蒸留し、いよいよ本当のグラッパができる。
グラッパの原液は、7−8つほど並んだステンレスタンクに入れられ、一杯になると税関役人が来て、チェック、アルコールに対する税金を払い、封をするのだそう。

その後、薄めてアルコール度を下げ、熟成の過程を経ないものはグラッパ・ビアンカになりるが、ベルタはグラッパ・インヴェッキアータと呼ばれる熟成タイプが得意なので、多くが熟成庫に回される。


熟成庫は二つの部屋に分かれ、大樽で1年の熟成で製品になるもの、バリックで最高10年の熟成を減るものが眠っている。

部屋のライトの色がゆっくり変わるようになり、音楽が鳴っている。
ライトの色は、単純に美観のためだけ出そうが、レッドを使用し、庫内の温度が上がらないようになっている。
音楽はクラシックで、熟成庫内から漏れ聞こえる音が、庭園内にも流れるような感じになっている。

なお、封印されている樽は、もちろん税関員が封をするのであるが、こちらは熟成に対しての税金を払うのだそうである。
うーーん、税金だらけ。
だから、グラッパの値段が高くなるんだぁ、とちょっと納得。



広い工場内の見学の途中、突然、お菓子を焼いているところに立ち寄り、焼きたての、地元特産の、アーモンドの粉で焼いたお菓子を一つつまみ、最期、試飲会場では、4種類程度を試飲できる。

試飲会場は、同時におみやげ屋さんにもなっていて、周りにずらっと、各種グラッパを始め(48種類を生産しているそう)、ベルタで作っているお菓子、チョコレートやジャムなど、丁度良いおみやげになりそうなものが多数ある。

なお、試飲会場の横には博物館があり、自由に見学が出来るようにもなっていて、蒸留、蒸留所の歴史に関連した展示品が多数展示されている。

かなり行きにくいところにあるとは思うが、ワイナリーに加え、グラッパの蒸留所を訪れてみるのも面白いと思う。


Alto Adige 2本 Cembra e Villa Corniole

2017-12-01 16:13:58 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
Muller Thurgau Vigna delle Forche 2015 Cembra
Cimbro Rosso 2015 Villa Corniole



トレントにあるグラッパ蒸留所ピルツァーのブルーノ氏は大好きである。
温厚な人柄、素晴らしいグラッパを作る能力と豊富なアイデア、蒸留酒の世界的コンクールの審査員もしてしまうほどで、お茶目なところもあり、とても好感がもてる。

さて、ブルーノ氏ともう一人、仕事関連のイタリア人の方を交えて、トレント郊外で、簡単な昼食をとった。

ワインは、せっかくなので地元のワインをということで、レストランのすぐ近くのワイナリーのものをブルーノ氏が選んでくれた。

これがいい、これがいい、と。



Muller Thurgau Vigna delle Forche 2015 Cembra

品種はミュラー。
しかし、香りはまるでリースリング。
口に含むとちょっと違うのだが、かなりリースリングに近い。

色が濃く、香りはイドロカルブーロ(炭化水素。。。という訳になってしまう)、ミネラルが強い。イタリアらしい、太さのあるミネラル。
もちろん熟したフルーツの香りもあるのだが、グリーンも含み、ブラインドだとリースリングと答えるだろう。
ブルーノ氏も、そうだろう、そうだろう。

ブルーノ氏曰く、ミュラーの、お父さんは説が変わっているのでともかく、お母さんはリースリング、それが強く出た例ではないか、と。

かなり面白いと思ったワイン。
うーーーん、ローマでは手に入らないだろうなぁ。。
残念。++++



Cimbro Rosso 2015 Villa Corniole

酒飲みが集まり、昼間から2本目。
みんな酒関連の人ばかりだから、飲める、飲める。
今度は赤。
やはりブルーノ氏にお願いしたのだが、在庫がなく、第2希望でこれになった。

ラベルから、ちょっとモダン?と思ったらその通り。
テロルデゴとラグレインのブレンド。



色が濃く、熟したフルーツの香りが強く、甘い感じが出ている。
特に味わいの方に樽香が出ていて、タンニンが比較的まろやか。
ちょっとモダンすぎで、面白さには欠けるが、飲みやすい、結構好き、という意見も。+++(+)




ドイツの(普通の)ホテルが500ユーロ以上

2017-12-01 14:47:47 | もろもろ、つれづれ
秋になって、2度ほどドイツに行く機会があった。
どちらも仕事である。

最初はミュンヘンで、ホテルは私が予約したわけではないが、一人で先に着くので、名前と住所を聞いていた。
見本市に行く仕事なので、市内ではなく、見本市会場に近い、郊外の、大手中堅クラスのホテルチェーン。

チェックインの時に、先払いですと言われ、600ユーロを請求された。
このホテルに3泊で600ユーロ?
イタリアなら、同じホテルで、150ユーロでお釣りがくるはず。

そこで、何人分の部屋ですか?と聞いたら、一人分、3泊です、と言われ、なんとまあ高いこと、と思った。
まあ、私が予約したわけではないから、こんなもの?と思い、支払い、部屋へ行く。

部屋に入り、どんな部屋かと思ったら、かわいくて清潔、その点は快適なのだが、シャワーのみ、石鹸類は日本のビジネスホテルのような作り付けのボトル式、冷蔵庫はなく、セーフティボックスもなく、スリッパもなく、洋服タンスは箱になっていないオープンタイプ。
ちなみに朝食も付いていない。

うーーーーーーん。これで1泊200ユーロ???
しかし、ここはドイツ。それも見本市期間、その直後にオクトーバーフェスがあるというので、この値段は仕方がないらしい。

次はフランクフルト。
ホテルの予約を私がすることになり、サイトを見たのだが、びっくり。
1部屋が500ユーロから、有名ホテルチェーンで1000ユーロ以上。
二人で使っても一人で使っても同じ金額なのだと思うので、二人で使えば良いのだろうが、仕事ではそうはいかない。

仕方がないので、一人500ユーロちょっとのホテルを予約した。
これまたどんなホテルかと思い、しかし、今度は、どーーせまたミュンヘン並み、と思ったら本当にそうだった。

料金は先払い、朝食もなし、鍵を渡され部屋に行くと、これまた清潔なのであるが、なんとまあ殺風景。
シャワー、石鹸は作り付け、冷蔵庫はなく、セーフティボックスもなく、スリッパやアメニティも全くなく、同じくタンスはオープン。

。。。。これで500ユーロ???

仕事で行った町で、イタリアンレストランに入ることになった。
イタリア人がオーナーだと言う。
ローマ人というので、ちょっと話をしたついでに聞いてみた。
フランクフルトのホテルは、本当にこんなに高いの?
500ユーロと言ったら、ちょっとびっくりしていたが、それでも、フランクフルトは高いよー、すごく高いよー、と言っていた。

いったいどうして、ここまでホテルの値段が高いのだろうか。

ギリギリに予約したから?うーーーーーーーーーん。。。

イタリアは、例えばベニスも高いけれど、少なくとも冷蔵庫はあり、アメニティもあり、朝食は付いているのが普通。

いやはや、狐に包まれた感じだった。