乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

『中国の妖怪』 中野美代子著 岩波新書 黄版 235

2008-02-17 | 民俗学、柳田國男、赤松啓介、宮田登、折口信夫

(写真は中国の陳氏書院。この館にも 聖獣や幻獣の文様が多い。)

 

 

記録だけ  2008年度 12冊目   

 

  

  『中国の妖怪』

 

  

                  

 著者 中野美代子  

 株 岩波書店

 岩波新書 黄版 235

 1983年7月20日 第1版

 210ページ 430円

 

 中野美代子女史は、先日読んだ『龍とドラゴン-幻獣の図像学』の訳者。

 訳者の説明から今回の『中国の妖怪』を見つけ、あちこちの図書館を探しまくる。

 

『中国の妖怪』はタイトルで想像されるような内容とは、少し違うかもしれない。

 どちらかと言うと、先日から私が読んでいる『聖獣伝説-夢万年』や『龍とドラゴン-幻獣の図像学』、文様関係の本などが重複。

 どこかしこで読んだような内容が多く書かれている。

 しかし、中野美代子女史の特徴としては、それら妖怪(意識上や文様、生活)を、なにがしら 『西遊記』と結び付けられているところが魅力である。

 

 井波律子女史の書かれる内容も魅力的だったが、中野美代子女史も、なかなかどうして。かなり、面白い。

 

 印象的なところでは水墨画の話。

 龍の話になると、多くの本で、山脈と金山とをつなげ、重ねて 「龍」と関連付けられている。

 山水の水墨画にはよく仙人と家のようなものが描かれている。

 必ずと言ってよいほどに描かれた「家?」は「龍穴」だと本書に書かれていた。

 ほほう~。

 これからは水墨画の見かたも、今までとは少し変わるかもしれない。

 中国の水墨画を見る楽しみが増えたと喜んでいる。

 

  

コメント (6)
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