乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

2010年度 『桜祭能』 「田村 長床几」「杜若」「春日龍神」「神鳴」 斑鳩ホール

2010-04-06 | 能楽・狂言


       『斑鳩 桜祭能』






 4月4日、家族と『斑鳩 桜祭能』に行く。

 会場に着くと能楽で知り合った友人がわたしたちの席を取ってくれていた。

 ありがとうございました。



 仕舞は「杜若」 豊嶋晃嗣さんと「春日龍神」豊嶋幸洋さん。

「杜若」は伊勢物語で暗記を要求される カキツバタ・・・である。

『伊勢物語』はここ最近本を替えては三、四回読んでいたし、『仁勢物語』とも比較して読み、『伊勢物語』の素晴らしさを痛感していたところなので、嬉しくてたまらない。

 舞われる情景がすんなりと受け入れることできる。

 素晴らしかった。

 左に座る友人も右に座る家族もうっとり。



 余談だが、今年の古典の講義は幸運にも『伊勢物語』が何コマかあるらしい。

 今回私の机には角川の日本古典文学5『伊勢物語・大和物語』もおいている。
 
 最近同じ古典を違う解釈で読むのもマイブームである。



 仕舞二つ目は「春日龍神」

 能楽「春日龍神」は以前鑑賞したことがある。

 衣裳や面や冠を思い浮かべ、楽しむ。

 歌舞伎でいうと荒事のような「春日龍神」

 私は能楽を全く知らないので、どのような言葉が適当かは知らない。

 しかしこういったものは、わくわくする。

 飛び跳ね、見得を切り(?能楽ではどういうのだろうか...)、形を作る。

 素晴らしく格好が良い。

 私の心にはきらりと光る春日龍神の冠が輝きうつっていた。

 

 狂言「神鳴」は狂言の中でもかなり好きなもののひとつかもしれない。

 面が素晴らしい。

 動きも好きだ。

 あまりに面白いので帰宅後小学館の日本文学全集『狂言集』から「神鳴」を読み楽しむ。

 若干今回見た部たちとは部分的に違うところもあったから、よけいに楽しく感じる。

 狂言というよりも歌舞伎の松葉目ものに近い感じがして、親しみが枠といった愚か者の私。

 私は能楽や狂言は好きだが、それらを全く知らない。



 悪い癖で「神鳴」を見ると「鳴神」と頭にかすめる。

 狂言を見ながら、何度も何度も見た歌舞伎を思い浮かべ、比較しながら見るのは正しくない見方だと思うが、こればかりはどうしようもない。

 芝居中毒か・・・。

 能や狂言ももう少し良く知りたいと痛感する。



 最後は待ってましたの 能「田村 長床几」

 今回も能楽師の植田恭三さんがシテ。

 旅僧(ワキ)の村山弘さんのお声も響きわたる。

 能「田村 長床几」は初めての曲なので、いただいたパンフレットを何度も読み、舞台を楽しんだ。



 観世流百番集では「長床几」の記述は無く「田村 」となっている。

 説明によると
    【小書の長床几は、金剛流独特の演出で楽しめる。】
とある。

 パンフレットの「田村 長床几」と観世流百番集「田村 」ではで出し方言葉が異なっている。



 能「田村 」は清水寺縁起がもとになった演目だと言う。

 京都生まれ京都育ちの家族とわたしには知っている地名も多くその情景が目に浮かぶ。

 素晴らしく感動する能楽田村を楽しんだ後、友人と、そして家族と『田村』に盛り上がる。

 興奮は冷めず、斑鳩ホールから大和川へとそぞろ歩き、桜を楽しむ。

 大和の桜と桜井色に染まる空はまるで斑鳩の桜祭能の余韻をより長く確実なものにする。

 今年の桜祭能も楽しかった。



 最後になりましたが、

   関係者のみなさま、楽しい時間を過ごさせていただきありがとうございました。

   感謝申し上げます。

 私は能楽を全く知りませんので、失礼があればお許し下さい。




 桜祭能案内ページより  ▼

4月4日(日)14:00~16:00
桜祭能
能「田村 長床几」  植田恭三
狂言「神鳴」    雷/安東伸元
           医者/井上放雲
          地謡/金久蒼汲 原斗轟 寺西将惺
仕舞「杜若」     豊嶋晃嗣
   「春日龍神」 豊嶋幸洋
場所  :いかるがホール・大ホール(奈良県生駒郡斑鳩町)
入場料:前売2000円 当日2500円
チケット販売場所:法隆寺iセンター・いかるがホール
            斑鳩町内公民館・斑鳩町観光産業課
            (社)奈良県ビジターズビューロー
お問い合わせ:斑鳩町観光協会 0745-74-6800







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大和川沿いの桜と桜色に輝やく空を見て

2010-04-06 | お出かけ



      桜色




 春を歩く

 桜能の帰り

 家族と友人と

 寄り道をして

 

 大和川の桜

 空も心も

 桜色に輝やく

 春を吸い込む





        4月4日   奈良

              大和川沿いの桜と桜色に輝やく空を見て

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浅草演芸場

2010-04-06 | 舞台・芝居



         浅草演芸場



 東京四日目。

 最終日は東京国立博物館の常設展を楽しんだ後、浅草に向かう。

 本当は浅草は三日目の歌舞伎昼の部を見たあと向かう予定だったが、雪で断念。

 仕方が無いので上野の美術館を夕方まで見る予定をそそくさと切り上げて浅草に行ったという次第。

 

 池袋演芸場三笑亭茶楽さんの話芸がありにも素敵だったので、浅草でもわたしは浅草演芸場に入って江戸の話芸を楽しむことにした。

 江戸言葉の落語はきりりと引き締まって、助六みたいでかっこがいい。



 浅草演芸場でも私が座った席のまわりには常連客の方が多くおられた。

 テレビで子どもの頃見たことのある金馬さんは笑いの壷を心得ておられるのか、会場中が大爆笑。

 話は

   『お客さんにもいろいろな方がいらっしゃっるものでしてねぇ~~~』
始まるものだったが、落語を全く知らない私は、演目名(?お題?)はわからない。

 話はとにかく面白かった。

 だが、三笑亭茶楽さんの美しいての所作とはまた違ったように感じる。

 ご両人とも役柄に応じてての動きを替えておられたのは同じ。



 まわりの常連の方々は
「昼の部最後のさん喬さんは良いから聞いていきなさい。」
と教えて下さっていたが、新幹線の時間が気になり金馬さんのあとのお仲入りで退場。

 惜しいことをした。



 昨日深夜、日某テレビ局で上方演芸場を見た。

 テレビに映る噺家さんはやはり役柄に寄ってての動きは替えられていたが、池袋演芸場で見た手とは違った。

 東京の歌舞伎、美術、演芸場の旅を終え日常生活に戻ってから約一ヶ月ほどたつが、未だに落語で思い出すのは三笑亭茶楽さんの話と手の美しさ。

 わたしは三笑亭茶楽さんの落語を見聞きしたい。



 東京四日間という短い時間。

 歌舞伎などで制限も大きい中、演芸場では三度楽しむことができたのは幸運だった。

 二つの演芸場はそれぞれの顔を持っていたがそれぞれが好きだった。

 東京には他にも多くの演芸場があるようだが、それぞれの個性を持ち合わせていることだろうと思う。

 機会があればなぁ・・・。

 機会があればもう一度楽しみたいものだ。

 
 




 
 最後まで拙い記録をお読み下さいましてありがとうございます。

 私は落語を全く知りませんので、私の好みだけを書いております。

 間違いや失礼があればお許し下さい。



 東京関係記録では 一応以前分で美術・博物館関係の記録は終えたいと思います。

 引き続き

     歌舞伎座三月公演の『一部』、『二部』(連日二回)、『三部』

     鬼子母神 (続き)

     他
を予定しています。

 中東関係・中国関係や奈良関係とともに記録が大幅にずれておりますが、見て下されば嬉しいです。

 どうぞよろしくお願い申し上げます。

 
コメント (2)
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